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フィルムカメラはブームなの?について考える

 外出からの帰宅路、少し時間があったのでジャンクショップ・リサイクルショップに寄って動きそうなフィルムカメラを3台ゲット!家に帰ってから更にチェックを加え、3台ともストロボ(フラッシュ)機能も活きていることが確認でき超ラッキー!!これで合計3,000円だぜ!お得だぜ!と意気揚々となり「じゃあ、試写しなきゃ。でもフィルムが無いな‥」と近所にある昔からある写真屋へ。この店、20年前に街には必ず1件はあった写真屋の雰囲気で、DPE(フィルム自動現像機)で即日現像してくれ、カウンター横にはカメラ・フィルム・アルバム・額縁など売っており、証明写真や記念写真をバックヤードで撮影してくれる店。このような今では懐かしき風情のある写真屋が奇跡的に近所で現存しているので、フィルムはこの店で買うことが多い。でもこの数ヶ月、フィルムはまとめ買いしていたし、現像は浮気して別の店に出していたから訪れていなかった‥顔を見せてなかったけど、小さな個人店だからまだ現存しているかな‥と一抹の不安を抱いて向かったが何てことはない、証明写真の撮影で忙しいようで順番待ちだった(ああああっ・・よかった)。私の前に二人お客さんがいて、私の番に回ってきたので
「フィルム欲しいんだけど‥あれ?????」
店主のオジサンの顔が微妙な表情…
 この店はフィルムはフジフィルムのみ扱う店なので「COLOR100 24枚撮(以下:100/24枚撮)」「SUPERIA PREMIUM 400 27枚撮(以下:400/27枚撮)」の二種を主に買っている。今日もそのつもりで来店したのだが‥一体オジサンの複雑な顔付きは??と一瞬理解できなかった。

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 FUJIFILM FUJICOLOR100 24枚撮

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 FUJIFILM SUPERIA PREMIUM 400 27枚撮

 だが、いつも店のカウンター横に並べられているフィルムの棚を見ると‥フィルムが普段と比べ圧倒的に少ない‥
 100/24枚撮のフィルムは1個しか無く、400/27枚撮に至っては1個単位の陳列は無く3本セットで数セット売られている程度。全体的にフィルムの種類・量が減っている‥

 一体どういうこと??と訝し気な思いとなったがまあいい、100/24枚撮、400/27枚撮を各一本ずつ買おうかとオジサンに
「この二種類って1本いくらだっけ?確か前回(二ヶ月前)買った時は、100/24枚撮は500円で、400/27枚撮は850円だよね~」
 すると、オジサン険しい顔が益々険しさを増し我慢の限界に達したかのように仕方なく‥という雰囲気で話し始めた。
「本当に言いたくないんだけど‥‥100/24枚撮は550円でいいんだけど、400/27枚撮は950円にしたいんだ‥」
えええ?二ヶ月の間で値上げ??どういうことなの?去年も値上げしてなかったっけ?とオジサンに尋ねると以下の返事が返ってきた。
①フィルム自体の入荷が少ない。去年「業務用100」が終売となったが、「COLOR 100 24枚撮」の入荷は今年になり何故か無い
②「COLOR 100 24枚撮」も含め「SUPERIA PREMIUN 400 27枚撮」も納価が上昇し値上げは止むえない‥

 何となくその理由は分かっていた‥値上げ止む無しだろう‥

 去年、カメラのフィルムを製造する数少ないメーカーの1つKODAKも終売による商品の集約・値上げを実施してる。フジフィルムも値上げや終売をしている。フィルムカメラを扱う人なら誰でも気付いてることは、フィルムカメラは近年見直されているものの、フィルムの市場規模は縮小しており商品の終売や値上げは当たり前であり、且つフィルムの需要をV字回復させる程では無く所詮一部マニアの道楽にしかなっていないこと。
 だから、KODAK、FUJIFILMのフィルムに対する終売・値上げの対応に怒りをぶつけたいが‥そんなことできない。それは両社ともフィルム事業自体は赤字部門であり、企業としては黒字化の見込みがほぼ無い斜陽部門は即撤退するのが当たり前なのだが、フィルムカメラの文化を継続のため儲からないのを承知の上で継続している。そのための値上げなんだと‥

 写真屋のオジサンは何も悪くないんだよ‥値上げしなければ今度はオジサンの店が存続できなくなる‥だからオジサンが辛そうな顔を見ると居た堪れなくなってきた‥


 近年、フィルムカメラの状況として、こんな感じだろう。

 ジャンクショップやリサイクルショップへ行くと、フィルムカメラでライカ・コンタックスなどプレミア品はガラスケースに鎮座し、ジャンクコーナーへ行くと山のように積まれ、セドリらしき人間が動作確認・スマホで相場チェックしている。

 雑誌でもフィルムカメラの特集が組まれファッションの一部として扱われている。

 ネットを検索すればメルカリ・ヤフオク等の個人売買には沢山のフィルムカメラが並んでいる。

 デジカメからスマホの写真が主流となった現在、フィルムカメラは見直されているので上記のようなムーブメントもあり「ブーム」と呼ばれているのかもしれない。
 だが、フィルム市場は確実に衰退・縮小しており風前の灯に近い‥
 フィルムカメラ愛好家には辛いがこれが現実
 忸怩たる思いです‥

野球関連の事柄を書きます NPB:千葉ロッテ、BCL:埼玉武蔵ヒートベアーズファンです