姑がやっと認知症と診断された

まとめ:家族や同居人がおかしいと思ったら、直ちに神経科医に見せた方が良いんだけど、色々な理由でなかなか辿り着けない。

世の中の多くの人は、自分が正常で自分の信じている事が正しいと信じて疑わないので、それが余計に色々難しくするし、家族にとっての精神的ストレスの元となる。

もし家族に妊娠中の人が居るならば、遅くても赤ちゃんの出産前に決着をつけて、万全の体制を整えてから赤ちゃんをお迎えする事

ポルトガルに於いては、ホームドクター制(詳細はこちら)が採用されているが、そもそも公立の医療制度全体が崩壊しかかっているため、結局は家族自らが積極的に行動しないと何も解決できない。

家族に精神的に不安定な人が居ると、家族全体に影響する。赤ちゃん〜幼児に与える影響はかなり大きく、一旦環境による異常が見られてきたら、対処するのがかなり難しい。そのため、なるべく小さな子に影響が及ばない様にするのが最優先である。

間違った処方のお薬が及ぼす悪影響は計り知れない。だが、正しいお薬の処方と指導の効果は速攻で絶大だった(お医者さんに診せたその日から効果があった)。なので、自分らだけで何とかしようとせず、必ず専門医に相談する事。

家の人でおかしい人、、、俺の事ですか?間違いない・・・

いや、妄想癖がある時点で、良いクスリ紹介されそうなんですが、そう言うのとは違って、おかしいというか、本物のキチガイとはどう言う状態なのか。

今日は同居人が凄く機嫌がいいと思ってたら、夕方には突然機嫌が悪くなって、因縁つけながら怒り散らす。家族が精神的な苦痛を味わっていると思ったら、速攻でお医者さんに相談した方が良い。

証拠として姑が暴れて長男が泣いている場面のビデオ撮ってる。元の映像を見るだけでトラウマになる程のインパクト。

なんだけど、一緒に暮らしてると、感覚が麻痺しちゃって、そう言う性格なのかな?と思っちゃうんですね。不思議と。

同居人が高齢の女性となると尚更で、一般的に「おばあちゃん」と言うと、世界共通で「STAND BY ME ドラえもん 2」のお婆ちゃん的な、あの感じで美化されてしまうので、益々家族と、他の人たちの認識のギャップが広まって、それがストレスになる。

さらには、ポルトガルでは、お婆ちゃんは絶対不可侵な存在。それが事態を余計難しくする。

ポルトガル社会保険庁や市役所に、なにか助けてくれる様なサービスやってないのか問い合わせてみた所、特にないとの事。

で、友達とか、知り合いとかに相談しても「単なる性格じゃ無い?」「あんた、そんな事いうもんじゃないよ」「うちもそんな感じ。誰でも辛抱してるのよ。あなたも辛抱しなさい」「我慢が足りん」とスルーされてしまう。最もグサリときたのが「ポルトガルという社会の枠組みの中で生きてると言う事を自覚した方が良いですよ」と日本人女性に言われたんですけど、他人には家庭の内部事情を鑑みて察する事は難しいものだと痛感しました。

ポルトガルは一応カトリックな国なんですけど、姑には魂の救済が必要だと考えまして、義理の兄の友人の信心深い人に助けを求めたんですけど「無駄な努力だ」と断られました。妻のカルトな知り合いにはスルーされた挙句、妻に対して「あなたには信仰心が欠如してるから今の様な苦しい境遇にあってるのです。悔い改めなさい。」と言った様な全く余計な助言をして頂きました。他の種類のカルトな人は当たり障りが無い様にスルーした挙句勧誘までしてくるわ。結局、こちらの宗教ってのは、カネか利用価値がない困った人には全く関心がないらしい。

