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私だって宮本浩次でありたいのだ。

元旦の朝に、録画していた紅白を観ていた。

例年『笑ってはいけない』と格闘技の番組を録画して、紅白はリアルタイムで観て、大晦日感を大いに満喫するところが、長男がダウンタウンを観たいと言い出したので『笑ってはいけない』を視聴しつつ、紅白は録画でおあずけ。

大晦日に、過敏すぎる妹とツッパリな母の抗争に巻き込まれ、心がささくれだっていた私。
母は年中妹の顔色を窺い、その帳尻合わせは、いつだって空気読みのめんどくさがりな私に降りかかる。

私までが主張すると話を余計にややこしくされてしまい、抗争が長引くこと必至の為、早期幕引きを狙い、口をつぐみ、帳尻合わせを引き受けてきた。それも限界がきた。大晦日に。

そのまま年は明け、限界突破のささくれハートを抱えながら眺めていた紅白は、エレファントカシマシの出番だった。

ヴォーカルの宮本浩次は華々しくて羨ましいなぁと思う。いつだってスポットライトに照らされて、誰もが彼に注目する。

彼らのファンはメンバーのそれぞれの素晴らしさを知っているだろう。だけど、そこまで詳しくない私はメンバーの名前すら判らないし、顔だってよく判らない。

だけど、宮本浩次だって彼ら無しにはエレカシではないし、無くてはならない縁の下の力持ちだなぁ。いい土が無ければ綺麗な花は咲くことすらできないんだ。と思ったところで、気がついた。

私がどんなところでも『縁の下の力持ちって感じだよね』と大概言われてしまうことを。
家族内ですら、その役目を請け負っていることを。

もう、縁の下の力持ちとか言われたくない!私だって土じゃなくて花になりたいんだ!

って、痛切に感じてしまった。

わかってる。

縁の下の力持ちが大事なのも、その言葉を発する時、相手は(多分)褒めているつもりだって、わかってる。

土だからって、どんなに踏みしめても大丈夫な訳じゃないんだ。土の役目ばかりでなく、花である時があったっていいんだ。

人生のほとんどのシーンで貼られてきた『縁の下の力持ち』というラベルを剥ぎ取る時が来た。

まずは、私はあなたたち(過敏な妹とツッパリな母)にもう振り回されない。物分かりのいいふりをして帳尻合わせを引き受けるのはもうおしまい、と紅白観たあとに訪れた実家で『ちょっと来いや』とお呼び出し頂いたので、そう宣言した。

これまではずっと合わせてきたけど、それもおしまい。どちらかがもう片方に合わせるんじゃなくて、自然とそれぞれの都合や気持ちが寄り添えば、一緒に楽しくやりましょう、と。

私はこれから、自分の人生のフロントマンになるのだ。

#家族 #エッセイ #エレファントカシマシ #2018お正月 #お正月 #縁の下の力持ち

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