POVERTY, INK ~Part1~

先日、「POVERTY, INK (2014)」
という映画を視聴した。
今回は、2回に分けて投稿したい。

この映画で一番伝えたかったのは、
”援助が失敗している”
ということだと考える。

アフリカの国は、他の国に依存しないと
生産できなくなった。
それは、西欧の食料援助のせいであるという。

彼らが「援助をうけとるのではなく、
輸出したい」と考えているのに対し、
西欧は次々に援助を行い
貧困が拡大しているのが現実である。
実際にスラムが増えているという。

印象的だったのは、
2010年1月10日に起きた大地震(M7.0)
である。
地震の直後は、必要だった支援物資は、
もう必要でない。
しかし、支援が必要でなくなった今でも
米が届いており、自立をすることができない。
ハイチは、NGO共和国とよばれており、
ハイチだけで1万のNGOがあるという。
西欧が行う援助は、ハイチ人に自立して
ほしくないのではないか?と思えるほどである。

また、その状況でも自ら太陽光パネルの会社
を立ち上げ、
今や62名の従業員をもつ会社もある。
彼らもまた、援助とよばれるもの
に苦しんでいる。詳細としては、NGOの人達
と常に闘っていることがあげられる。
NGOの人々は、無料のパネルを配っている
ため、太陽光パネルの売れ行きが低迷している
という。

先進国の人達・NGOの人達は善意で“援助”を
行っているかもしれない。
でも、そうなると地元産業の人たちは業績が滞り、自分達の力で産業や農業ができなくなり、
最終的には生活が苦しくなる。
実際に、頼りきりの精神になっている人も
多いという。
彼らが望んでいるのは、
魚をもらうことではなく、
魚の釣り方を教えてもらうことである。
その釣り方を教えたら、あとはその国の
動きをみて、必要があれば援助するのが
常識である。
その国に40年もいるのは違う。 
と彼らは声をあげる。

アフリカのビルゲイツと呼ばれた男、
George AyitteyもTEDで先進国、
国際機関への批判をしている。

 ・国連、世銀、IMFのせいで、アフリカは変わらない。
 ・援助物資が生活手段になってしまうのは問題である。
 ・今の支援は、援助産業と呼ばれるものであり、援助すればするほど、ほしがる。
 ・援助しているひとはその自分に酔う。
 ・一番の支援は、自立できるようにすることである。

▶貧困イメージの作られ方

1984年   
バンド・エイドと呼ばれるバンドがチャリティの
ために作った”Do they know It’s Christmas?”という曲がある。

歌詞の中にこんな表現がある。

And there won't be snow in Africa this Christmas time
The greatest gift they'll get this year is life
Where nothing ever grows, no rain or rivers flow
Do they know it's Christmas time at all?

今年のクリスマスはアフリカに雪は降らないだろう
彼らにとって今年最も素晴らしい贈り物は命なんだ
何も育たず、雨も川も流れない場所にいて
彼らはクリスマスが来たことを知っているのだろうか?

アフリカの人はこの歌詞にショックを受けていた。
雨も川も流れていないわけでもなく、
クリスマスの存在を知らないと
思われているのである。
これは完全にアフリカを侮辱した歌詞である。
さらに、この曲が大ヒットしたことにより、
アフリカ=貧困・貧しいという考えが浸透
していくようになったのだ。

しかし、2014年の「バンド・エイド30」では、歌詞がかなり改編されている。興味がある方は、一度みてみてほしい。https://youtu.be/-w7jyVHocTk?si=jy0JP7TdLUbQplcE

次回は、孤児院・養子に関して書いていこうと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?