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私は私に愚痴を言う

やっと家に帰る

つぶし
本を取る。
今日は読めるぞ、と思う。
なのに文字を喉元に通したら
体内に僅かな抵抗のざわめきが起きた。
薄い本だ
重くもない
そう言い聞かせ再び文字を飲む
やはりだめだ。
書きかけの詩は?
その世界に入る気分でもはない。
まったく我が儘な私を、
持て余し愚痴を書く。
桜が咲いた
満開は近い
雨予報
明日は晴れ
忙しい週の休息日が唯一の花見時。
身体が泣いている、節々がうめいている。
「けれど桜を見ない一年なんて」
身体に鞭打とうとする自身を思い、
気づく。
身体はただ正直な振る舞いをし
我が儘たるは私自身だ