フィルターバブル(必然)とセレンディピティ(偶然)を求める現代人
今やあらゆる場面でAIが活躍し、自分の好みにあった情報が届けられています。
インスタを見れば、自分の趣味趣向にあった投稿が表示されるし、
ニュースサイトを眺めていれば、私の心読まれてる?って思えるような広告が飛び込んでくるし、
amazonで購入すれば、ついでに買いたくなるものがオススメされます。
何を投稿するか?
どれを買うか?
どのリンクをクリックするか?
個人の親指から発せられる情報が蓄積され、その結果、スマホから最適化された情報が届けられます。
ちなみに、このような最適化された情報をフィルターバブルといいます。
フィルターバブル (filter bubble) とは、
「インターネットの検索サイトが提供するアルゴリズムが、各ユーザーが見たくないような情報を遮断する機能」(フィルター)のせいで、まるで「泡」(バブル)の中に包まれたように、自分が見たい情報しか見えなくなること。
(wikipediaより)
見たくない情報は見ないようにしてくれている。
一昔前はインターネット検索は不便でした。
調べたい情報になかなかアクセスできなかった。
しかし、今はどうでしょう?
このオンラインの世界は、究極に合理性を追求した世界に変わっています。
必然の中に生きる現代人
フィルターバブルの中で生きている私たちは、常に必然な出会いを繰り返しています。
例えば彼氏が欲しくて、マッチングサイトに登録した場合。
年収は600万以上、身長は175cm以上、あとは、、、、
と条件を入れるたびに、出会いたい人だけに絞られていきます。
言い換えれば、条件に合わない人(出会いたくない人)は勝手にフィルタリングしてくれるのです。
ここには偶然な出会いなど存在しない。
それはそれで幸せかもしれない。
でも、それって、今の自分の予測の範囲内でしか出会えないってこと?
「もしかして、偶然の出会いにもっと素敵なものがあるかもしれない。」
と、自分の過去を振り返ってみます。
すると、やっぱりそう。
旅先や趣味で出会った人々。
彼ら、彼女らは、自分の人生を彩ってくれたし、今の私を作り上げてくれました。
偶然の出会いがあったからこそ、今の自分があるんだ、と実感します。
偶然を求める人々
偶然の出会いにぴったりのセレンディピティという言葉が好きです。
セレンディピティ(英語: serendipity)とは、
素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。
また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。
平たく言うと、ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取ることである。
(wikipediaより)
逆転の発想ですが、
必然を求める流れが加速すればするほど、セレンディピティの価値が上がっていくと確信しています。
いくら払えば、何が手に入る。
から、
何が起こるか、わからない
何が売っているか、わからない
買うものを決めていない
そんな人々がセレンディピティを求める偶然サービス。
合理性を追求した先に、セレンディピティを求める人が増えるはず。
例えば、店主の目利き力を信じて人が集まる本屋さん。
例えば、オーナーシェフの食に対する情熱に期待して人が集まるレストラン。
オンラインでは、いつでもどこでもなんでも揃うお店で必然と出会う。
オフラインでは、何が飛び出すかわからない偶然と出会う。
これからの私達は、必然と偶然のバランスを取りながら、生活していくのではないでしょうか?
だからこそ、自分でビジネスをするにしても、偶然を組み込める遊びを持ったサービスを設計したい、そう感じています。
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