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仕事の予算について:写真の部屋

仕事を引き受けるときの基準がいくつかあります。決定権がある人と直接話せること、関わる人が少ないこと、本物が使えること、など。結局すべての理由は同じなのですが「忖度が面倒」ということです。15年近くお手伝いさせていただいたあるクライアントで言うと、年に二度の撮影は私とクライアント日本担当者の二人だけで、現地のParisのクライアントが合流し、ロケはたったの三人だけで進行していました。

それまでの共通認識があるから現場での判断が早いのですが、ここで重要なのは必ず「本物を使う」ことです。背景や小物に苦心したり時間と経費が掛かるのは、何かで代用しようとするからです。Parisのカフェで撮ったみたいに都内で撮りたいとか。そう見せたいのならParisのカフェで撮った方が予算や効率で勝ることが多いのです。

すると必ず「わかるけど、うちにはそんな予算ないんで」と言われるのですが、それは厳密に予算を考えたことがないからです。

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写真の部屋

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多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。