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「伝わる文章」を書くために必要不可欠なこと

皆さんは、本を読んだり、何かを調べようとしていろんなサイトを眺めたりしていたとき「これぞ私のために書かれたものだ」というメッセージに出会ったことはないでしょうか。私は何度もありますが、その度に身体に衝撃が走ると同時に深い感動が一気に押し寄せてきます。

これこそまさに「伝わる文章」の真髄ともいえますが、そのような文章を書くのに卓越した文章力が必要かというと、実はそうでもありません。

「伝わる文章」に必要不可欠となっているポイントを、きちんとおさえておけばよいのです。「伝わる文章」が書けていないひとは、そのポイントが押さえ切れていません。

では、「伝わる文章」を書くための必要不可欠なポイントとは何でしょうか?

それは、書き始める前に「誰に何を伝えたいのか」を明確にすることです。

「なんだそんなこと」と思った方もいるかもしません。でも、多くのひとにでも読んでもらいたいから、と読者を幅広く設定して書こうとする方が意外に多くいらっしゃいます。

では、具体的にどのように考えて書くのがよいのでしょうか。

どんな文章にも「想定読者」はいる

「想定読者」って聞いたことはあるでしょうか? 「想定読者」とは、興味を持って読んでくれるであろう、若しくは、ぜひとも読んでほしいひとのことを指します。似たような言葉として「読者層」や「ターゲット読者」などがあります。

文章を書くときは、まず「想定読者」は誰なのかをはっきりさせなければなりません。
なぜなら、「想定読者」がきちんと定まっていないと書き方が決められないからです。

例えば、新聞記事でも想定読者がちゃんと決まっていると実際に記者の方から聞いたことがあります。
「日本人がノーベル化学賞を受賞」という記事は、一面のトップには誰が読んでもわかるように、どんな研究内容なのかをかみ砕いてわかりやすく書かれています。つまり、一面トップの記事は中学生くらいを「想定読者」に置いて書かれてあるといえそうです。

紙面の中ほどの記事には受賞した研究内容について、詳しく専門的なことが書かれてあります。これは、専門家にも読みごたえのある充実した内容の記事にしていることから、科学の知識がある研究員や理系大学生などを「想定読者」に置いていると考えてよいでしょう。このように、同じ記事内容でも紙面の場所によって「想定読者」は変わります。

これは単に文章を書くときだけでなく、商品を考えるとき、その商品の宣伝文を考えるときなど、誰かに何かを伝えようとするすべてに共通することといえます。

「誰に何を伝えたいのか」を明確にすることで、伝える側である「あなた自身」の主張もブレなくなります。また、書き手として伝えたい相手の顔がはっきりしていると「いいたいこと」がスラスラ出てくるようになります。

書いているときも、実際の知人や会ったことのあるひとの顔などを思い浮かべてみましょう。誰も思い浮かばない場合は、かつての自分にでもよいです。何年か前の自分が知ったら泣いて喜ぶであろう情報を書いてみましょう。

「誰に何を伝えたいのか」がはっきりしているからこそ、冒頭で書いたような「これぞ私のために書かれたものだ」という強いメッセージになるのです。

書くときに重要な3つのこと

さて「誰に何を伝えたいのか」がはっきりと決まったら、そこからもう少し踏み込んで書くにあたって重要視すべきことについて考えてみましょう。

1つ目は「リサーチ」です。

あなたがこれから書こうとすることについて、他の方の意見などを参考にしてみましょう。これから書こうとするテーマやジャンルに関するインターネット記事についてリサーチしていきます。

このようなリサーチするのは、何のためでしょうか?
理由はいくつかありますが、もっとも重要なことは、これから書こうとする内容と他の記事との違いをはっきりさせるためです。

もちろん、他書には書かれていない新事実などがあればよいですが、必ずしも目新しさがないとダメというわけではありません。
「リサーチ」を重ねていって、あなただからこそいえることを探していきましょう。そして、それは次に必要なことへとつながってきます。

2つ目は「オリジナリティ」です。

「オリジナリティ」というと独創的なものを思い浮かべるかもしれませんが、「あなただからいえる」といったささやかなものでよいのです。
ある物事に対するあなた自身の考えやあなたの体験を交えながら書いていくことで「オリジナリティ」を十分に持たせることができます。

「私には誰かに語るべきほどの体験がありません」

大半のひとがそのように思っているかもしれません。でも、必要なのは、とびきり特別な経験ではありません。

たわいもない日常やちょっとした出来事から何を感じ取り、それをどう言葉に表わすかなのです。そのため、常日頃から感じたこと、考えたことや学んだことをすかさず書きとっておくことをおススメします。

さらに重要なのが、最後の3つ目「インプット」です。

例えば、ある情報に関する本を10冊も読んでインプットすれば本1冊くらいはアウトプットできると思います。

ただ、アウトプットを意識するなら、漫然と読んでいてはだめです。
「自分だったらどう書くか」と考えながら、書き手としての視点を持って読み進めていきましょう。
そうして能動的な読み方をすることで思わぬ気づきを得ることができます。

いかがでしょうか。

このように考えてみると、文章を書くというのは、これまでどんなことを考え、何を感じて過ごしてきたか、また日頃からどのような情報に触れ、何を学びとったのかが大事なのです。

つまり、書き始める前に原稿に書けることは決まっているといえましょう。

まとめ

「誰かに何かを伝えるために必要不可欠なこと」についてお伝えいたしました。

新型コロナウイルスの影響あって、ひととのコミュニケーションにおける「言葉」が重要視されるようになりました。

「伝わる文章」に必要不可欠なポイントは、書き始める前に「誰に何を伝えたいのか」を明確にすることです。

書いているときに実際の知人や、会ったことのあるひと、かつての自分を思い浮かべてみましょう。

文章を書く上で、事前にきちんと「リサーチ」することが大事です。

「リサーチ」を重ねることで、自分がいいたいことを明確にします。

あなただからいえることから「オリジナリティ」は生まれます。

常日頃から「インプット」を大事にしながら、あなたが感じたことを「言葉」にしてみる。

これらを息を吸うくらいに習慣化できれば、おのずからあなたは「伝わる文章」が書けるようになっているはずです。

※さらにもっと深く文章を書くということについて知りたいという方は、ぜひ「書く旅」のブログもご覧ください!

初心者向け! ライターとして文章を書くときの7つの心構え

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