最後の砦、肝心の我が家のホームドクターには妻が10年くらい助けを求めてるのにも関わらず、「単なる鬱ですよ。お薬増やしときますね。」とか「彼女本人独自の世界観があるだけで、精神的に全く問題ありませんよ。精神病ではありません」と微笑みながらスルーされる。いや、医者がそれじゃイカンだろ。彼女本人独自の世界観が現実世界で問題起こしてるから相談してるんだ。この際謝罪はどうでも良いから賠償とかそういうのをしてほしい。

家庭崩壊待ったなし〜医療の現場も崩壊待った無し〜追い詰められた家族と命の選別

ここ2年辺りで姑の症状が急激に激しくなってきてまして、なんか、姑が原因で家庭が崩壊しかかってるなあというのをスローモーションで見てる様な感覚を持ってました。

ええ。白状しますよ。何度か、そのチャンスみたいなものがあったんです。これで全てが終わるみたいな。

最初の頃はコロナとか風邪でしたね。でもですね、姑と言っても一応同居人、家族の一員なので、このままだと死ぬから、ここ辺りでボケっとしてる妻を急かして、色々とケアさせんといかんなと。病気の時は途端に塩らしくなって、心の病気が息を潜めるんだけど、体の病気が治った途端に心の病気症状全開で暴れだす。これの繰り返し。助けたのが本当にバカらしく思える。当事者じゃないと解らないだろうけど。

次は、精神疾患の症状の関係で、姑が無理しすぎて救急呼んだ時。腹の腸が出っ張って、腹にでっかいコブみたいなのができて激痛。救急病棟では痛み止めのお薬が処方されました。

なんとなく勘でムズムズして、いや、これは何か匂うと思ってググったら、思った通りだった。すぐに妻にメッセージでリンク送って確認させたら、姑に使ったら死ぬのがほぼ確実だった。

イベリア半島では普通に売られてるんですが、何もしらずに持ち帰って利用したイギリス人が亡くなったりと、話題のお薬。

素人でも少し調べたら分かるけど、心臓とかそういうのに問題があったら使う事を推奨されておらず。見るからに疾患をたくさんもっていそうな高齢者に使ったら多分普通に死ぬだろうなと。そういう判断ができない救急病棟。。。のも無理はない。ポルトガルの公立病院はほぼパンク状態で、働いてるナースやお医者さんの労働実態は超ブラック。医者やナースになるなら、ポルトガルなんかで働くより海外に行かないと生活さえ困難。患者に対しては不満を隠せないほど追い詰められてる。

ホームドクターの方も、給料は安い上に、一人で一千人以上(二千人とも言われる)を受け持っているらしい。つい最近もポルトガル全人口の約1割にはホームドクターが割り当てられていないとニュースで言ってた。それで、いちいち下らない家庭の事情なんて聞いてる余裕は無い。

結局ChatGPTが救世主だったんです

そんなこんなで、姑には精神疾患があると思い、ChatGPTに尋ねてみたんです。自己愛制パーソナリティ障害と出ました。

合併症状で、双極性障害と反社会性パーソナリティ障害もみられる。

と言う事で、妻に説明してみたところ、妻が重い腰をいよいよあげて、ChatGPTの助けを借りて、医者への姑の家庭での様子の説明の手紙を書くに至りました。妻には文才はある方だとは思うけど、家庭の事情は人に説明するのが凄く難しい。ChatGPT偉い。

医者が手紙を読んだところ、即座にMRI検査。続いて神経科医に診てもらえるようにしてくれました。

MRIの結果は、脳梗塞の跡と蓄膿症に加え、初期の痴呆症と出ました。このMRIの結果があれば、やっと神経科医に胸張って挑める。

餅は餅屋。神経科医に救われた。

神経科医の予約前の一週間は、かなり姑の病状がかなり際どい感じになっていた。姑の行動パターンを分析したところ、どうやら多幸感を味わった翌日には必ず陰鬱状態になり、暴れだすことに気づいた。ホームドクターが「お薬増やしときますね」で処方してもらったクスリで、幸福度を高める系のやつの量を減らさせてみましたところ、姑が極度の陰鬱状態になり暴れなくはなりました。それでなんとか最後の一週間を凌げた。

