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必ず提供される保育園ースウェーデンのワークライフバランス:ポジティブ編⑥

スウェーデンでは一歳以上の保育園を希望する子供には自治体は必ず入園先を提供しなければならないとする法律が存在します。日本の待機児童の最も大きな問題は保育士不足ですが、スウェーデンではなぜ同じ問題が起こらないのかをご説明します。

1,保育士のステータス
スウェーデンで保育士と呼ばれる職種は2種類あります。

一つ目は高等教育(大学)を卒業し、教育者というステータスで働いている方たちです。子供たちの心身の成長をサポートするプログラムを考え、より良い教育を施しています。平均月給は全職種の平均と比べるとやや低いですが、日本と比べるとその差はそこまで大きくありません。
二つ目が高校卒業程度でなれる保育士で、こちらは平均月給よりかなり低い、日本とよく似た形です。
保育士になりたいという学生にとって、一つ目の資格では大学を卒業して教育者として働くことができるため比較的収入に関しての不安は小さくなり、保育士の供給も安定すると思われます。

2,保育士のプール
日本で、保育士が人手不足により子供を産む順番を暗黙の了解で決められている保育園のニュースがありました。保育士志望の学生にとって、休みづらいということもかなりの障壁になるはずです。保育士自身の子供が病気になるときだってあるのです。
そんなときスウェーデンでは保育士のプールが存在します。保育士の資格を取ったばかりの学生やスウェーデン語を修得した移民の方が登録し、正規雇用の保育士の穴を一日単位から長期にかけて埋めるというものです。この制度のおかげで保育士も堂々とVAB(子供の看病休暇)を取ることができます。プールから派遣された保育士の方たちはその後保育園に非正規として雇われそのままそこで職を得る、ということもあるそうです。

日本で同じことをするには、まず正規職員になりたくてもなれない、という人たちが出るほどに正規で働く保育士が増えなければならないのですが、、。

しかし子育てが一段落した保育士の方、引退した保育士の方、保育士の専門学校卒業間近の学生など、正規で働くのは厳しいけど、、という方でスウェーデンのような保育士のプールを作れるのではないかなとも思います。

https://sweden-hoikublog.com/

↑ちなみにこの方のブログが、スウェーデンの保育園についてとても良くまとめられていて分かりやすいのでオススメです!筆者の方はスウェーデンで保育士として働かれている方です。

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2019.8-2020.7まで、スウェーデンに留学しています。留学テーマであるワークライフインテグレーションやジェンダーのこと、留学日記、その他心に浮かんだことをつらつら書いていきます。