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アジア駐在のススメ① ~ FIRE/億り人への「豊かな」旅路

 私は昔からお金に関する情報が好きだ。最近流行りの「FIRE」や「億り人」に関する記事やブログも好んで読むが、
副業などで収入を増やし、更に生活費を切り詰めることで、収入の多くを貯蓄に回し、
蓄えた元手を株式・仮想通貨投資によって大きく増やすことで、達成した人が多そうだ。
但し、①副業・節約は、人生で重要な20~30代の思い出や、子供に対する教育機会を犠牲にしてしまうこと、②投資は、相場次第で得られる利益に再現性が無いこと、など現実的には中々達成し難いものだと思う。

誰しもが、まとまったお金を持って精神的な余裕を得たいものの、貴重な20~30代の時間や人生の質を犠牲にして40代以降の精神安定に注力するって、一度きりの人生なのに何かがおかしい。。
教育や旅行にしっかりとお金を使いつつも、博打のようなリスクの高い投資に頼らずに余裕のある資金を蓄えたい。
そんな貴方におススメなのが、アジア駐在だ。

海外駐在と聞くと、思い浮かべるのは駐妻ブログ(これはこれで非常に面白いが…)であり、駐在員の口から待遇などについて語られることは少ない。それは、業務が忙しいこともあるだろうが、社内に知られると恵まれた待遇が引き下げられることを惧れているところが大きいだろう。

今回は、なぜアジア駐在が最も再現性の高く、更に豊かな生活を維持して億り人になる手段かをアナリストとして客観的な事実をベースに説明する。大学生・若手のみならず、中堅でも中途採用で海外ポジションを得られる可能性はあり、英語出来ないからと諦めずに、このFIRE/億り人への「豊かな」旅路を目指して欲しい。


なぜ海外か?なぜアジアか?

副業・節約無し、つまり人生の質を下げずに、お金を貯めるためには、投入時間あたりの収入を増やす必要がある。日本でも最近給料が上がる兆しが出てきたが、もっと一気に上げるためには、物価が違う海外に出るのが手っ取り早い。米国カリフォルニア州では2024年4月以降、ファストフードチェーンのスタッフの最低賃金が時給20米ドル(現在の為替換算で3千円)。つまり日本で同じことをするよりも倍以上稼げるわけだ。

じゃー、物価の高い国となると欧米じゃないの?なぜアジア?と思うだろう。赴任地における現地給料水準は、生計費指数によって算出されており、2023年最新調査では、香港(世界1位)、シンガポール(同2位)、上海(同12位)等、アジアの主要都市は米サンフランシスコ(同14位)、英ロンドン(同17位)よりも高いのである。また物価の安い新興国でも、危険手当が支給され、欧米に比べて遜色ない給与水準になるわけだ。実際の金額は赴任地によって異なるが、ざっくり日本の給料の+50%ほど増額になるイメージだ。
また金銭面だけで無く、生活の質として以下のようなポイントを勘案すれば、総合評価としてアジア勤務をお勧めするものだ(欧米勤務の良さは、実際に経験したの後に書き足したい)

  • 街の治安が良く、コロナ禍後に悪化したアジア人に対する人種差別も無い

  • 互いに英語非ネイティブなのでコミュニケーションのハードルが低い

  • 時差が無く、本社とのコミュニケーションが容易で深夜の会議が少ない

  • 日本人好みの食事が安価に食べられる(中華・韓国・タイ料理よりもバーガーという人もあるかもしれないが)

無敵の派遣職員(フリンジ・ベネフィット)

ではアジアで働きたい場合、先ず何をすれば良いか。
最近は海外出稼ぎに加えて、子供への英語教育のため等から、マレーシア等への海外移住のブログも目立つが、海外「移住」と海外「駐在」は置かれた状況が全く異なる。
海外駐在
は、会社の命令で強制的に海外に派遣されているというのが大前提で、その負担に報いるために手厚い手当や福利厚生を提供するもので、現地採用スタッフとの待遇には大きさ差が生じる。
このため、あなたが海外移住を目指すなら、先ず日本の本社との雇用ベースで海外ポジションを確保し、派遣社員として駐在することを強くオススメする

駐在員が得る具体的な福利厚生は、会社によって異なるものの、住居費(月収に占める一般的な割合25%)、教育費(同20%<英語教育などを追加で実施する場合>)、保険料(同5%)と、全て足し合わせると半分程度の出費の大半を会社が負担する恰好だ。更に住居に関しては、各国主要都市の中心部、日本のイメージでは東京23区内のタワマンに住めることから、日本で働くよりも恵まれた環境で生活できることになる。

コロナ禍後に日本と同様、シンガポールではマンションの賃料が年2割のペースで上昇。2年毎の賃貸契約更改において、自己負担の場合は中心部から離れた場所に引越せざるを得ない状況に追い込まれる一方で、会社負担の場合は影響無し。シンガポールに永住している外資企業の方々から、駐在員パッケージの優位性を羨ましがられることが多かった。

まとめ・次回予告

これまで書いたことを纏めると、収入が1.5倍になるのに対して、出費の半分の多くが会社負担に、更に主要都市の中心部のタワマンに住めるということで、タイトルに偽りなしということを理解頂けたのではないだろうか。

海外駐在のステップとして知っておくべきことは色々ある。次回VISA取得に関して、シンガポールで今大変なことが起こっており、そのあたりを書いていきたい。



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