神経科医に姑を診せたところ、余計な無駄話抜きで、妻に対して体系的に質問されたそうです。姑の反射神経のテストを経た後、お医者さんは妻に対し、「あなたの隣に座ってる女性は、痴呆症です。どの程度の速さで病状が進行するかわかりませんが、そのうち自分で食べる事もできなくなります。。。痴呆症と診断された以上は、この女性は財産に関することがらが一切できなくなります。はやめに弁護士さんに相談して、諸々の手続きを始めてください。こちらにする事リストと支援団体が書いた紙がありますので・・・いままでのお薬は全部ダメです。この患者には逆効果です。新しいお薬を処方しますが、前のお薬は突然やめるのではなく、段階的に減らしていって下さい。あと、新しいお薬が効いてくると、こちらの女性は活気がなくなりますので。」

A4一枚にプリントアウトされた箇条書きの簡素なメモみたいなのを渡され、診察は無事に終了。認知症の告知は手慣れた感じだ。

当然ながら妻はかなりショックを受けていた。家に帰ってきたら、さっそく新しい薬を姑にのませた。効果はすぐに出た。いままでの家庭内暴力の数々が嘘の様だった。

俺は、すごく、なんというか、楽になった気がして、数日は戦後の流行歌を歌いながら陽気に過ごせた。こんな気分は何年ぶりだろうか。

姑の状態が改善され、こんどは長男の状態が悪化した。

長年にわたる姑の暴力により、家庭が荒廃しきっている。これで終わったわけではない。どうやら4歳になる長男に精神疾患のはしりっぽい兆候がみられる。最近急に悪化し始めた。無理も無い。今まで姑の突発的で不条理な暴言に長期間何度も晒されてきたのだから。その上に、今1歳になる弟ができたので、余計に難しい。

ChatGPTに尋ねてみたところ、どうやら異なるタイプの愛着性障害が絡み合ってる様に思われることまではわかった。0歳から3歳までの脳が発達する大事な時期に、姑の家庭内暴力に晒され、われわれ親共も精神的にかなり参った状態になっていたので、健康的な家庭環境とは程遠いものだった。

次男の育児は、姑のこともあり、仕事を辞めて、生まれた直後より、ほぼ24時間体制で面倒見ている。姑の暴力からは全力で守ってきた。今では立派にテクノ大好き赤ちゃんに成長してしまっている。ベビーベッドはお立ち台だ。それが良いかどうかはさておき。

本題の長男の治療なんだけれども、今日精神科医のアポあったのに突然キャンセルされた。何故だかは不明。ポルトガルでもコロナ禍で問題のある幼児が増えて、児童を扱う精神科医の数や関連セラピストが足りないらしい。まだ病名など詳しいことの診断はしてもらってない。愛着性障害云々は私の勝手な素人判断なため、早いところ専門家に診てもらいたいと思ってる。

残念ながら姑の暴力によるトラウマの影響は見受けられる。長男は、喜び、悲しみ、恐れなどの感情のコントロールが上手にできないで、極端になってしまう。自尊心や自己評価が低い。などなど(複雑性PTSDについて)

感情コントロールの他にも、一人になることを怖がったり、駄々をこねたり、衝動的に暴力的になったりしている。これらの問題行動には、ある一定のパターンがある所まではわかった。よく観察していると、実は意味なく不条理なことをしているわけではなく、我々親側の怠慢が原因であることが多い様に思われる。姑が穏やかでご機嫌になったことで、こちらも少しは余裕ができるかと思う。時間をかけて、姑にも協力してもらいながら、ゆっくりと取り組むしか無い。

とりあえず、最初の対策として、iPad使用制限、空手教室に行った後でのみiPadを使用させる。iPadの使用(Roblox)が精神的に悪影響を及ぼしている様に見受けられるため。

