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第百五十夜 『ホテルヘルヘイム』

「S銀行にて、融資額の増額が認められたケースがあるので共有いたします。」


「O銀行で特定の職業の方であれば、優遇があることが判明しました。」


「太陽光発電投資の消費税還付における税務上の注意点を税理士から仕入れました。」


これはアメリの営業進捗会議の際に共有される情報なのであるが、どれも有料級の情報である。

悪い考えをすればこれだけでもお金が取れてしまう内容だ。


2期に入ってからというものの、各々が案件や経験を蓄積し、さまざまな情報の共有を行えるようになってきた。


もちろん良い知らせもあれば、悪い知らせもあり、その度に我々はお客様にとってどう捉えるべきかを話し合い。

新たに報告すべきお客様がいないか、この情報が資産形成の一助になるお客様がいないかを確認する。


スモールカンパニーである今だからこそでき、速度の生まれるサービスかもしれないが、これはどうにか会社が大きくなったとしても提供し続けたいものである。


「S銀行の件がわかりましたので、過去に失注したH様の再アポイントを獲得しておきました。」


「早速O銀行に当てはまる職種の方に報告します。」


「今年度、消費税還付を受ける方をリストアップします。」


この速度感が当たり前になりつつある。


このサービスはなかなか組織としては真似できない。

これをどのように恒常化させるか。俗人化させるか。経営というのはその時に手腕が試されるのだろうと近い先を見つめながら、仕事を進める。


今年も成長する。

足を止めない。


アメリの社名の起源である。修正を行なっていくのである。


常に最高のサービスを目指して。


物語の続きはまた次の夜に…
良い夢を。

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