花相

映画が好き、読書が好き、ドライブが好き、旅が好き、そして海が好き。私が空っぽの器になっ…

花相

映画が好き、読書が好き、ドライブが好き、旅が好き、そして海が好き。私が空っぽの器になったら、海(自然)に戻してほしいと思ってる。 私の覚書ノート

最近の記事

花相の読書紀行№.147『善人長屋』

凄腕の悪党たちが繰り広げる、心温まる人情時代小説【善人長屋】/西條 奈加 <あらすじ> 善い人ばかりが住むと評判の長屋に、ひょんなことから錠前職人の加助が住み始めた。 実は長屋の住人は、裏稼業を持つ“悪党”たち。差配の儀右衛門は盗品を捌く窩主(けいず)買い。髪結い床の半造は情報屋(ねたもと)。文吉、唐吉兄弟は美人局(つつもたせ)。根っからの善人で人助けが生き甲斐の加助が面倒を持ち込むたびに、悪党たちは裏稼業の凄腕を活かし、しぶしぶ事の解決に手を貸すが……。 人情時代小説の傑作

    • 花相の読書紀行№.146『血の轍』

      公安と刑事の対立を描く、社会派サスペンス【血の轍】/相場 英雄 <あらすじ> 東京都内の公園で絞殺体が見つかった。 被害者は元刑事。警視庁捜査一課の兎沢が調べると、被害者は殺される直前、パソコンのメモリーカードを知人に送っていた。 兎沢はカードを追うが、入手寸前に邪魔が入る。立ちはだかるのは、かつて所轄時代に数々の事件を解決しながら兎沢に捜査のイロハを叩き込んだ公安部の志水だった。殺された元刑事は警視庁全体を揺るがす、ある事件の真相を掴んでいたのだ。 事件を詳らかにしたい刑事

      • 花相の読書紀行№.145『大名倒産 上・下』

        ワクワク・ドキドキのエンターテイメント活劇 【大名倒産 上・下】/浅田 次郎 <あらすじ> 260年の泰平の間に、積もり積もった借金はなんと25万両! この世のものとは思えぬ負債を知った長男はショックで急死してしまった。 丹生山松平家12代当主は、次男三男を飛び越えて庶子の四男・小四郎に後を継がせて隠居すると、ひそかに「大名倒産」の準備を進め……。 何も知らずに大名家の家督を継いでしまった21歳の小四郎、糞がつくほどの真面目さ誠実さを武器になんとか倒産を防ごうと必死の「経営

        • 花相の読書紀行№.144『嗤う淑女 二人』

          今世紀最強の悪女が嗤う、戦慄のダークヒーロー。 【嗤う淑女 二人】/中山 七里 <あらすじ> 高級ホテル宴会場で17名が毒殺される事件が発生。犠牲者の一人、国会議員・日坂浩一は<1>と記された紙片を握りしめていた。 防犯カメラの映像解析で、衝撃の事実が判明する。 世間を震撼させた連続猟奇殺人に関与、医療刑務所を脱走し指名手配中の「有働さゆり」が映っていたのだ。さらに、大型バス爆破、中学校舎放火殺人‥‥と、新たな事件が続発! さゆりは「ある女」に指示された手段で凶行に及んでい

        花相の読書紀行№.147『善人長屋』

          花相の読書紀行№.143『裸の華』

          死ぬまで踊りたい。【裸の華】/桜木紫乃 <あらすじ> 累計82万部超え『ホテルローヤル』から4年。 踊りたい──。また舞台で。ストリッパーノリカの矜持と葛藤。 舞台上の骨折で引退を決意したストリッパーのノリカ。心機一転、故郷札幌で店を開くことに。訳ありの凄腕バーテンダーやタイプの違う二人の女性ダンサーと店は軌道に乗り始める。 しかし、私も舞台に立ちたい、輝きたいという気持ちは募るばかりで──。 ノリカの表現者としての矜持と葛藤。そして、胸が詰まるような踊り子たちの鮮烈な生

