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ものがたり

ヨッシー、小寺さんへ

「ものがたり」
ここ最近、私の周りに沢山の“想い”が
あふれています
特に発酵書房を開設しようと決めてから
様々な年代の人たちの物への想いに触れる機会が増えました

捨てようと思っていた物
終活だから片付けなさいと言われた物
古くなって誰も使わなくなった物
なぜかそんな物たちが私の元に
どんどん集まってきます
 
数奇な運命に導かれやってきた『もの』たち
眺めたり磨いたりしていると
自然に『かたり』が始まります

どんな人が使っていたのか
いつどこで購入したのか
なぜ現代では使われなくなったのか
本当に捨てなくてはならないのか

これは昭和55年ごろ使われていた郵政時代の
分銅はかり
淡路島からやって来ました
手紙を載せて分銅を載せて目盛りをずらして
ピタッとあったところの数字を読むと
重さがわかります
錆びていた真鍮部分を重曹で磨いたら
まるで新品みたいに光りました

手紙を出すのにこの一手間をかけること
これが手紙という物語なのでしょう

これは80年以上前の蓄音機
縁あってやってきました
錆びた所や埃を掃除して
手回しハンドルを回して針を落としてみると

♫月が〜出た出たぁ〜月が出た〜よいよい♫

当時の歌声が飛び出して来ました
まさに物が語りだしたのです

あぁ
人生って面白いですね
そんな物語を聴きながら
毎日過ごしています

P.S 最初の写真は息子が1歳の時描いた絵
洗濯した靴下やパンツを干している私が彼にとっては物語だったのですね

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