愛のコーダ

胃がずっと浮遊感に犯された長い夜の気持ちに向き合ってみる。まず好きだなと思ったところ。基本的に人間って気持ちに向き合うということをめんどくさい行為だと思っていそうであんまり人に心のうちとか話せないんだけど、話してみたい、この人に私の気持ち言ったらどんなふうに思うかな、返してくれるかなって思った。多重人格みたいになっちゃうのが伝わるのもそんな繊細な人間がいるのかって嬉しかった。でもさ、相手の共感力に目くらまされてるだけかもしれないよね。お話上手だから私が勘違いしてるだけかもしれないよね。でもそうやって綺麗事ばっかりトトロみたいなことばっかり言ってる私に相槌だけじゃない同調してくれながらも、世間はそんなに綺麗じゃないからもっと上手く生きないとって言ってくれたことも、反論してもうんうんって聞いてくれたことも嬉しかった。うまく生きなきゃいけないこと話す時も、俺はそうやって生きてるからみたいな話し方じゃなかった。そんな考えてたら疲れちゃうよ。ってでも上の空じゃない返事をくれるところとか真摯だなって思った。そうやって私が夢みたいなことを話している間彼に対して思ってたもう一つの気持ちは、どこかもう世界になんか期待できないんだよって思っていそうな彼にこんなにも真っ直ぐに生きてる私がいるじゃないかってそんなに繊細なら諦めないでよって思った。素行は悪いだろうし、生きてる世界が違うこと私は気にしないけど彼が気にすること気にしちゃうし、私に言ってない心のうちも絶対たくさんある。もう3年前の浮き足だった感じもなかった。ふわふわしてなくて、目を見て半してないけど、絶対今空虚な目してるなって思うことが何回もあった。でも時々私の話に本当に笑ってくれてそうなところとか胸がぎゅうってなった。寝れなかった。彼の闇に足を踏み入れるほどの勇気はやっぱり出てこないけれど、だって人と関わるってその人の苦しい部分も一緒に寄り添うことだから、でも、でも。

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