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「実戦」とは。「最強の格闘技」の話

 今日も今日とて柔術は楽しい。今日はみんな大好き「実戦」の話。男の子はみんな好きです。「ケンカだと〇〇が最強」「古武道は実戦では使えない」「ボクシングは格闘技として不完全だ」とかなんとか。そういうのに夢中になるのは実際の格闘技に触れていない人がほとんどです。

 ある程度本気で格闘技やっている人はこれ系の話はもう結論が出ています。語っても仕方ないコンテンツだとわかっているので、格闘技やっている人はあまり触れません。
 自分なりに「なんで語っても仕方ないのか」の理由をまとめました。


実戦って何?

定義・条件を決めないと議論にならない

 そもそも実戦って何ぞや。日本の街中のケンカなのか、戦争で使われるような戦闘技術なのか、持っている武器の性能なのか、そもそも戦いに巻き込まれない立ち振る舞いなのか、権力なのか。いろいろありますが、ノールールでの最強の話をしたらアメリカの大統領が一番強いです。「そういう話じゃねえよ」って思われるかもしれませんがそういう話です。

 「スポーツで格闘技やっているやつだって剣持ってる奴には勝てねえだろ。剣道家が最強だ」→「いや銃使えるやつが一番。スナイパー最強」→「それよりも戦車とか戦闘機が強いだろ。パイロット最強」→「それよりも核兵器もってたら最強。大統領」

 なので、「リアルな実戦的な強さ」というのは突き詰めるとつまらないものだと思います。現実ではどんなに体を鍛えても、ガリガリの人が不意打ちでピストルを撃ったら死んでしまうので。

 なのでそういった「リアルな実戦的な強さ」というのは一旦置いといて。一般的な強さの話をしていきましょう。そのためにまず条件と定義を決めます。これがないと結局「アメリカの大統領が最強」になります。

条件:「武器なし、徒手空拳」「対人」「1対1」「不意打ちなし」
定義:「相手に多くのダメージを与えられる」「相手を制圧できる、戦闘不能にできる」

 ここら辺が強さの条件と定義になるでしょうか。

 「実戦には不意打ちだってある」とかめんどくさいです。それなら結局SPがついていてセキュリティの高い生活をしているアメリカの大統領が最強です。あと精神的な強さ、心の強さといった話も今回はナシです。定義が難しいので。

結論:最強はMMAでUFC

 最強の結論は出てます。「徒手空拳」「対人」「1対1」「不意打ちなし」の条件で最強はUFCの無差別級チャンピオンで間違いないでしょう。正直議論の余地はほとんどないと思います。「ルールに守られている」「グローブは実戦的ではない」「ラウンド制や、噛みつき、目つき、金的禁止は実戦的ではない」とかいう人もいますが・・・UFCチャンピオンが噛みつきと目つきと金的使ったらもっと強くなるだけです。実戦的な武道をやっている達人はMMAルールでは勝てないけどケンカなら勝てるなんてないです。むしろルールなしでUFCチャンピオンとやったら冗談抜きで殺されます。

格闘技の強さ=MMAでの有効性

 じゃあMMA以外のほかの格闘技は価値がないのか、というとそんなことはありません。その格闘技でのルールの中で発展した技術体系は間違いなく「強い」です。その強さの判断基準は「MMAでどれだけ有効か」です。

 ボクシングのパンチ技術。レスリングや柔道のの立ち組み技術、ムエタイの肘と首相撲、相撲のバランスとフィジカル、柔術の寝技などは、実戦的で強いです。

まとめ

「リアルな実戦的強さ」の話はつまらん。「ファンタジーな実戦的強さ」の話は楽しい

 結論としてはMMAが最強です。そのうえで別の格闘技の技術体系がどれだけ有効なのかでその格闘技の「強さ」が証明できるのだと思います。

 この手の話題をリアルに突き詰めるとつまらない結論になってしまいますが、それとは別として、ストリートファイトの強さとか生物としての強さみたいなのは男の子としてあこがれはあります。みんな範馬勇次郎好きです。そういう強さが好きです。要はファンタジーな強さが好きです。

 「強さを語る」ってことはつまり「刃牙を語る」ってことになります。そりゃ楽しいですよね。

 まとめとしては「範馬勇次郎は最強」ということで。うまくまとまりました(まとまってない)

・ノールールの実戦的強さ最強:アメリカ大統領
・一般的な強さ最強:MMA(UFC)
・ファンタジーな生物的な強さ最強:範馬勇次郎

2024/1/25 アンディ

追伸。ぶっちゃけトーク

 ここから先は、個人的な主観と偏見たっぷりなので読みたい方だけどうぞ。

※試合のない古武道系の格闘技や武道を否定する気はありません。個人的には受け付けない。という話です。

 個人的に、試合をしない武道系の人が実戦的な強さや競技のある格闘技を語るのは嫌いです。秘伝の術とかないです。圧倒的な資本と人と技術が集まって発展している現代格闘技の方が優れています。国交を断っている国の技術力と、グローバルに何百倍ものお金と人を集めて発展した国の技術力を比べたら間違いなく後者の方が優れています。発展途上国で公式戦もなくやっている野球と現在のMLBのどっちが強いか、みたいな話です。格闘技だとなぜが発展途上国が勝てるみたいなことを主張する人が一定数います。

 youtubeで試合のない武道・格闘技の人が実戦的な強さを語っている動画や弟子が吹っ飛ぶ達人系の動画が正直嫌いです。なのでそれ系は非表示にしてます。エンタメとして楽しめばいいのかもしれませんが自分は受け付けません。

そういう系は

「強さをうたうならMMAで証明してくれ」

と個人的には強く思います。身体操作や武道の文化は優れているかもしれませんが強くはないだろと思ってしまいます。「強さは別にして、この武道(競技)が私は好きだし素晴らしいと思っている」という主張なら分かるのですが、強さは語るなよって。

 「ルールに守られた近代格闘技にはない技術がある」とかいうのも嫌いです。試合やってない人の蟹ばさみでMMA選手や柔道家をテイクダウンできるのか?みたいな話です(多くの組技格闘技で蟹ばさみは反則)。プロのMMA選手から本当に目つきや金的やカミツキや指関節を当てられんのか?って話です。

 本当に強い格闘家は謙虚で「自分がやってるのは競技としての〇〇であって、自分がMMAに出ても勝てないと思う」というスタンスが多い気がします。

 かくいう自分も〇〇幻想みたいなのがあります。スティーブンセガール好きだし、古武道の本とか、アヤしい本とか読んだりもしました。合気道も数か月だけやったこともあります。けっこうおもしろかったです。実際に試合のない格闘技・武道から学べることは多くあると思います。しかし自分の体感で言うとMMAとか柔術とか柔道、空手の道場でガンガンやっている人の方が圧倒的に強いです。まあ、「それはお前が〇〇の神髄に触れていないからだ」「それってあなたの感想ですよね」と言われるとそうなのかもしれませんが・・・。

 この考えは自分の思慮が浅いだけかもしれません。数年後、古武道系のすばらしさが分かるかも。どうでしょうか。今の自分の中では試合のない武道・格闘技が強いという考えはほとんどないです。

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