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花相の読書紀行№.134『紫紺のつばめ 髪結い伊三次捕物余話』

伊三次とお文、波乱の章。

【紫紺のつばめ 髪結い伊三次捕物余話】/宇江佐真理
<あらすじ>
材木商伊勢屋の主人・忠兵衛からの「世話をしたい」という度重なる申し出に、心揺れる深川芸者のお文。一方、恋人の伊三次は、本業の髪結いの傍ら同心の小者として、頻発する幼女殺しに忙殺される日々。2人の心の隙間は広がってゆく(表題作)。
そんな時、小間物問屋の大旦那・惣兵衛殺しの嫌疑が伊三次にかかり……(「菜の花の戦ぐ岸辺」)。
他、お文の女中・おみつが行方不明になる「摩利支天横丁の月」など波瀾にとむ全5篇。
人の痛みを描く人気捕物帖シリーズ第2弾!(「BOOK」データベースより)
目次
 ・紫紺のつばめ
 ・ひで
 ・菜の花の戦ぐ岸辺
 ・鳥観図
 ・摩利支天横丁の月

★感想
髪結い伊三次シリーズ第2作。
廻り髪結いをしながら、同心の小者(手先)をしている伊三次が、窮地に立たされる物語を含んだ読み応えのある作品たちです。

今回は、お文との間に深い溝が生まれ、伊三次に殺しの容疑がかかったり、不破の妻“いなみ”の隠された事情に手助けしたりと、目が離せない出来事の連続でした。
中でも「ひで」には、涙無しではいられない‥‥(私だけかも!?💦)

この物語には裏話もあって、是非“あとがき”まで読んで欲しいです。

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