来月の頭あたりに、親睦会的な感じで、羊やロバなどの家畜を飼ってる公園みたいな所(入場料無料〜本物のリスボンの動物園の入場料は高すぎる)に家族四人で行って、帰りにタコベルで食事して帰ろうかと計画してる。

姑も児童虐待の被害者だった

精神疾患のことは無視され、やっと認知症の診断が出た姑なんですけど、彼女の生い立ちを聞いていると、精神疾患になるのも無理はない。

1937年生まれ。今年87歳。ポルトガルでも日本ほどではないものの、戦争の影響はあったらしい。

姑が小さい頃の記憶は、すぐに亡くなったお姉さんが、図太いロープで叩かれて悲鳴をあげている場面とか、お母さんが仕事をしている間に野原に放置されていて蛇に締め付けられた記憶だとか、かなりハードな環境であったらしい。上に何人も兄弟がいたが、姑を除いて全員亡くなっている。お手伝いができる年齢になるとすぐに家事を一人で任せられ、親は常に仕事で家を留守にしていた。

極度に自分の重要性を盛る癖がある事から、親には常に否定的・批判的に育てられていたものと思われる。

掃除、選択など、家事への異様な執着心、そして家事をサボる事に対する過度の恐怖がある事から、普段の素行や言動のパターンから察するに、過度の賞罰を伴う条件付けがあった様に思われる。

冷蔵庫や戸棚に食料品が詰まっていないとパニック状態に陥る。誰も食べないであろう残り物を容器に入れて腐るまで保管する。幼少時期に、極度の飢えと貧困の恐怖にさらされていたと思われる。

他の幼少時期の記憶は思い出さないか、思い出したくないらしい。

成人してからも親の干渉が酷く、本人はタイプライターを習って仕事に出たり、先生になりたかったものの、親の反対で断念している。

彼女の趣味は、掃除など家事全般、縫い物、食料品の買い物、テレビを見る事くらいだ。友達も、付き合いのある親戚も全くいない。家族は自分の息子と娘とその家族だけ。

姑とは今まで色々あったけど、最後くらいは幸せに過ごしてほしい

平和になった姑とは、孫たちが懐く様になってきて、姑は幸せそうに笑っている。

姑の息子と息子の家族にも、暇を見つけては頻繁に会いにきてほしい。電話も毎日とはいわないけれど、週一程度はしてほしい。三ヶ月毎に、妻に電話したついでにおまけ程度に電話をするのはあんまりだとおもう。特別なことを企画したり、クリスマスなど特別な日だけ会って盛大にお祝いする事をお願いしているわけではない。ただ、家族として、ごく普通に普段から接してほしいだけなのに。というお話は、既に義理の兄に既にした。まだ反応は無い。

認知症が確定した事で、いくいくは姑が人間っぽさを少しずつ失っていく事が確実となった。彼女が生きている様な、死んでいる様な、よくわからない様な状態になるまで、どの程度の時間があるかはわからない。いわば「ゆっくりとした死」と言った方がわかりやすい。

実は、、、こうなることは既に数年前、夢で見ていた。長男が妊娠三ヶ月の頃だ。先日話した三人目が関わる話なんだけれども。夢の中では、姑は半透明だったので既に亡くなっているものと思ってたんだけど、今になって、生きた死人の様な状態で部屋の隅で座るようになるんだと確信できるようになった。その日が来る時期は、姑の家族が思っているより遥かに近い。今はまだ、その状態にはなってない。時間はある。

ただ、、果たして、夢で見た通りの時期に姑がそのようになるか、三人目が来るかどうかは、自分でもわからない(参照)。もしかしたら姑が三人目に会えるかもしれない。すごく喜ぶに違いない。

少なくとも、姑が心の病気で苦しみながら亡くなることは避けることが出来た。今年初めの精神的に際どい状態で亡くなったら、本人にとっても、われわれ家族にとっても、かなり苦しい事になったかと思う。

このまま孫たちや姑の家族と楽しく思う存分最後の時を過ごしてもらうことができれば、子供達にとっても、姑にとっても最善になるかとは思う。