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劇団四季ミュージカル「ジョン万次郎の夢」にご招待いただきました【体験レポ】


またまた劇団四季様からのご招待をいただきまして観劇してまいりました。
ジョン万次郎といえば私が語るまでもない幕末の偉人・・・
しかしながら歴史に疎い私からすると、
「TBSラヴィット!でビビる大木※が度々口してる名前」が最新情報だったのでした。※ジョン万次郎の記念館館長なのだ
我ながらなんて正直なのだろう。
そんなサブリミナル的な刷り込みの予備知識しかなかった私でしたので観劇直前まで「私に・・・理解できるんじゃろか」という思いもありました。自分の知性の拙さに、30すぎてから日々不安を感じております。

それが杞憂。素晴らしい舞台でした・・・
時代の流れの中でジョン万次郎が挑んだことのデカさと懐のデカさに感動・・・・
一体どんなコミュニケーション能力と度胸してんだよってくらいすごい行動力だよジョン万次郎さんよ・・・。全然知らない国に急に向かい、切実な思いで日本帰ってきて、より一層切実な責任を背負ってまたアメリカ行って・・・。人の温かさにも世知辛さにも触れて一層、そんな真心を相手に尽くせるのか?!と思わずにいられないジョン万次郎さんのデカさに畏怖の念を抱きましたよ。
深いやりとりに涙・・・

舞台に携わった方たちはみんな、言うまでもないほどにレジェンド級の方々ばっかりなのですが、やっぱりなんつっても浅利慶太さんの脚本や演出が本当にすごかったのです。
今更何を言うとるんだこの迷路人間め、と言われたらもう申し開きできないのだけど本当にすごいって解ったぜともうただただ言いたいのです・・・
演劇の技術的なことや浅利慶太さんのレジェンドぶりがフンワリとしかわかってない人間なのですが、一瞬一瞬に起こる事象に衝撃的にハッとさせられましたよ。

通常、あらゆる言葉を費やして知識を要して深めるところを、舞台上を目撃することで一瞬で理解できて昇華されていくような。
ほとんど奇跡なくらいの衝撃。

例えるなら、何気なく洋書コーナーで適当に眺めた背表紙の文字の意味が解って「知らないはずの言語が・・・私、読めてる?!」ってぐらいの非日常感ある衝撃。

いつの間にか作っていた壁や保身思考が瓦解していくというか。
今まで知覚していなかったような事象の機微に気づけるようになるというか。それが洗練された舞台のおかげなんだなって認識できるくらい自然に入ってきて感動で昇華されていくんですよね。
今まで動いてなかった脳のどこかの部位が今まさに開発されていってるんじゃないか?!というくらい衝撃的体験なのに、どこまでも清々しくてカラッとしていて。すごい舞台でした・・・

夢心地の舞台でした。自由劇場の、2階席へのエレベーター前の踊り場からの風景にも毎度ハッとさせられます。和洋折衷の趣が匠。荘厳な雰囲気をほぐすように丸窓があり、庵のような印象も。不思議な景観でいつも幕間の休憩時間に眺めます。
そんな自由劇場の印象的な景色と、ジョン万次郎を重ねて。


今度公演の「ジーザス・クライスト=スーパースター[ジャポネスク・バージョン]」ももう、楽しみ通り越して、もういっそ畏怖・・・・前売りいよいよ明日から・・・もうチラシ眺めるだけで畏怖・・・(自身は漫画「聖☆お兄さん」経由でキリスト教に場当たり的に理解が深まっていった人間だから尚更畏れ多くて、いっそ恐ろしいけども・・・)

浅利慶太さんの凄さに、また何度でも遭遇したいです。
ご招待ありがとうございました!




追記

自由劇場のそば、旧芝離宮恩賜庭園の梅が終わりかけながらも綺麗でした


▼以前の体験レポはこちら


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舞台感想

迷路をテーマにしたアートグラフィックの制作を中心に活動中。イラストレーション、キャラクター、ロゴデザインなど幅広く手がけています。