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PBP2023 無事完走! ~フジエールからゴール!~

こんばんは、自称脚質ロングライダーのAnnaです!
自称脚質ロングライダーなのに、なぜレースにエントリーしてしまったのかとレース前に毎回後悔しています。
あぁ…登れるようにならないと…
その前に喉風邪を治さないと😅

さて、今回は928km地点のフジエールから1219km地点のゴール、ランブイエまでです!
ようやくゴールが近づいて参りました!
残り291km!

ここまでの記事はこちらから


3走目スタート!

予定通り7時より少しだけ前に起床。
起き上がるとYannickも起きている模様。
あの、準備ちょっと時間かかるんでゆっくり起きてくれるとありがたいんですが..w
足元の服をかき集めてそそくさと着替えて、お手洗いに行ったりして準備を済ます。

7時半くらいにフジエールを出発。
朝ご飯を買ったりしているとまた時間がかかってしまうので、走り出して1時間くらいしたらどこかでご飯を食べようと話して出発。
ポールは不在でした。

少し横風混じりの向かい風が吹いていました。
基本的にはYannickの方が走力、体力がありそうなので、Yannickが先頭交代を要求するまでは後ろで大人しく走ります。
Yannickも自分の方が下りは速いことがわかっているので、登りに入ってから私が前になるように調整してくれます。
今日も追い抜くときは声をかけ、後ろにつきやすいように、抜かしてから少しペースを緩めて走っていると、だんだんトレインができてきました。

トレインが形成されてしまうと、朝ご飯を食べようという話も何処へやら、人を拾ってはちぎっていくことを繰り返して止まらずに走り続けます。
私の朝ごはん…😭😭😭
結局補給食の羊羹を走りながら食べていました。
あれ、ここは房総??

しかも今日もトレインに登りでかちあげる人が混じってしまい、ハードモード突入。
元々急加速が苦手な私は、そんな急にペースを上げられると着いていけません。
しかも登りでかちあげる人はDHバーをつけていない人だったので、下りに入ると私やYannickの方が速い。
頑張ってついていくことを諦めて、登りでは少し遅れて、下りで追いつくことを選択しました。
Yannickも途中から同じ戦法を選択して、結局下りに入ったところでかちあげる人々を抜いてほぼ先頭固定でペースを作り始めました。
ついでにYannickの真後ろにすっと入ってインターバルを回避。
ありがたやありがたや。

…あれ、トレイン作ったのに結局Yannick楽してないのでは…?
ぼんやりそんなことを考えていたらいつの間にかメンバーのセレクション段階が終わっていたみたいで、4人くらいでローテーションを回すことになりました。
なぜ登りで勝手にかち上げてその後勝手に息絶えていくのか…
だったらトレインの速度を少し落としてでも自分がキープできるペースで前を引いて、長くいてくれた方がいいのに🥺

ようやく朝ごはん

10:55、64時間で1017km地点のVillans-la-Juhelに到着!
さすがに朝ごはんなしで90km走り続けるのは疲れたみたいで(というか私も疲れた)ここでご飯休憩。

パンオショコラとフランとホットココアとサンドイッチ

何時までにゴールを目指しているの?
と聞いたら、
本当は60時間台でゴールしたかったけど、昨日のフジエールの時点でその目標は達成できなくなってしまったんだ。
と言われてこちらまでちょっと切ない気持ちに。
昨日あんなに爆走していたのに夜ご飯をゆっくり食べていたのはそう言うことだったのか…
それでもなるべくさっさとご飯を食べて出発します。

出発前にボトルの水を汲んでいたら、
「あなたたち、昨日ポールと走っていたよね?ポールこのPCにいるから一緒に走ってくれない?」
とポールの友人が話しかけてきました。
どうやらポールはわたしたちがこのPCにつく30分くらい前にこのPCに到着していたらしい。

水を汲み終わってからポールを探しましたが見当たらず、仕方なくそのまま出発しました。
30分も前にPCについていたなら、私たちがいろいろしている間に出発してしまっても全くおかしくありません。

