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横浜トリエンナーレ・黄金町バザール2024、鑑賞レポ

今回は3月15日より開催されて
おります、現代アートの大型展
「第8回横浜トリエンナーレ」
同時期に開催されております
「黄金町バザール2024」を鑑賞
してきましたので、見た感想など
レポートしたいと思います。

これらはアートフェスに分類
されるんでしょうか。細かい
ジャンル分けとか本当に苦手
なので、以下のリンクをご覧
いただきたいと思います。

俺がトリエンナーレを初めて
見に行ったのは確か2008年に
やった回かな。3年に一度開催
される展覧会だが、毎回アート
ディレクターが違うのでその度
作品の傾向がガラリと変わるん
ですよね。そこの(思想的な)
合う合わないは如実に出るので
少々批判的な内容になるかも
しれません。ご了承ください。

メインの会場は3箇所。一番
大きいのはみなとみらい駅から
徒歩5分くらいの横浜美術館
目の前のモールで昼食を済ませ
会場に向かう。隣には横浜名所
ランドマークタワーがそびえる。

ランドマークタワー(逆光? 暗ぇな)
横浜美術館の側面、一面にウォールアートが

今回のトリエンナーレのアート
ディレクターは僕と同年代の
中国人2人で、テーマは魯迅の
詩集から「野草」というキー
ワードを掲げている。正直俺に
学がないので、現代アート作品に
対して正当な評価が出来るとは
言い難いんですが、それ以上に
今回集められた作品が「社会
批判」に寄り過ぎてるんじゃ
ないか
と感じた。正直な感想、
だいぶキツい。

世相的に文句言いたい、物申し
たいってのは分かるんだけどさ、
俺的にはそんなに文句言いたい
なら口で言えばいいし、文章で
書けばいいんですよ。わざわざ
美術作品にする意味がない。
今の美術界、芸術界はそういう
主張に肯定的なんだろうけど、
「俺は」他の方法でやれって
思っちゃうんだよな。

サンドラ・ムジンガの作品
アラン・セクーラの作品
你哥影視社の作品、労働搾取を批判
ジョナサン・ホロヴィッツの作品

そういう俺のスタンスもあって
今回の展示の中で比較的政治や
民族、宗教などに対する批判と
関係ない(少なくとも直接的
ではない表現の)展示の方に
どうしても目が行ってしまった。
何かね、ストレートな表現って
芸がないでしょ
。芸術なのに
芸がないっておしまいじゃない。
切り口、切り方が重要だと思う。

佃弘樹氏のコラージュ作品
3Dプリンタってすごいね

今回の展示の中で俺の琴線に
触れた人を紹介すると(敬称略)
エクスパー・エクサー、アネタ・
グシュコフスカ、丹羽良徳。
生真面目に真っ直ぐってのも
いいんだろうけど、やっぱ
イカれてないと面白くないから
なお、今回の展示のルール的に
撮影禁止の静止物は撮らない。
そして館内で動画は撮影しない。
丹羽氏の作品は映像作品が
多かったので撮影してません。

アネタの作品、これは実物見ないと伝わんないだろうな

じっくり見たら丸1日あっても
足りないんだけど、事前知識を
入れない上に早足で行くとまあ
1時間ちょいで回れます。作品と
ちゃんと向き合いたい方や
時間に余裕のある方は会期中
何度でも入場出来るフリーパス
などをご利用されてはいかが
でしょうか。

雁字搦めのランドマークタワー
水辺って観光地化しやすいよね

そんなこんなで横浜美術館を
出て次の会場に向かう。当然
徒歩ですよ。みらとみらいに
前来た時には無くて今はある物。
それがみらとみらいの新名物、
横浜エアキャビン。これ気に
なってたんですよ。

https://yokohama-air-cabin.jp/

架橋の上にゴンドラ

正直片道2分も掛かんないロープ
ウェイに往復1,800円は高過ぎる、
インバウンド目当ての観光地価格
だとは思いますよ。でも、1回は
試しに乗ってみるのもアリかな
って思ったんです。

ただ、その前にトリエンナーレの
次の会場。旧第一銀行横浜支店
向かいにあるBankART KAIKO
それぞれ特色の違う作品群が
集まってたと思う。ちゃんと
横浜美術館の展示と棲み分けが
出来ていたんじゃないかな。
その中でもKAIKOにあった
丹羽良徳氏の作品はクレイジー
だったなw あれ大丈夫なんか?

KAIKOにあった作品、人工物で創造した植物
旧第一銀行の建物の中、オシャレな洋風建築

2箇所の展示を見終えた後、
馬車道駅から歩を進め、
赤レンガ倉庫とかのある
新港地区っての? そこに
向かう。橋を渡るとすぐに
先述の横浜エアキャビンの
運河パーク駅がある。そこから
乗ってみましたロープウェイ。
感想、怖いw 何で高所恐怖症
なのにこういうの乗りたがるん
だろ、俺? バカなのかなw

運河パーク駅の乗り場、次から次に来る

でもね、眺めはすごい。何か
国内でもみなとみらいだけ
異次元なんだよな。記念に
乗るのは全然悪くないと思う。
普段使いするものじゃないw

JR桜木町駅前バス乗り場から撮影

ロープウェイでJR桜木町駅の
目の前に到着。そこから路線
バスに乗って京急日ノ出町駅
まで向かう。そこからは次の
アートフェス、黄金町バザール

毎年やってるみたいです

こちらは毎年開催されてる
らしいんですが、俺は横浜まで
来るのが面倒なのでトリエン
ナーレのある年だけ一緒に
見ていくようにしています。
トリエンナーレの方が割と
高尚なテーマを取り扱うのに
対して、こちらは今活動する
アーティストが現地で会期中に
創作してる作品の展示が多く、
響く作品が多いんです。

よく見ると他所の街と根本の作りが違う
人形ってやっぱ根源的に怖いんだわ

あとね、この日ノ出町から
黄金町にかけての街の様子が
本当に良いんですよ。よくぞ
残してくれているって感じで。
街が新しく整備されていく事
自体は悪くはないし否定する
なんて有り得ないんだけど、
だからといって昔から残ってる
辻褄の合ってないような風景を
全部更地にしてしまうのは
すごく寂しいし残念に感じて
しまうんだな。我ながら
古臭い考え方だなって思う
けどさ。小綺麗なだけの街
なんて洒落臭いってばよ。
俺の偏屈な考えもあるけど、
そもそも論として黄金町には
アートが似合うんだ。

以前足りない頭を絞って
自分なりの芸術論的なものを
noteの記事で書いた事が
あるけど、コンシューマー
タイプの自分にとっては
モノが作り出せる人には
それだけで畏敬の念を
抱いてしまいます。その上
ここでは創作の過程まで
覗き見出来る感覚があるので
すげえ刺激をもらえます。
未完成でも心が動けばアート
なんですよ。ホントそう思う。

今回の黄金町バザールで気に
なったのは、ongoingの合同
展示と、井上修志という人の
展示ですかね。展示替えも
あるらしいので、会期中に
もう一回は見に行きたいな。

日和山の階段の延長線上
鹿の革にびっしり描かれた具象
天井から落ちてくる水滴は熱せられた風呂に落ち一瞬で蒸気となる

そんな訳で、この記事をご覧の
皆さんも、もしよろしければ
行ってみてください。セット
券の販売もありますんでね。
会期は6月9日までとなります。

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