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大好きな漫画家芦名妃名子先生の急逝をうけて

私には大好きな漫画があった。2000年頃の芦原先生の作品である砂時計と、an・anなどで紹介された漫画大賞のセクシー田中さんだ。普段私は漫画は買ってまでは読まないのだが、この2冊は全巻そろえて持っているほどの大ファンだ。その芦原先生が1/29日自殺されたようだ。ニュースやネットで第一報を聞いたときの衝撃は一瞬何が起こったのかわからないほど、ものすごく大きく、私の心はひどく傷んだ。砂時計は自死遺族の成長していく過程での主人公の人生を繊細に描いている。その中で自死してしまった母親に遺された主人公が心にトラウマや深い傷を抱え、そのせいで、好きな人ともうまくいかないというような内容も描かれている。そんなストーリーを生み出した先生が、全く同じことをして命をたってしまったこと。これには痛ましい想いでいっぱいだ。改めて砂時計を引っ張り出してきて、母親の30年前の少女時代を描いた本を読んだ。主人公(以降母親)が、どれだけ繊細で、島根のような田舎では、悪目立ちするような見た目や優秀さを持っていたあまり、妬みやひがみをかい、生きづらさを感じていたのかが描かれていて、先生は自分自身のことを重ねて描かれていたのかもしれない、と思うと涙なしでは読めなかった。今Xや、SNSで日テレや脚本家をここぞとばかり、叩いている人たちにも是非読んで欲しいと思った。その巻の終わりには主人公の親友が、主人公の娘に対して、好きな言葉は、「てきとう」「それなり」「マイペース」口癖は「まぁいっか。」と説いているシーンがある。先生はそうは思えなかったのだろうか。それが残念でならない。
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