【夫婦を襲うストレス】

今日で長年務めてきた会社を無事に定年退職を迎えた正雄さん

子供は独立し明日から夫婦水入らずの新しい生活が始まろしていました

が、、、

正雄さんは仕事一筋だった為、特にこれといった趣味はなく、時間を持て余していました

朝からテレビ

「かぁさん。お茶ー🍵」

「飯」

と、動かず、みかさんにお願いするばかり

最初は「今まで頑張ってくれてたし仕方ない」と最初は思っていたんです

でも、それからみかさんの身体に異変が訪れました

それは、、、

これまで感じたことのない
《肩こり》が起こり始めたのです。

「歳のせいかしら?」
最初はそう思っていました。

それから数週間後

「コーヒー」

「温かいのと冷たいのどっち?」

「冷たいの!ブラックでな。」

みかさんの顔も見ずテレビを見たまま。

この日も何をするわけでもなく家でゴロゴロする正雄さん

「ねぇ。カルチャーセンターとか、たまには外に出てみたら?」

「そーだな」

と行く気がないような返事。

その時、みかさんにまたもや異変が

突然、締め付けられるような頭痛が起こりました💦

それは、両方のこめかみから広がる鈍い痛み

「なんだろう、、、。今までこんなことなかったのに。」

そうは思っても頭痛は長くは続かないため病院には行きませんでした。

「おーーーい。夕飯まだかぁー?」

「今作ってます」

「ビールとつまみも持ってきてくれ!」

「今手が離せないからお願い」

「あーー。やっぱり焼酎!」

人の話を聞かずあくまでも、みかさんに頼りっきり
自分はまたもテレビ

仕方なく、みかさんが晩酌の支度をしようとしたら

急に意識を失い倒れたのです

すぐに、綜合病院に運ばれました

検査の結果

《一過性脳虚血性発作》

そう診断されたのです

一過性脳虚血性発作とは
何らかの理由で一時的に脳への血流が途絶える病気

一過性なので、あくまで血流が回復すると治まるんです

みかさんは、高血圧で血管の動脈硬化が進行

そのため詰まりやすくなっていたと考えられたのです

2週間の入院をしたのですが

この入院生活はみかさんにとって快適そのものでした

家事もしない
久しぶりにのんびり出来たような感じがしたのです

そして、いつの間にか、あの頭痛や肩こりからも開放されたのです

しかし、病は着実に次のチャンスを狙っていたのです

2週間ぶりに家に戻ったみかさんは

家の汚さに驚愕したのです  

たった2週間なのに、、、

「退院したばかりなんだから、今日は休んでろ」

「こんな汚い部屋じゃ休めませんよ」

そんなやりとりがあり、正雄さんから

「今日から俺も家事を手伝うから」
と一緒に部屋の片付けや洗い物をしてくれるようになったのですが

このときから、みかさんに再び異変が起こりはじめたのです

「何これ?お皿洗いもまともにできないの?
私がやったほうが早かったわ」

「クチャクチャ煩いわね」
と、正雄さんの食べ方まで気にするようになったのです

そして、またもやあの肩こりと頭痛に悩み始めたのです

次の朝

「おい。どこ行くんだ?」

「お夕飯の買い物です」

「何時に帰ってくるんだ?」

そんなやりとりが、みかさんにとってさらにイライラさせたのです

その時です

寒くもないのに、ガクガク震え始め
同時に動悸が起こり、その場から動けなくなったのです

救急車で運ばれ、みかさんを襲った意外な病が発覚したのです

それは

《主人在宅ストレス症候群》
常に夫が家にいる状態がストレスになる病です

高血圧や狭心症などを始め、最悪うつ状態という精神疾患などを引き起こすこともあるのです

この病にかかりやすいのは、60代以上の夫婦二人ぐらいの奥様がなりやすいと言われています

みかさんは、正雄さんを会社に送り出したあと、自分の時間を作れていたのに、正雄さんの定年退職をキッカケに常に正雄さんの面倒を見ていたため自分の時間がなくなったことがおもいのほかストレスになったのです。

そして、そのストレスのせいで、自律神経が乱れ始めたのです

自律神経とは、よく耳にする言葉ですが
自分の意思とは関係なく、臓器や器官を調節している神経のこと

自律神経のうち、交感神経があるのですが、
この交感神経とは、起きているときや運動しているときに働く体を緊張状態にする神経のことです

みかさんは、この交感神経が常に刺激し続けていたのです

その結果、肩こりや頭痛を引き起こしていたのです

そして、あのとき、一過性脳虚血発作と診断されたのは

ストレスで刺激を受けた交感神経から、もともと動脈硬化が進んでいた血管にノルアドレナリンというホルモンが分泌され血管が収縮し、血流が途絶えたのです。

しかし、正雄さんが病の原因だとは思わなかったみかさん

入院生活が快適だったのは、夫と顔を合わせずにすんだからです

しかし、何も知らないみかさんは、自宅に戻り再度ストレスが一気に溜まり、ついに、交換神経が過度に緊張し、心臓の鼓動を異常に活発させたのが原因だったのです。

現在、みかさんは夫と別居し病の治療に専念しています。

この病はまだ知られていません

しかし、知られていないからこそ、そのまま放置しうつ状態になってしまう患者さんが多くなっています

この病はに、夫婦で良く理解し合い、何でも言い合いお互い趣味を持つことがこの病にならない1つの解決策と言えます。

もし、少しでも違和感を感じたら是非
一度受診してみてください。

ストレス症候群テスト

①ご主人が家にいると鬱陶しいと感じるときがある

趣味を持ったりスポーツをするのが面倒

外出するのが嫌い

④ご主人に対して自分の気持ちを抑えてしまう

⑤ご主人に自分の意見を言いにくいと感じるときがある

⑥ご主人は亭主関白なほうである

⑦ご主人は趣味やスポーツをするのを面倒がるほうである

⑧ご主人は外出するのを面倒がるほうである

9ご主人は何でもチェックしないと気がすまない

⑩ご主人は貴方の意見を聞かない方である

ご夫婦で是非テストをやってみてください

もし、食い違いがある場合は、夫在宅ストレス症候群になりやすいので、この機会に気持ちを伝えてみる良いキッカケになるかも知れません。

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