最近観たもの読んだもの


昨年末〜年明けにかけてAmazonのFire TV StickとKindle PaperWhiteを購入したところ自分でもびっくりするくらいコンテンツの摂取量が増えたので、観たものや読んだものをメモしてみようと思います。漫画、小説、映画、ドラマ、順番はバラバラ。KindleやFire TV Stickの購入とは関係のない、映画館で観た映画や図書館で借りた本もちょっと混ざってます。


・『シングルファーザーの年下彼氏の子ども2人と格闘しまくって考えた「家族とは何なのか問題」のこと』

私の愛する書店・HIBIYA COTTAGEの店長の花田菜々子さんの2冊目の著作。子どもと「家族」として関わる時、自分の考え方やポリシーが子どものそれに影響を与える可能性についてどのくらい慎重になるべきか。又は、どのくらい大胆になるべきか。そういうことに体当たりで悩む様子が真摯に書いてあって、とても良かったです。子どもとの関わり方について最初から答えを知ってる人なんて居なくて、みんなその場その場で真剣に悩みながら関係を構築しているんだなーと。
この力強い明るさは、ブレイディみかこ『
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』、『ワイルドサイドをほっつき歩け』を読んだ時の感覚と似ているな、と思ったりしました。

・『落下する夕方』

前項の花田菜々子さんの本の中で紹介されていて気になったので。携帯がまだギリギリないくらいの時代の恋愛小説が好きです。

・『Bread&Butter』

誰かと一緒に生きていくと決めた時、絶対に避けては通れない(と、私が推測する)努力の過程について丁寧に描かれた漫画でした。励まされたり、自信を無くしたり。こんなふうに生きてみたいと思ったり、私には絶対無理だ…と思ったり。浮いたり沈んだりしながら10巻まで読破しました。
パン屋さんが舞台の話で、ワインやチーズと組み合わせてパンを楽しむシーンが沢山出てくるので、読んでいるととにかく「美味しいパンを食べたい!!」という衝動が何度も込み上げてきます。私もしっかり影響を受け、ツイッターの友人たちから色んなパン屋さんを教えてもらっては少しずつ巡っている最近です。くるみやレーズン入りのカンパーニュとワインの組み合わせが至福…。


・『上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!』

最近父親との関係性について考え直す機会があり、ぐるぐる悩んでいた時に親しいフォロワーから教えてもらった本。
フェミニズムとは個人的なものであるべき、という基本的な考えを再認識することができたのは勿論、戦後日本のフェミニズム史というか...どういった団体が勃興していったか、同時代の政治・宗教や学生運動との関わりなんかについても網羅的に触れられていて面白かったです。
フェミニズムって、この数年のうちに突然海外から輸入されてきた新しく革新的な考え方、というわけじゃ決してない。何十年も前から、日本の、世界の先人たちが切り拓いてきた土壌があり、先人たちが獲得してきた概念や言葉がある。そこにすごくハッとさせられたし、本文186ページの「ピンとくる言葉って、聞いた瞬間ふっと腑に落ちるじゃない。(中略)それだけで世の中がクリアに理解できるようになる。学問はそれをやってきたのよ。だから先人の学恩を忘れないため。」という箇所がすごく印象的でした。


・『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B08NP2Q8CD/ref=atv_dp_share_cu_r

昨年劇場見そびれてとても後悔した映画のうちの一つ(ちなみにもう一つはストーリーオブマイライフ わたしの若草物語)です。prime videoで公開が始まったので早速観ました。自分を変えたい、と思った時、それまでの自分を卑下する必要は決して無くて。自分は最高、でももっと最高になれる!みたいなメッセージが力強くて… も〜〜〜やっぱりとても好きなタイプの映画だった…レディバードとか好きな人はぜひ見てほしいな…。

・『ニューヨークで考え中』

NYでの暮らしが淡々とサラサラと綴られた漫画。これは『A子さんの恋人』を読んでいる時にも何度も思ったことだけど、近藤聡乃さんの、街に対する視点やまなざしの角度がすごく好きです。私もこんな風に街に溶け込むようにして自然に何気なく、力を抜いて、だけどしっかり思案しながら生きてみたい。

・『花束みたいな恋をした』

http://hana-koi.jp

(劇場で観たのでFire TV Stickの購入とは無関係ですが、ついでに…。)
カルチャーを誰かをジャッジする際の道具に使ってしまう幼さや、心と暮らしを両立していくことの険しさ、いかなる選択も人のせいにしないことの困難さ…などなど。できればもう思い出したくも無いような20代前半の数々の恥ずかしい思い出が次から次へと思い起こされ、中々つらかったです…。

・『エミリー、パリへ行く』

Netflixオリジナルドラマ。勤務先(マーケティング会社)の都合でシカゴからパリへ異動することになったエミリーが、フランス語やフランス人の文化に当惑しながらもどんどん仕事をこなし、そして色んな人と親しくなっていく話です。

自分の実生活に照らして考え込んでしまう映画や漫画ばかり立て続けに触れて少し自家中毒気味なタイミングだったので、このドラマの軽やかさと明るさにはとにかく救われました。オープンマインドで愛嬌があるけれどずるい媚び方はせず、苦しい状況でもアイデアを絶やさないエミリーの姿は本当に見ていて気持ちがいい。お仕事&恋愛ドラマだけど良い意味でリアリティが薄かったりして、サクサク見られるのでおすすめです。

・『インターンシップ』

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B00UMB9MFG/ref=atv_dp_share_cu_r

会社の倒産により突然職を失った中年男性2人がGoogleのインターンに参加し、学生たちとチームを組んで奮闘する話。働くことや人と一緒に作業することに前向きになりたい時に観るとすごく効く気がします。Googleの全面協力により実際のGoogle本社で撮影されたらしく、その企業文化というか風土の徹底ぶりがすごく興味深かった…。

・『違国日記』

2月に人生で初めて家族の死を経験して、そのあと、自分で自分の気持ちの扱い方が全く分からない日がしばらく続いていた時期に読んだ漫画でした。

とにかく「自分の悲しみは自分だけのものであり、絶対に他の誰かに同じように分かち合ってもらうことは出来ない」という覚悟だけが、自分の中に静かに残るような…。この読後感は絶望とも希望とも違っていて、咀嚼するのに時間がかかっています。
ただ、今とこの先の自分にとって道標になる漫画だろうな、ということは確かにはっきり分かるので、そういう漫画に久しぶりに出会えたことがとても嬉しいです。


ちなみに、Fire TV Stickはとにかく「コンテンツを摂取したいと思い立ったタイミングと実際に摂取するまでの間のちょっとしためんどくささ」を限りなくゼロにしてくれるという点で感動的な買い物でした。


それからKindle Paper White。スマホでもできる「電子書籍を読む」ということを「スマホから切り離す」だけで、こんなにも集中して読書ができるのか・・・と。Kindleを使うことで逆に、日頃自分がいかにSNSに気を取られがちか・いかに最近集中力が下がってきていたのかを思い知らされました。。ちなみに私は下のリンクのモデル(広告付き)を使っているのですが、広告はkindleのスタンバイ画面に表示される程度でそんなにストレスも無いのでおすすめです。

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