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強迫性障害っぽい私の話②-加害恐怖とその他の不安

前回に続き、強迫性障害の話です。
車に乗るようになってから出てきた症状について。

私は20歳の時に免許を取りましたが、大学時代は関東で一人暮らしをしていて乗る機会がなく、卒業後地元で就職しても電車通勤だったので車を持たず、10年弱ゴールドペーパードライバーとして過ごしてきました。
ですが、夫と一緒に暮らすようになり、「今後のためにも車には乗れた方がいい」と、夫の知り合いの方が手放す車を安く譲ってもらい、自分の車を手に入れました。

それまで車の運転は「しなくて済むならしないほうがいい」と思っていました。
歩行者として道を歩いている分にはよっぽど被害者にしかならないけれど、自分が車を運転することになったら加害者にもなり得るので、それがなにより怖かったのです。
ですが、病院に行ったり買い物に行ったりするのに、車に乗れた方が便利なのは間違いなく、大抵の家は大人一人につき一台車を持っていて、社会人になる前に免許を取るのが当たり前、事務職の求人にも「運転免許必須」と書いてあるような地域。
夫と一緒じゃなくても車で出かけられるようにならないと…と思い、夫に助手席に乗ってもらって練習を重ねて、徐々に自信をつけました。

もうそろそろ大丈夫だと夫に言ってもらい、一人で運転して出かけてみた時、今まで夫と一緒に乗っていた時にはなかった考えが、頭の中に浮かんできたのです。

「右折した時に横断歩道に誰もいなかったよね、巻き込んでないよね」「横を通った歩行者を轢いたりしてないよね」「追い越した自転車にぶつかって転んだりしてないよね」「車線変更した時に後ろの車とぶつかってないよね」

運転中に歩行者や自転車とすれ違ったりすると「今の人、当たってないよね?」と思い、バックミラーを見て追ってしまいます。そうすると今度は「今バックミラーを見てた時、誰も前を通ってないよね?」という不安が出てきます。
もしも何かとぶつかっていたら音も衝撃もすごいから絶対にわかるはずだと言われますが、頭では理解しているつもりでも、心が納得できません。

不安をいっぱい抱えたまま家に帰ると、車の周りをぐるっと一周し、どこにも傷がついてないかを確認します。
それでも納得できない時は、ドライブレコーダーの映像を見て、何も起こっていないことを確認します。
その映像を見るのも一度では気が済まず、何度も見てしまいます。

強迫性障害についての本を読んで、こういう確認をしてしまうことが症状を悪化させるというのは知っています。
それでも、ずっと不安を抱え続けているのがしんどくて確認してしまいます。
確認しても気持ちがすっきり晴れることはなく、「私が見逃しているだけなのでは」という思いも浮かんできてしまいますが(どう見ても誰も映っていないのに)それでも確認しないよりは安心するのです。

あと、「自分の作った料理で人がお腹を壊したりしたらどうしよう」と思ってしまうので、食材を触ったらその都度手を洗う、生肉や魚はまな板に触れないようにする、お肉は確実に火が通るまで加熱する…など、料理にも時間がかかるのですが、これも強迫性障害の症状だったりするのでしょうか…。買ってから時間の経った野菜を使う時と、お肉の生焼けが特に怖いです。
手料理に対する不安があるので本当は手作りのお弁当を持っていってもらうのも怖いのですが、保冷剤をたくさん詰めることで気持ちを落ち着かせています。作り置きも本に書いてある期限はきっちり守りますが、期限が近くなると不安が増します。
こんな不安は昔はなかったのですが、自分が料理をするようになったら自然とこういう状態になってしまいました。それでも我が家で料理をするのは私だけなので、毎日食事を作っています。
もう3年以上私が料理をしていますが、夫がそれでお腹を壊したことはありません。
なので、不安にならなくてもいいはずなのですが、自然と心配してしまいます。

これ以外にも「もしかしたらこれも強迫性障害?」と思うこともありますが、日常的に感じている不安はこんな感じです。
「一人で電車に乗って出かけた先で大地震が起きて帰れなくなったらどうしよう…」と想像してしまい、不安になったりも。
車で出かけても不安、電車で出かけても不安。不安に囲まれるととても生きづらいです。一人じゃなければ大丈夫なのですが、一人だと不安が強くなります。
夫には「君は一人ではあんまり外出しないね」と言われますが、付き合ってた頃は一人で東京旅行とか行ってたし、結婚直後にもあなたを置いて一人でスペインに行ったよ!(ツアーだけど)と思ったり。
そもそも大学時代は横浜で一人暮らしして都内の大学に通ってたのだから、本来は一人で電車に乗ってどこだって行けるんです。行けたんです。
ただ、生きている年数を重ねていく中で、電車内で刃物を持った人が出たニュースとか、地震で電車が止まったニュースとかを見て、そういうことが起こり得るんだと知るたびに恐怖心が増していったんです。確率的にはすごく低いことだとしても。

あと、今の私は夫を心の拠り所にしているので、「夫と離れること」への不安も大きくて。一泊でも離れると不安で、泊まりでライブに行ってきていいよ、と言われても、日帰りにしています。
普段隣で寝ていても、少し静かだと「息してるよね…?」と不安になり、ぎゅっと手を握って安心したり。
仕事を辞めたらいろいろお出かけしたいと思っていましたが、実際に時間ができると不安が大きくなって、一人で遠くへ行くのが怖くなってしまいました。

確認行為については、「大切なものを失いたくない」「私がこの家を守らなきゃ」という気持ちから来ているんだろうな、と思っています。
車での加害恐怖については、「取り返しのつかないことをしたくない」「人に危害を加えたくない」「迷惑をかけたくない」という気持ちから。
一人で出かけるのが苦手になったのは「世の中には怖いことがたくさんある」と知ったからで、夫から離れるのが怖いのは「一人で物事に対処する強さを失った」のと「大切な人から目を離すのが不安」という気持ち…でしょうか。
夫は一人で趣味をしに出かけるし、それに行ってほしくないとは全く思わないので、「私が」自分の意思で別行動を選択するのがいや…なのかなあ…

こんな感じで、心配と不安の感情が大きい人間です。
こんなに過剰な心配をすることなく、不安になることもなく、やりたい!行きたい!って気持ちだけで動けていた頃が懐かしいです…
私の今の内面の状態は夫にしか見せていないし言っていません。
病院に行ったらきっと薬を処方してもらえたり何かしらの治療ができるとは思うのですが、婦人科系の通院もしているので、これ以上薬を飲みたくない気持ちがあります。(2021年に子宮内膜症の手術をして、その後ホルモンを抑える薬を飲んでいます)
自力で少しずつ改善できたら良いのですが…


強迫性障害の話は以上です。
noteって不思議ですよね。夫以外に私のこの症状を話したことはないけど、ここには書けました。
「もし良かったら読んでみて、でも読まなくてもどっちでも大丈夫」って気持ちで文章が書ける。ありがたい場所だなあと思います。

不安と心配を書き出したら、少しすっきりしました。
淡々と書いたので結構深刻な雰囲気になっているかもしれませんが、不安にとらわれていない時の私は大好きなちいかわグッズを集めたり、夫に抱きついて頭を撫でてもらったり、「布団最高…布団とも結婚する…」と言いながらぐっすり眠っていたりするので、大丈夫です。
きっと日照時間と運動が不足しているので、日に当たって散歩して、少しでも気持ちが安定するようにつとめます🫡

長くなりましたが、読んでくださりありがとうございました!☺️

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