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花相の読書紀行№.100『フライ、ダディ、フライ』

おっさん、空を飛んでみたくはないか?

【フライ、ダディ、フライ】/金城一紀
<あらすじ>
おっさん、空を飛んでみたくはないか?
鈴木一、47歳。いたって平凡なサラリーマン。ただし家族を守るためならスーパーマンになれるはずだった。そう信じていた。
あの日が訪れるまでは―。
一人娘を不良高校生に傷つけられ、刃物を手に復讐に向かった先で鈴木さんが出会ったのは、ザ・ゾンビーズの面々だった!脆くも崩れてしまった世界の中で、はたして鈴木さんは大切なものを取り戻せるのか。

ひと夏の冒険譚がいま始まりを告げる。

★感想
スポ根じゃないけど、ダッサイ父親が愛する娘の為に、風変わりな高校生仲間“ゾンビーズ”から力を借りて人間の強さを身に着けます。

前半の大人である親父の情けなさ、ちょっと極端すぎるかも・・・と思たけど、事なかれ主義や自分が中心の世界観が崩れた時に全く対処できない人は、意外に多いのかもしれない。

お父さん頑張れって思いながら読み続け、痛快に終わるラストの戦いシーンで、“良かったね、お父さん”って叫んでしまう。
心がほんのり温かくなる素敵な小説でした。

2005年に工区内で映画化、2006年には韓国でも映画化されてるそう。♪

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