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ハーフガードシーズ①ハーフの必要性と概要「ハーフは保険」

 今日も今日とて柔術は楽しい。今日も稽古に行こうと思ったのですが、背中のピリつく張りを感じて「これはやばいな」と休みました。我ながらよく我慢したと自分で自分をほめてあげたい。ケガしないのが一番大事。休息大事。

 今日はハーフガード(以下:ハーフ)の記事。具体的なテクニックよりもハーフの概念的な話をまとめました。今日はハーフの必要性と概要について。


結論 誰もがハーフをやるべき。「ハーフは保険」加入必須で手厚く

 最初に結論から。ハーフはみんなやる必要があります。「みんなメインガードとしてハーフを使え」という意味ではないですが、最低限、身に付けておくべきガードです。なぜなら「ハーフは保険」だから。加入必須。保険は手厚く。(「ハーフはサブのガードで重要ではない」というニュアンスはありません)

 ちなみにこの「ハーフは保険」は加古拓渡先生の言葉です。加古先生のこの教則、めちゃいいですよ。

ハーフをやるべき理由 
(いざという時に使える保険、しかも使う機会多い)↓

①パスられ際に、ハーフで捕まえられる
②エスケープで、ハーフに戻す
③トップでパスするときに一本足跨いでハーフになることが多い
④上下問わずよくある形のひとつ。使う場面が多い

もちろんメインガードとしても使える。メインで使わなくとも保険として必要
ハーフ=半分パスされた、半分ガードしている。

 絶対パスされない、ポジションを取られない人ならばハーフをやる必要ないかもしれません。しかし、そのレベルの人は少ないでしょう。パスされそうになる人、悪いポジションからエスケープする人はハーフをやるべきです(つまり、ほぼ全員やるべき)。

 また、ハーフを学ぶことはトップのパスを学ぶことにもなります。パスにおいてハーフからの足抜きはとても重要です。また、一回のスパーで一度もハーフの形にならないということはほとんどないでしょう。使う機会が多いガードです。

 結論はこんな感じです。メインで使っても使わなくてもいいけど、みんな最低限ハーフを学んだ方がいいって話でした。

 長文苦手な方はここでさようなら!読んでいただきありがとうございました!

ハーフの概要(メリット・デメリット)

 ハーフは重要な技術ではありますが、いいガード(下が有利なガード)ではありません。前提としてハーフは半分パスされている下が不利なガードだという認識を持っておきましょう。
 ※不利ではありますが、岩崎選手の様にハーフをメインに使う一流選手もいます。極めれば強いガードです。

ハーフのメリット

・パスられ際にディフェンスに使える
・バック・マウント・サイドからのエスケープに使える
・腰の負担が少ない、柔軟性があまり必要ない
・相手を固定できる(バンバン飛んで走ってくる相手に最適)
・タックル(レッスルアップ)と相性がいい
・ノーギ、MMAで使える
・極めれば、メインガードとして攻撃力の高いガードになる
・手順が難しい技が少ない、足の複雑な動きが少ない、手の技が多い(※)

※単純で手を使う技は、相手も同様で手を使って防げるし技を読まれやすいのでデメリットでもある

ハーフのデメリット

・そもそも半分足をまたがれているのでディフェンス力が弱い、パスに近い
・体重を使われる、顔を削られる、しんどい、スタミナ消費が多い
・フィジカル要素が多い
・単純な手を使う技が多く、防がれやすい
・ノーギだと首を狙われやすい=フィニッシュに近い
・組手争いや技のタイミングがシビア

語弊を恐れずいうと、いいガード(こちらが有利な形のガード)ではない

向いている人

・マスター世代
・腰痛持ち
・フィジカル、力が強い
・体が固い、足が効かない
・反射神経が良くない(遠距離パスに反応できない)
・キムラ、タックル、ブリッジなどが得意
・足を締める力、しがみつく力が強い

白帯の頃から取り組みましょう

初心者でハーフを覚えておくと、いざというときに便利です。

 ハーフから学ぶとオープンガードとハーフガードを両方学べる話は、加古拓渡先生がラジオで話していました。

 白帯の時にハーフをやる人は、ハーフが上達してコントロールできるようになるとオープンガードに戻せます。そうするとオープンもハーフも両方できます。
 逆に白帯の頃からハーフをやらずオープンガードだけやっている人は、オープンガードが上達すると足を跨がれたりニアパスされることが減り、ハーフをますますやらなくなります。そうするとオープンガードは強いけどハーフまできたら弱い選手になります。「この人スパイダーめちゃ強いけどハーフまで行ったらザルだな」みたいなことが青帯だとよくあります

まとめ

アンディの話(飛ばして問題なし)

 MMAとグラップリングをやっていたこともあり、自分の白帯の頃のメインガードはハーフでした。これが結果的にかなり良かったと感じてます。
 今は自分からあえてハーフを作りに行くことは少ないですが、ニアパスをハーフで防いだり、ハーフからスイープしたり、フルガードに戻したりできるで安心します。ハーフがあることで下から思い切ってアタックすることもできます。まさに保険。試合でハーフには何回も助けられました。
 また、自分の得意のパスはハーフパスなのですが、それはハーフを研究したからだと思います。↓

「ハーフで下からやりたいこと=上でやられたくないこと」
「ハーフで下からやられたくないこと=上でやるべきこと」

 ハーフをメインで使う時はもちろん、別のガードをする時も、エスケープするときも、トップにいる時も、ハーフで身に付けた技術は役に立ちました。

黙ってハーフガードやってろ

 オープンガード好きな人多いと思います。相手をコントロールできるしハーフみたいにしんどくないですから。でもハーフは重要な技術でいろんな場面で助けてくれます。ハーフを学ぶと、より強くなって、より柔術を楽しむことができます。

「黙ってハーフガードやってろ!!」

2023/11/8 アンディ

近いうちにハーフガードシリーズ②も書きます。

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