再会、そしてしばしの別れ

しばらく走っていると、ポールに追いつくことができました!
それだけでなく、ここまで来ると速い人々しかいないので、再びトレインを形成することができました。
また登りが辛いやつです。
でも250kmも一緒に走った結果、Yannickがだんだん私の絶えられるギリギリをわかってきて、少し辛いな〜と思ったくらいのタイミングでこちらをチラ見して、少しペースを落として引き上げてくれたのでついていけました。
神様…

そんな折、小さな町に入り、ラウンダバウトに突入するときにラウンダバウトに車が見えました。
少し減速しながらラウンダバウトに突入する私。
一切減速せずに突入する他の人々。

ラウンダバウトから抜けたところは登りになっており、しかもこの時のトレインの先頭は登りかちあげる系の人でした。
さよならトレイン…

千切れてからしばらくはdhバーを握って必死に追いかけていましたが、姿が見えるとはいえ向こうは180cm超の方々ばかりのトレイン。
こちらは満身創痍のか弱いロングライダー。
とても追いつけませんでした。

1人になったので逆に写真は撮り放題

再合流

諦めて再び登り100w戦法でぼちぼち走って14:58、68時間くらいで1099km地点のMortagne-au-percheに到着。
YannickのVengeを発見してひとまず安堵。
まずは目についた水汲み場で水を浴びてボトルを補充。

建物の方に行ったら、いつ着いたのかはわかりませんが、Yannickが外の机で座っているのが見えました。
とりあえず急いでブルベカードにチェックを受けて、オレンジジュースとバナナを買って、PCについてから最速で出る準備を整えました。

いつ千切れたの〜?いなくなっていたの気がつかなかったよ🥺
と言われ、経緯を説明すると、あー確かにトレインちょっとギクシャクしていたよね、と。
バナナを口に放り込み、
よし、行けます!!
と言ったら、もう休憩終わりでいいの!?とびっくりされましたが、これ以上お待たせするわけにはいきません。
ポールと、ここまでの区間で一緒になって走りが上手いな〜と思っていたスイス人のJoelも一緒に、4人で出発!

道中再びトレインを作りながら、でも今回は千切れずに走ります。
細かいアップダウンでも頑張って耐えます。
正直ここの区間の記憶はあまりないですが、この手前で少し1人で走ってリフレッシュできたので、よくわからないペースアップが入ってきても頑張って耐えられました。
しかも私がちぎれたのを受けてか、市街地区間などではペースを上げないで、順行を速くする方向にしてくれたのでアップダウンにも耐えられました。

ドリューでのラザニアは夢へ…

17:42、71時間くらいで1177km地点のドリューに到着!
2時間半くらいで78km走るって…いや速すぎw

速攻でチェックをもらって、トイレの水道で(!)水を汲み、余ったボトルの水を浴び、オレンジジュース2本とバナナ2本を購入。
食堂に行くとポールが死にそうな顔でパスタを食べていました。
ポールの脇にはPCで度々お目にかかっていた、ポールの友人夫婦が。

ポールが私を見て、
あと5分で出るって聞いた?
私:えっ….5分?5分って言った?え、5分?
再びオレンジジュースを2本急いで飲み、バナナを1本食べ、食べきれなかったバナナをポールの友人夫婦の子供にあげました。
本当は、ドリューのラザニアが美味しいと聞いていたので、ここで食べるように事前計画を立てていたのに…
PBPでしか組めないトレインの仲間か、ギリギリ日本でも食べられるラザニアか…
仲間を選びました。

小走りで自転車のところに戻ると、Yannickとポール、Joel、Cheukが待っていました。
出発するときにポールの友人夫婦が、
もういらないものがあったらゴールまで持っていくよ〜
と言ってくれて、Yannickが、
もうその反射ベストいらないでしょ、預けちゃいなよ。
あ、あの、綺麗じゃなくて申し訳ないんですけど…
とベストを預けることにしました。

ラストスパート

残り44km。
もうセーブする必要はありません。
しかもベストが無いのがこんなに快適だったとはw
横風混じりの向かい風の中、Yannickとポール、Joel、Cheukと私でローテーションを回し、他の人がトレインの後ろについてもほとんど頼らずに5人で爆走します。