          花相の読書紀行№.143『裸の華』

          花相の読書紀行№.142『アレグリアとは仕事が出来ない』

          相性の悪い機器に出合った不幸な私【アレグリアとは仕事が出来ない】/津村記久子 <あらすじ> 「おまえなあ、いいかげんにしろよ!」と叫びたくなるほどの性悪女、アレグリア。 男に媚ばかり売って、すぐ疲れたと言っては休み、ふて腐れて動かなくなる。ミノベの怒りはとどまるところを知らないのだが、まわりの反応はいまひとつ。コピー機に文句を言ってもねえ、と先輩は言うが…。 表題作に、地下鉄で繰り広げられる心理戦を描く「地下鉄の叙事詩」を併録。 ★感想 津村さんの小説•••なんとも私の心を

          花相の読書紀行№.142『アレグリアとは仕事が出来ない』

          花相の読書紀行№.141『ふたたび嗤う淑女』

          最強の悪女を、もう一度体感【ふたたび嗤う淑女】/中山 七里 <あらすじ> この悪女、制御不能! シリーズ累計12万部突破の大ヒット作、待望の文庫化! 巧みな話術で唆し、餌食となった者の人生を狂わせる―― 稀代の悪女・蒲生美智留が世間を震撼させた凶悪事件から三年。 「野々宮恭子」と名乗る美貌の投資アドバイザーが現れた。 国会議員・柳井耕一郎の資金団体で事務局長を務める藤沢優美は、 恭子の指南を受け、不正運用に手を染めるが…… 金と欲望にまみれた人々を弄ぶ恭子の目的とは! ?

          花相の読書紀行№.141『ふたたび嗤う淑女』

          花相の読書紀行№.140『センセイの鞄』

          一生に一度、こんな恋愛が出来たら・・・【センセイの鞄】/川上 弘美 <あらすじ> センセイ。わたしは呼びかけた。少し離れたところから、静かに呼びかけた。 ツキコさん。センセイは答えた。わたしの名前だけを、ただ口にした。 駅前の居酒屋で高校の恩師・松本春綱先生と、十数年ぶりに再会したツキコさん。 以来、憎まれ口をたたき合いながらセンセイと肴をつつき、酒をたしなみ、キノコ狩や花見、あるいは列車と船を乗り継ぎ、島へと出かけた。 その島でセンセイに案内されたのは、小さな墓地だった――

          花相の読書紀行№.140『センセイの鞄』

          花相の読書紀行№.139『嗤う淑女』

          シリーズ1作目、悪の遺伝子を貴方は信じる?【嗤う淑女】/中山 七里 <あらすじ> 徹夜確実! 女神なのか、悪魔なのか―― 最恐悪女度no.1小説、待望の文庫化。 中学時代、いじめと病に絶望した野々宮恭子は 従姉妹の蒲生美智留に命を救われた。 美貌と明晰な頭脳を持つ彼女へ強烈な憧れを抱いてしまう恭子だが、 それが地獄の始まりだった――。 名誉、金、性的衝動…絶世の美女に成長した美智留は 老若男女の欲望を残酷に操り、運命を次々に狂わせる。 連続する悲劇の先に待つものは…? 史

          花相の読書紀行№.139『嗤う淑女』

          花相の読書紀行№.138『騙る』

          貴方は大丈夫? 騙されていませんか?【騙る】/黒川 博行 <あらすじ> 大物彫刻家が遺した縮小模型、素人の蔵に眠っていた重文級の屏風、デッドストックのヴィンテージ・アロハ……。 こいつは金になる――。 古美術業界の掘り出し物にたかる、欲深き人びと。 だましだまされ、最後に笑うのは誰? 著者の十八番、傑作美術ミステリー連作集! 彫刻の縮小模型、蔵に眠っていた屏風、デッドストックのアロハ…こいつは金になる―。だましだまされ、最後に笑うのは誰?著者の十八番、傑作美術ミステリー!価値

