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怪談 引き摺り込まれそうなダム

兵庫県のダム巡りで初めてあるものを見た。

雪だるまとばけたんWARASHI

何と…雪だるまが作れちゃう程残雪が凄い!

スタッドレスタイヤのままで良かったと思えた瞬間だった。ノーマルならばダムに向かうまでが危ないためにチェーンを装着しないといけないだろう。

ダムの駐車場付近
因みに左奥に倒れているのも雪だるま

名前が出たところで改めて紹介m(_ _)m

兵庫県宍粟(しそう)市にある引原ダムは鳥取県八頭郡若桜町との県境にある戸倉峠とも距離が近いため、そのために兵庫県ではあるが雪國寄りの地域に位置しているため、昼間は姫路市内が暖かいと感じる気温でもこっち(引原ダム)に来たら風が冷たい。

とにかく寒い!!

風が痛いなんてこの日一日を通して体感したのは引原ダムだけ。それだけ寒いから、いや寒すぎるから雪だるまも夕方の時間でも溶けずに残っている。

ばけたんWARASHIと引原ダムのダムカード

ダムカードについては平日のみの配布になるが隣接する引原ダム管理事務所で頂けるので別の場所で写真掲示をする必要がないのが有難い。

前置きが長くなったところで、引原ダムの怪異譚について説明しよう。

ダム管理事務所の階段より撮影

心霊における引原ダムの噂には、自殺の名所と云われており、ダムが放流され水位が低くなると今迄引き上げてこられなかったご遺体が見つかるという怖い噺のあるダムだ。また、事故も多いために向かうまでが危険を伴うとも云われている。

引原ダムのリアルな姿を写真を通して検証しよう。

因みにダム湖の名称は音水湖
引原ダムの概要
引原ダムの案内板
引原ダムのプレート
昭和33(1958)年3月31日竣工
音水湖とカラウコ大橋
駐車場から見るダム堰堤
ダムの水位を拡大して撮影
奥を見たらまだまだ残雪がある状態
拡大して撮影するとより分かり易い
こんな景色は久しぶりと言ってもいぐらいの雪景色だった
写真を撮り終えたところで堰堤へ
堰堤にも雪が残っている
更に先へ進む
堰堤より音水湖を撮影 
この位置から見たカラウコ大橋が綺麗
堰堤を渡り切った
この先にも何かあるようだ
見晴らしのいい場所で音水湖を撮影
歩くと右手に広場のようなものが見えた
進むと記念碑があった
記念碑がある裏はこんな感じ これはかなり危ない!
この場所から見たゲートは綺麗だが
足場が危ないので薦めない
再び帰路へ
封鎖されている先も念の為撮影
奥には休憩スペースのようなものが見受けられる
山の上を見たら何やら建物が見える
再び堰堤へ
国道29号線まであと少し
振り返り撮影
堰堤はこんな感じ 雪が残っている以外違和感はない
吐出口付近を撮影
放流は行われていない
雪景色が何度見ても美しい
引原川を撮影
角度を変えて撮影
ゲートを撮影
ゲートを撮影
角度を変えて撮影
引原ダムを全体的に撮影

綺麗に撮影できた写真をまとめてアップしてみただけの内容にはなるが、引原ダムが心霊の怪異譚に挙げられるような自殺の名所だとするのならばいのちの電話の連絡先が明記されたものがあるはずだが、散策をカラウコ大橋にまで足を運んでみたりしても自殺があったことを裏付けるようなものがない。

ではなぜ、自殺がなかったにも関わらず、自殺の名所だとする怪異譚が広がったのかを調べてみる必要があるため、可能な限り辺りを散策してみる。

すると、ひょっとしたら…というものを発見した。

管理事務所前の道路

真新しい看板で"死亡事故注意"とある。

恐らくだが、死亡事故があったことを受け、運転には細心の注意を払ってくださいという意味合いも込めて看板を設置したのだと推測される。

では実際にあったのか。過去に死亡事故があり報道されているかを調べてみたが実際に国道29号線で発生した事故で報道されてあるのは、姫路市内で起きた事案のみで引原ダムの周辺は見受けられない。

となると、ダムサイドの意向により報道されなかった可能性が高くなったため、宍粟警察署が発表した速度取締り指針を見てみたらここに答えがあった。

兵庫県警が発表した事故の発生状況を閲覧することも出来るが平成24年と古いため、令和になってからの統計が見れる宍粟警察署が発表している資料が最新の国道29号線における情報になる。

宍粟警察署が発表した内容によると、令和2年〜令和4年の7月から12月の時期における交通実態というグラフに過去3年間において死亡事故が1件発生しているが、最近の事案ならば報道されているはずがいくら探せど見つからない。前述したことになるが、ダムサイドの意向により黙殺された可能性が高い。