爆走しているシーンで一番辛かったのは、Cheukがバナナを登りの途中で食べ始めて、登り切り手前で少し減速してバナナを道端に放った後の加速。
Cheukがちょっと踏んで登りきりでトレインに追いつく動きだと、その後ろの私は結構踏んで登り切り後の加速を既に始めたトレインに追いつかなければいけないわけで…
あんなに命を救われたバナナを恨めしく思ってしまったのはここだけの話🍌

この5人の中でdhバーをつけていたのは私、Yannick、Joelの3人。
結局この3人で回すのが一番速かったのでだんだん3人で回すことに。
Yannickが結構な割合で引いて、Joelが下りや平坦で引いてアシスト、2人とも少し休みたくなったら私が先頭でしばらく引いて一息ついてもらう、のリズム。
あとは私は基本後ろで休ませてもらっている(とはいえキツイんですが)ので、超いいペースのタンデムが追い抜いてきて、Yannickがそれに乗るのに苦労していたら後ろから出て埋めたり、ポールが中切れしそうになっていたら前に入って埋めたり、ここまで散々サポートしてもらったので最後の力でサポート。

感動のゴール

あと2km!!
もはや何を目指しているのかは分かりませんが、せっかくならみんなとゴールしたい一心で踏みます。

ここで新キャラ(?)登場!
ドリュー出発直後にも見かけたブラジル人が、トレインの後ろにずっといたらしく、突如としてトレインをぶち抜いて、
俺について来い!!
と言わんばかりにトレインの先頭に躍り出てきたのです。

この時すでに割と限界だった私は、そんな急加速についていけず、ポールにあと2kmだから頑張ろう!と言われながら千切れていきました。
無念…

それでももしかしたら追いつけるかもしれないと思って踏み続けてついにランブイエ城の敷地内へ。

見えました!!!
Yannickとポール、Joel、Cheukがちょっとペースを落として待ってくれていました。
まさか待ってくれていると思わなかったので、思わず泣きそうになりながら合流して、5人横並びでゴールラインを超えました。

8/23 19:34 72時間49分の私のPBPが終わりました。

本当にありがとうございました!!!

ゴール後のご褒美

感動のゴール後はウェルカムミールを食べに!
PBPを完走すると無料で食べられます!
ポールはミールを食べずに帰宅してしまいましたが、帰宅前に友人ご夫婦の、バナナをあげたかわいい女の子に日本柄バッチをプレゼントしたら喜んでもらえたのでよかったです☺️

みんなでご飯!
ポテトとラタトゥイユが特に美味しかったです!

何時間も一緒に走ったのにも関わらず、Yannick以外とはここでは初めてゆっくり喋りましたが、彼らは紛れもなくかけがえのない戦友になりました。

また4年後に今度は一緒にスタートして60時間台を目指したいね〜
と口を揃えたり、
あのブラジル人…😤
で全てが伝わったり、
Cheukの、ロンドンエディンバラロンドンとかも楽しいよ☺️
の発言で話が盛り上がったりと、本当に良い出会いに恵まれました。
あといっぱい強いと言われてちょっとだけ自信になりました😊

また4年後に向けてフィジカルをあげて、今度はYannickと同じくらい前を引けるように頑張りたいです!!

ゴール後の記念撮影

タイムスタンプ

予定で立てていた84時間より大幅に早い72時間台でゴールできてびっくりしましたが、YannickとJoel、ポール、Cheuk、道中一緒に走ってくださったたくさんの方々、地元のボランティアの方々や沿道での応援がなかったらここまで予定より早くゴールすることはできませんでした。
本当に感謝でいっぱいです。

ちなみにYannickは結局62時間5分弱でゴールしていたみたいです。
4年後、55時間くらいでゴールするんじゃないでしょうか?
あわよくばスタートからご一緒したいところ..!

P.S. ゴール後にランブイエでカレーも食べました。豪華で美味しかったです!

まとめと次回予告

今回のPBPでは世界の広さと人の温かさとフランスの素晴らしさ、そして自転車の素晴らしさに気付かされました。
もっともっといろんな場所を走って、いろんな人と出会い、世界を広げていきたいです。

この次は、日記調ではなく、4年後に向けて、やってよかったこと、よくなかったこと、やったほうがよかったことなどをまとめたいと思います。
乞うご期待ください!

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