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          花相の読書紀行№.137『嫌な女』

          目の上のたん瘤、でも大嫌いになれない。【嫌な女】/桂 望実 <あらすじ> 初対面の相手でも、たちまちするりとその懐に入ってしまう。小谷夏子は男をその気にさせる天才だ。彼女との未来を夢見た男は、いつの間にか自らお金を出してしまうのだ。 そんな生来の詐欺師を遠縁に持つ弁護士・石田徹子は、夏子がトラブルを起こすたび、解決に引っぱり出されるのだが…。 対照的な二人の女性の人生を鮮やかに描き出し、豊かな感動をよぶ傑作長編。(「BOOK」データーベースより) ★感想 弁護士の主人公“徹

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          花相の読書紀行№.136『室町無頼』

          時代アクションの真骨頂、アウトローが時代を駆ける【室町無頼】/垣根涼介 <あらすじ> 腐りきった世を変えてやる。前代未聞のたくらみを一本の六尺棒で。超絶クールな大傑作エンタテインメント。応仁の乱前夜、富める者の勝手し放題でかつてなく飢える者に溢れ返った京の都。ならず者の頭目ながら骨皮道賢は権力側に食い込んで市中警護役を任され、浮浪の徒・蓮田兵衛は、ひとり生き残った用心棒を兵法者に仕立てようとし、近江の古老に預けた。兵衛は飢民を糾合し、日本史に悪名を刻む企てを画策していた……。

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          花相の読書紀行№.135『時には懺悔を』

          代理教官、探偵・佐竹の憂鬱 【時には懺悔を】/打海文三 <あらすじ> 佐竹は、数年前に退社した大手の探偵社アーバン・リサーチの元上司・寺西に頼まれ、探偵スクールのレディース一期生・中野聡子の代理教官をすることになる。 その日の実習は、やはりかつての同僚・米本の探偵事務所に盗聴器を仕掛けることだったが、事務所に忍ぶ込むと、そこには米本の死体が転がっていた。 佐竹は中野を助手に、米本が殺された謎を調査していくが、やがて過去に起きた障害児の誘拐事件の真相に迫っていくことになる…。

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          花相の読書紀行№.134『紫紺のつばめ 髪結い伊三次捕物余話』

          伊三次とお文、波乱の章。【紫紺のつばめ 髪結い伊三次捕物余話】/宇江佐真理 <あらすじ> 材木商伊勢屋の主人・忠兵衛からの「世話をしたい」という度重なる申し出に、心揺れる深川芸者のお文。一方、恋人の伊三次は、本業の髪結いの傍ら同心の小者として、頻発する幼女殺しに忙殺される日々。2人の心の隙間は広がってゆく(表題作)。 そんな時、小間物問屋の大旦那・惣兵衛殺しの嫌疑が伊三次にかかり……(「菜の花の戦ぐ岸辺」)。 他、お文の女中・おみつが行方不明になる「摩利支天横丁の月」など波瀾

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          花相の読書紀行№.133『インビシブルレイン』

          竹内結子さんを偲びながら・・・完読【インビシブルレイン】/誉田 哲也 <あらすじ> 姫川班が捜査に加わったチンピラ惨殺事件。暴力団同士の抗争も視野に入れて捜査が進む中、「犯人は柳井健斗」というタレ込みが入る。 ところが、上層部から奇妙な指示が下った。捜査線上に柳井の名が浮かんでも、決して追及してはならない、というのだ。隠蔽されようとする真実――。警察組織の壁に玲子はどう立ち向かうのか?  シリーズ中もっとも切なく熱い結末!(「BOOK」データベースより) ★感想 姫川玲子シ

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          花相の読書紀行№.132『空飛ぶ馬』

          日常の中にある不思議を、貴方も解いてみませんか? 【空飛ぶ馬】/北村薫 <あらすじ> 「私たちの日常にひそむささいだけれど不可思議な謎のなかに、貴重な人生の輝きや生きてゆくことの哀しみが隠されていることを教えてくれる」と宮部みゆきが絶賛する通り、これは本格推理の面白さと小説の醍醐味とがきわめて幸福な結婚をして生まれ出た作品である。異才・北村薫のデビュー作。 *第2位『このミステリーがすごい!'92』国内編 *第7位『もっとすごい!!このミステリーがすごい!』1988-200

          花相の読書紀行№.132『空飛ぶ馬』