では、どうして黙殺せねばならないのか?には理由がある。事故が実際にあったダムほど、心霊の怪異譚がつきものだが、同時に肝試し目的に訪れる者たちによるマナー問題も発生する。良い例が天理ダムだろうか。天理市民の飲料水にもなる大切な水源がゴミ問題で荒れていることを誰も知らない。

メジャーになればなるほど、マナーを守らない、或いはSNS上にアップしてバズりたいがための炎上している様子を映像におさめようとしたり、悪質と化しているのが実情だ。これはヤラせ云々の問題ではない。そのためか、引原ダムの周辺でもゴミが所々落ちているのを見て、心が苦しくなった。

音水湖のプレート
道路から見た引原ダム
記念碑があった崖
音水湖 カラウコ大橋
カラウコ大橋より撮影
カラウコ大橋より撮影
カラウコ大橋より撮影
水が透き通っていてキレイな場所だった

怪異譚があるのならば、実際に幽霊は見たのかという噺になってくると思うのでひょっとしたらと思ったことを怪談噺としてあげたい。

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【怪談 引き摺り込まれそうなダム】

引原ダムのダムカードを求め、自家用車で中国自動車道の山崎インターチェンジを下り戸倉峠へ向かう道程を1時間近く車で走った末にやっと引原ダムらしき堤体が見えてきたところで、やったという達成感がじわりじわりと伝わると同時にカーブに差し掛かったところで妙な違和感に見舞われた。

はっきりとこの目で見たわけではないが、助手席の窓ガラスにうつる光景をチラッと気になるので見るとガードレールの下から複数の誰かが覗き込むような錯覚すら感じてしまい、それが妙にガードレールのほうへと引き摺り込まれそうな感覚に陥りそうになったときにあと少しで引原ダムの駐車場が見えたところで現実に戻り振り払う事ができた。

これが、長時間運転していたために疲れが出たのだろうと思われるが、引原ダムに向うまでに道の駅に立ち寄り休憩を挟みながら向かった。つまり、運転をぶっ通ししたわけではない。合間合間に休憩を入れることで、疲れないように運転していた。

つまり、錯覚でもなければ、あのときあの場所には誰かがいたことになるが、ガードレールの下は断崖絶壁になっており、人が立つことが出来るようなスペースは全くない。

駐車場に車を停め、ダム管理事務所でダムカードを頂いてからゆっくりと時間をかけて引原ダムから音水湖の周辺を撮影しながら散策した。日が沈み、時間も17時が刻々と迫ってきたため駐車場に停車中の車へ戻りエンジンをかけて帰ることにした。

駐車場を出て、真っ先に思ったのが妙な違和感や誰かから覗かれているという錯覚に襲われたダム管理事務所の手前にあるガードレールだった。

やはり気になるので、もう一度ガードレールの下に潜んでいないか、スピードを落とした状態で確認するが、ガードレールの下から見えるのは夕焼けに染まる赤々とした山々で、錯覚とも感じた誰かが覗き込むような感覚に見舞われることはなかった。

あの時に私が見た光景は何だったのか。

事故で亡くなられた方の中には思いがけない不慮の事故で亡くなられる場合もある。

或いは事故を起こした罪の重さから生霊となり現れる場合もあるが、事故は被害を受けた人間も、加害者になった人間も、癒えぬ心の傷を受けるのは同じだからだ。やられた、やってしまったことをもう一度リセットをしてなかったことにするというのは、タイムマシンでもなければ過去の世界に戻ることは出来ない。だからこそ、前を向いて気持ちを切り替えていくしかないのだろう。

【怪談 引き摺り込まれそうなダム おわり】

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結論、自殺があったかどうかはこの目で自殺されただろう方の御霊を見たわけではないので何とも言えないが、事故があったために亡くなられた方の無念や癒えない傷だけがあの場に滞留しているのだとしたら、どうか見過ごさないで欲しいと思った。

今でも助けを求めているのだろう。

だから微弱ながら可視化して現れようとするあたりから察しても、いるのは間違いないが禍を齎すほどの脅威性は感じられず、寧ろ肝試しに訪れた方々のマナーの悪さだけが言葉を失う程恐ろしすぎた。

引原ダムにおけるばけたんWARASHI検証の結果は以下の通り。

緑点滅
緑点滅
緑点滅

全て通常を示す緑点滅という結果になった。 

つまりばけたん的には問題がないということだ。

最後に。

道の駅 はが

まさかこんな場所に近畿道の駅第1号があるとは…。

時間が17時を過ぎていたということもあり買い物は出来なかったが、怪異譚の真相を探るためにも次回夜の検証はやってみたいと考えているので、その際に立ち寄ってみたいと思った。




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