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若き日の恋とその後①

最近運転中に80年代J-POPを聴いていると、自分の子供の頃や若い頃を思い出す。

私は「ちゃんとお付き合いした彼氏」がそんなに多くはないが、その中でも一人は結局長い間友人として続いた。これも何かの縁だったのだろう。この元彼とのことを思い出してみた。リア友でも殆ど知らない私の若い頃の話。

私は21歳の時にアメリカに1年間語学をした。東京にも出たことがなく地元の隣の県の大学に行った私は飛行機に乗って外国に行くのも生まれて初めてだった。語学学校は大学生活も経験したかったので、大学附属の語学学校にして大学敷地内の寮にアメリカ人の学部生と二人部屋に住むことにし、日本人が割と少ない地域を選んだ。

同時期に来た語学留学生はルームメイトと合わなくて問題だったりする人も多かったが、私は学校がマッチングしてくれた、両親が南米移民でアメリカ生まれ育ちの気さくで優しいVと運良く気が合って、すごく楽しい留学生活になった。Vはバイリンガルの小学校教師になるのが夢で専攻は教育学部。この先生の卵の大学生は私の拙い英語にも嫌な顔一つせず、私の英語を直したり教えてくれることもあった。本当に彼女には感謝してもし切れないくらい。

私の語学学校はその時半分を南米人とアジア人が占めていたので、私の友達も必然的にアジア人と南米人が多かった。フレンドリーな南米人達とはすぐに仲良くなれ、明るく社交的なMやJとはクラスも同じだったので特に仲良くなった。私のルームメイトVはスペイン語と英語の完璧なバイリンガルなので、私の語学学校の南米人の友達とVも仲良くなるのにそれほど時間はかからなかった。

Jと仲良くなるうちにJの従弟Cと知り合った。当時アメリカに留学できる南米人は富裕層が多く、JとCの一族も裕福だった。Cの家族は子供達全員にアメリカで教育を受けさせたいとCの大学留学の為に家族全員で移住して来た。JやCにとって私は生まれて初めての日本人の友達だった。彼らの国には何代も続く日系移民は多くいたが、私のように「日本から来た日本人」と知り合うのは初めてだったし、私も彼らの国は「地理の授業で名前くらい聞いたことがある」程度しか知らなかった。

そして私とCは付き合い始めた。

若かった私よりも年下だったCは当時本当にイケメンで、私は顔だけで付き合っていたようなものだった(笑)それを自分でもわかっていて、モテていたしCはかなりの女好きだった。Cと私は付き合う前からも友達としても仲が良かったので、とにかくよく毎週末のようにCの家に招待された。おおらかなCの両親や弟や妹達は、Cの初めての日本人の彼女に喜んでくれてとてもよくしてくれた。手先が器用な私は弟と妹に色々と絵を描いたり折り紙で何か作ったりしてあげてたら、すっかり懐かれて二人のかわいさにメロメロになってしまい、Cよりはむしろ弟と妹に会いたくてCの家に行っていたくらいだった。

Cも日本人いやアジア人の女性と付き合うのは初めてで、彫りの深い顔立ちや情熱的な気性の自分達とは違う、涼しげな顔立ちで慎ましいけど芯の強いアジア人女性のエキゾチックさに惹かれ、しばらくは私達はとても仲が良くて幸せだった。私はCに夢中でずっと一緒にいたかったけど、やはりその日は来た。

Cの浮気。

まあかなりの女好きだったしモテたので、予想通りだったとは思う。Cの浮気相手はJの友達の中国系南米人のKだった。Kは見た目はアジア人だけど中身は完全な熱いラテンの女。Cに気があったKに強引に取られてしまったと言うわけだった。そして傷心の私はその後、Cの寮の隣に住んでいたAにぐいぐいと来られAと付き合い、誠実なAと一緒にいると安心できて、結局Cとは元のただの友達のようになった。でもCとの家族とも切れてしまい、Cのことはすぐに忘れられたがCの家族に会えないのがとても悲しかった。

長くなったので、語学留学編は一旦終わって続く…



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