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【No.20】20年、フリーライターやってます~フリーランスのキャリアプラン

フリーランスだと会社員の方に比べて、キャリアアップを意識することは少ないと思います。昇進・昇給も、社員研修もありませんしね。だからこそ、フリーランスは、自分で自分を育てる方法を持たなければなりません。

もちろん、日々の仕事を誠実にこなすことが、一番のスキルアップになりますが、時々は研修を受けたり、仕事が少ないきに集中的に勉強して資格を取ったりして、少しでも自分を高く売れるよう努めておくことだと思います。
 
キャリアプランを考えるときに、たとえば3年後にはこうなっていたいというビジョンを描き、そこから逆算して今何をすべきか考えるというアプローチがありますよね。それはまったく正しいと思いますし、私も以前はそっち派でした。

が、今は違います。

じゃあ何派なわけ? というと……

その時々でできることを精一杯やっていった結果、振り向いたら一本の太い道ができていた、というような「気づいたらなっちゃってた派」。

こう考えるようになったのは、子育て経験が大きいと思います。女性は男性に比べると、結婚や出産で人生が翻弄されやすい。夫の転勤で仕事を辞めなければならなくなったり、一人目を出産して、ようやく育休が明けて復帰したら二人目ができてしまったり、うっかりくじに当たってPTAの役員になってしまったり、親の介護が始まったり。晩婚晩産時代ですから、子育てと介護がダブルで訪れるケースも増えるでしょう。

もちろん男性も手助けしてくれると期待していますが、女性の負担が大きくなるのは紛れもない事実。

そんなわけで、将来の計画なんて立てられないのが女性の人生なのです。

予想外のことが起こったとき、「計画を立てて人生を歩む派」だったらすごくストレスがたまるし、自分の運命を恨むことにもなりそうです。

わたしは長い仕事と家庭の両立生活を通して、「なるべくストレスをためない生き方」を模索してきました。たとえば、朝のうちに夜ご飯も作ってしまうのも、家に帰ってからばたばたごはんを作るストレスを避けるため。

キャリアプランも、予想外のことが起こるたびに、絶望するのが嫌だったから、「計画を立てて人生を歩む派」改め、「気づいたらなっちゃってた派」に切り替えたのです。

後に、キャリアカウンセリングについて勉強したときに(これはがんばって資格を取得しました)、テキストの中に「気づいたらなっちゃってた派」と似た理論を見つけました。

それは、L・サニー・ハンセンの「キルト(パッチワーク)理論」と呼ばれるもので、人は、仕事・学習・余暇・家庭と子育てという4つの役割を、あたかも小さなキルトのようにバランスよく一つひとつ縫い合わせていくことで、意味のある全体像(人生)を縫い上げることができる、というような意味。

いきなり大きなキルトはできないし、4つのバランスが偏っていては美しいキルトはできない。その日その日、こつこつと、一枚一枚を大切にバランスよく縫い合わせること。それが気づいたら大きな成果につながっている。

まさに、わが意を得たり。成り行き人生も悪くないと太鼓判を押していただいたような気がしました。

とはいえ、どんな全体像にしたいかというイメージは持っていたほうがいいと思います。

計画どおりにはいかなくてもです。

そのほうが、今やるべきことの優先順位をつけたり、取捨選択するのが簡単になります。

大事な時間を無駄にしないためにも必要なことだと思います。

2015年06月01日「いしぷろ日記」より転載

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