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【連載小説】恋愛ファンタジー小説:最後の眠り姫(59)

前話

 今日の学習と実地練習を終えると、私はまっさきにクルトの執務室へ向かう。フリーデが何か言っていたけれど無視して走って戻っていった。あの微笑みと声が聴きたい。またホームシックになっていた。最近、やたらと心の中を席巻してくる。何か不安定になる原因があるのかしら? 思いながらクルトの執務室のドアを開ける。ノックぐらいしてもいいけれど、また女性と抱き合って隠したと思われたらいやだから、私はノックせずに入ってほしいといわれていた。そこまで気にする必要もないのにクルトはあの一件以来、私が顔パスでクルトのもとへ行けるように指示していた。
「クルト! 執務の加減はどう?」
 ドアを開けてクルトの机の前に行く。クルトは書類に目を落としていたのを上げてまた、優しいほほえみを浮かべる。
「エミーリエこそ、花嫁研修はどう?」
「あの分厚い本はクレメンス様が引き取ってくれたわ。おかげでさっぱりしたけれど、少し寂しいわね。でも、あれをほかの人に読まれるわけにはいかないもの。ええ。絶対に」
「確かにねぇ。あの本は物騒だからねぇ」
「でしょう? でも手の中にないと少し寂しいの」
「またホームシックかい?」
 ええ、と私はうなずく。そしてクルトの優しいほほえみの裏に疲労が見えた。
「クルト。最近、仕事しすぎよ。いくら手紙の山があっても休憩しなきゃ。薔薇園で、ゆっくり散歩しましょう」
「いいの? エミーリエこそ、ストレスが溜まって発散先を見つけたいんじゃないの?」
「今日はクルトが第一優先順位。結婚前に疲労で旦那様を失うわけにはいかないもの。さぁ。行きましょう。たまには外の空気を吸わなきゃ。そうね。今日はキアラも連れていきましょう。きっと楽しいわ」
「キアラか。元気にしてる?」
「元気よ。カーテンがボロボロになりそうよ」
「そんなに?」
 遠出で拾った子猫のことを話していると心が癒される。クルトの表情も明るくなる。たまには動物と触れ合うことも大事ね。
「それをアニマルセラピーっていうんだよ」
「え? また流れたの? もう! 聞いてないふりしてよ!!」
「それはいいけど、流れたの知らないままの方が危ないよ。ちゃんと意識しておかないと。君の母上もそう言ってなかった?」
「言ってたわ。もう、この流れっぱなしを直したいわ。じゃ、キアラの準備と気軽な服装に着替えてくるわ。キアラにボロボロにされるもの」
「やんちゃだね。キアラは。誰に似たのかな?」
 私は振り返ってべーっと舌をだす。
「どーせ。やんちゃな私よー。ふん!」
 そのやりとりもじゃれあいのようなもの。本気でけんかしてるわけではない。こういうやり取りが増えて私はうれしかった。
「俺もだよ」
「もう! 黙ってて!」
「はいはい」
 私は着替えとキアラを呼びに行ったのだった。


あとがき
年末調整の台紙を印刷するのにメール受信したら、なぜか記事が20回みられたとお知らせが。何事? と思ってみたけれど、何もわからずじまい。で、久々にダッシュボード見れば前回の「最後の眠り姫」に30近いPV。とっかえひっかえ毎日更新していたときは優に1000はあったけれど、現在ペース落とし中のためわずかのPVしかないのにこれは?? 何もしてないんだけど。ただ、このいちゃいちゃを終わらせようと躍起になってる私なのです。あとWBCサヨナラ勝ち企画でkindle作ってるけれど。そこからくるとは思えない。アドレスいれてないもの。毎日更新すると追いついちゃうから週三日更新、週三日執筆にしているところです。執筆はちょちょっとのところなら毎日やってますが、詰まると放り出す。頭の中で会話が出たら書く、てな感じです。エミーリエの苗字考えないといけないんですよね。仮の婚礼を上げるから式がある。誓いの言葉がいるからフルネームがいるんですよね。どうしたもんだか。また人名サイトで気に入るフルネームがでるまでやるしかない。お任せ命名というのがあって、そこで苗字は入手。名前だけなら、一覧から引っ張ってくるけれど。苗字も一覧表があるけれど、ドイツ語なのでミドルがいるんです。ミドルのつけ方がわからないため、そこもあわせてもらおうというところ。chatGPTにはお世話にならないこの作品。自力で書いてます。風響の守護者はお世話になってるけれど。最近表紙面でお世話になってます。ホムペも作れるようで。どうすればいいのかわからないけれど作ってみたい。最近のスタイルシートは知らない。画像も加工しかできないから無理なんだろうけれど。今、GPT有料新規止まってるから何が何でも続けないと。入ったり出たりはしてたけれど、ここは自腹切って確保。3.5はいらんけど。しかし、タニシが一匹星になった。気づいてみれば逆さになってた。これが長時間続くとだめなのです。一応復活を試みましたがだめでした。ちびも二匹いたはずなのに一匹しかいない。買いに行こうと決心した私です。タニシの卵が産まれてびっくりしました。とっさに取ってしまったけれど培養すればよかった。他の水槽にもいれられたのに。で、次の機会を狙って生み床となっていたクリーナー再び設置中。でも、水質も関係あるかも。でもエロモナスは治った。いじり倒すのもよくない。あー。眠い。この時間だけ眠い。これを過ぎると寝れない。薬飲んでこようっと。

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