第198回 天神伝説 の巻
清涼殿落雷事件をきっかけにして、怨霊を鎮めるために道真は神として祀られることになります。 なかでも荒ぶる神天満大自在天神」略して「天神」と呼ばれるようになりますが、ルーツはインド・ヒンドゥー教のシヴァ神・仏教バージョンの大自在天です。
道真=天神の誕生で3種類の「天神」という言葉が存在することになりました。 つまり「天神地祇(ちぎ)」「雷神」「道真」の3つです。
写真は北野天満宮で祀られる3柱の天神
1枚目=道真天神 2枚目=天神地祇 3枚目=雷神
■■■■■■■■■■■■■■■
【怨霊を鎮める方法】
最初は神道の呪術で「調伏(ちょうぶく)する」(やっつける)スタイルが通常でした。
しかし怨霊をやっつけても逆にやっつけられても新たな怨みが発生し怨霊が生まれるため、負の連鎖が止まりません。
そこで、奈良時代頃から「仏教で説き伏せる」方法に変化していきます。 「まあまあ、そう怒らんと…成仏してえな」みたいな感じ?でしょうか。
仏教には怨霊が安心して成仏できる「死後の世界」システムがあります。
怒っている怨霊に「仏教のええ話」を聞かせ「まあまあ…」と怒りを鎮めて成仏してもらうというわけです。スマートですね。
しかし「日本三大怨霊」とまでいわれるビッグな(?)道真ともなると調伏も仏教もまったくきかなかったようで…。
ついに道真を神様として祀ることで鎮めようとするわけですが、それでも祟りは収まりませんでした。
調伏ダメ、念仏ダメ、祀ってもダメ…。
では最終手段、どうしたか?
ヒジョ~にユニークなやり方を採用したようです。
このやり方に気づいたときは「なるほど~!」と、思わず笑ってしまいました。 次回以降のどこかで解説してみたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?