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web3時代の近未来を予測した小説を読んでみて

コインチェック株式会社常務執行役員を歴任し、現在はグローバルのweb3業界を牽引するAnimoca Brands株式会社の副社長COOを担われている天羽 健介さんの著書『ノンファンジブルミー メタバース時代の私は何者か』を拝読しました。

web3を始めとしたテクノロジーの進化と社会実装によって近未来の生活がどのように変わるのか、そしてテクノロジーに代替できない人間らしさはどのように価値になっていくのか。

マルチバース世界の可能性に胸を踊らされると同時に、ヒューマニティの重要性を考えられる良書で、近未来を想像したい方へお勧めです!


※天羽健介さんに関する記事
・「僕がコインチェックからアニモカジャパンに転じたわけ」副社長就任の天羽健介が今後のWEB3業界を語った【独自】

・EVANGE:「誰よりも1次情報を入手し、旗を立てる」コインチェック常務執行役員 天羽 健介氏の描く経営者像とWeb3の世界


本書のポイントをまとめてみましたのでご参考となれば幸いです!

概要

・本格的に大企業などのプレイヤーもweb3業界に参入し、「はじまりの年」と言われている2023年から12年後の2035年を舞台に、登場人物が人間模様に葛藤しながら事件を解決するストーリー
・web3を象徴するNFTや暗号資産などの技術、ブロックチェーンだけではなくメタバースに使われる3DCGやVR・ARデバイス、AIや自動運転車、ブレインテックなどのさまざまなテクノロジーを解説
・メタバースが浸透した先のさまざまなコミュニティでさまざまな人格を操るマルチバース時代のアイデンティティを描写

Point①:近未来予測

角膜に埋め込まれたXRレンズで時間を確認したり、小説を読んだり、ニュースを確認したり
と日常の当たり前が変化する世界を想像したことはありますでしょうか?
本ストーリーでは、XRレンズやNFT会員権が社会実装され、マルチバースの生活が浸透した社会において、資産管理や仕事、身分証明の変化から、複数のコミュニティにおける分人の観点、現実の身体とメタバース上の身体の関係、AIを搭載したデジタルヒューマンとデジタルポリス、といった近未来のさまざまな変化を想像することができます。

Point②:衰退する日本経済への警鐘と可能性

WEB3の社会実装との歴史的ゲームチェンジにおいて対グローバル企業の台頭に乗れ遅れた場合に懸念される日本の経済力の低下が警鐘されています。
不況によって格差が広がり、治安が悪化し、そして優秀な人が海外に流れるの負のスパイラルによって、現代よりも生活水準が落ちてしまう未来を回避するためには、WEB3のゲームチェンジに商機を見出すことが重要だと考えさせられ、その具体的なイメージとして、デジタルファッションやクリエイター、コミュニティビジネス、コンテンツビジネスと新しい職の可能性を知ることができます。

Point③:テクノロジーの浸透が情緒的価値を育む

AIが活用されるほどAIには代替できない共感性が優位なスキルとなっていくことや、匿名で複数の人格が使われるようになる中でコミュニティはGIVEの循環で成り立つといったように情緒的価値の重要性が示唆されています。
例えば、警察官は公認心理士の資格が習得するようになる、恋愛コンシェルジュのように人の相談に乗れるスキルが新たな職として重宝されるようになるなど、人間らしい豊かさを考えることができます。

以上のように近未来を想定した生き方を考えられる書籍となっていますので、気になる方はぜひご覧ください!
その他に下記も合わせて読むとweb3が実現し得る近未来を想像することができます。

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