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魔物使いの娘Ⅰ(下)あとがきと裏話

 本に載せる時間も余裕もなかったのでnoteに書いてみるものとする。  全部読んだ人向けになります、ネタバレゴロゴロ ◆三章  実は締切一ヶ月半ぐらい前に完成していた三章「殺すということ」があったのです。  70Pぐらいで、悪魔と魔女の設定をつらつら並べ、リーンが妖精を使役して三人の容疑者から魔女を当てて告発する、という内容でした。  上巻で評判の良かったリーンとハクラの掛け合いメインでサクサク進めてぱっぱと終わらせて四章に入ろうと思ってたし、実際一度完成したんです

    • 四七一九散はくたばらない

       光のない夜の森に、一つの死体が転がっていた。  全身を、びっしりと細かい蟲に覆われ、表面は悍ましくうぞうぞと蠢いている。  血の滴る肉を食らい終えた蟲は、一箇所に集まっていく。 「……あなたが」  小さな蟲の群体が、まだ幼いと呼んでいい少女を形作った。  もはや骨だけになったそれを見下ろしながら、憎々しげに。 「あなたが……悪いんだから……っ!」  そう呟くと、踵を返して、その場を後にした。小さな羽蟲や地を這う蟻が、その後を追う。  人間が生きていた痕跡を全て消し去

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