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life

カーテンを閉めようと
窓に向かえば
太陽の裾が空に滲んで
腰を下ろした町を描く

手が止まる
この世界の仮初めに
この世界の真実に

けれどまもなく
カーテンを引く
町を起こさぬように
また明日も見られるからと

仮初めを信じて
真実を覆って
私たちは生活をする

カーテンを引いて食卓へ向かう私を
咎めることもできないけれど
褒めてほしくもないのだよ