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私は全然お嬢様ではありませんよ。

大学は海外に留学してたとか、音楽専攻だった、とか言うとお金持ちだと思われる。私も例外ではなく、「育ちが良さそう」と言われたり「ご両親は何をしてらっしゃるの?」とか何回も聞かれてきた。

違う。本当に違う。別に育ちは良くないし、片親だったし、かなり質素倹約の家庭に育った。世間の思う私と実際の私のイメージの乖離にずっと苦しんできた。嘘。苦しんではない。ただ、そのギャップをどうしていいかわからない。

高校は地方都市の公立だったけど、堅実なお金持ち家庭の子女が多かった。だから友達との会話から経済格差を感じることも多かった。

大学からアメリカにいかせてもらって、合計5年間も留学していた。音楽とビジネスを両方専攻していて、音楽ではクラリネット専攻だった。特に楽器をやってるとお金持ちみたいに思われがちだ。

たしかに楽器は高いし、小さい頃からレッスンに通わせるとなるとお金はかかる。送り迎えにだって親の協力が必要だ。

楽器は高い。数十万はする。それは認めよう。でも私は大学に入るまでクラリネットのレッスンは受けたことがなかった。ピアノは家に親のものがあって、5年くらい近所の教室に通わせてもらったけど、それっきりだ。どうして音楽専攻になったかの話はまた後日書こうと思う。

留学も高い。それも認めよう。でも私は貸与型の奨学金をもらって半額くらいで大学に行っていたし、出来るだけ節制した生活をしていた。母は一般職の事務員をしていて、稼ぎは私の初任給よりも低いと思う。留学には祖父母も協力してくれた。母は実家に住んで、衣食住をタダで提供してもらい、稼ぎの多分ほぼ全てを私に送ってくれていた。

やっと娘が卒業して大手企業に就職したと思ったら、すぐに辞めてフリーターをしているので、全くどんな気持ちでいるのかと思う。でも家族仲はいたって良好だ。

私は姿勢は悪いし、食べ方も多分あまり綺麗じゃないし、2Lのペットボトルに口をつけて飲むし、リンゴは丸かじりする。良いとこのお嬢さん要素は多分、人見知りをするから、初対面だと静かであまり喋らないところくらいだろう。それで人は勘違いするのかもしれない。

何が言いたいのかわからなくなってしまったけど、正規留学をしてて、楽器やってて、クラシック音楽が好きで、みたいな人がみんなお金持ちの家に生まれたと思わないでほしい、ということだ。

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