見出し画像

限りある時間の使い方

便利な仕事や家事を効率化するためのツールをひたすら駆使し、ライフハック本を貪るように読み、限りなく日々のアクティビティを効率化した上で浮いた時間を本当にやりたいことに使って幸せになろう!と考えているのに一向に幸せな気がしない人には「限りある時間の使い方(https://amzn.to/3T6ctlq)」を是非とも読んで欲しいと思う。(僕もその一人だった)

久々に頭を金槌で殴られたような衝撃を受けた。

なぜ幸せになれないのか?それは未来の成功やリスク軽減にばかり目を向けて、目の前の現実を受け入れ、噛み締めることを疎かにしているからだ。

「今を生きろ」という教訓は数えきれないぐらいにあるけれど、なぜそれが難しいのか、そしてそれをどう克服するのかという点まで本書は深掘っている。それは今この瞬間の時間の使い方が最善なのか?(そして最も効率的なのかも)といつも考えてしまうからだ。

特に現代ではインターネット検索やSNSで気軽に様々な情報が手に入る。最新のお出かけスポットやグルメ、憧れのライフスタイル、意外な起業アイデア、穴場の投資先。

何かを一つ選ぶと、他の全ての機会を一旦全て捨てたことになる。その店で定番のつけ麺を頼んでみたけど実はラーメンの方が美味しかったのではないか。グリーンステージにずっといたけど実はマリンステージの方が盛り上がっていたと聞いた。口コミを見て4つ星のついた旅館に泊まったが後になって近くの旅館に泊まった友人の投稿を見てそちらの方が良かったのではと後悔した。総合商社に受かったから就職してみたけどベンチャーに行ったあいつは活き活きとして楽しそう。

とにかく他の選択肢が頭にチラついてしまう。そしてさらに厄介な?(幸せなことでもあるけど)ことに今は様々なことに挑戦するためのハードルやコストが低いため、なおさら選べたのに選ばなかったということが浮き彫りになる(昔は物を売るためには実店舗を持たなければならなかったが、今は数十分でECサイトが作れてしまうなど)

そうしていつまでも目の前の現実に腹を括らず本当はあんなことやこんなことができたかもと幻想の万能感を抱き続けていると、やることが無限にあるように思えていつまでも心の平穏は得られない。

僕はいつも将来の可能性を広げるように生きてきた。ある程度どんな企業にも内定しやすいようにとりあえずちょっとは名前の通った大学を目指す。転職で潰しが効きやすいように、ITを使わない業界は無いだろうととりあえずIT業界を目指す、そしてさらに誰もが知っているような名前の会社に行けば大丈夫だろうといった具合に。

そうして将来に可能性を残すことが幸せに繋がると考えていたのにそれが裏目に出て、いつまでたっても謎の焦燥感に駆られる原因になっていたとは夢にも思わなかったので衝撃を受けた。それはやはりいつかは一角の人間になれるはずだという幻想の万能感に浸るのが気持ち良かったからに他ならない。


もちろん将来への備えをせずに今だけ楽しめればよいというわけではない。ただ、常に将来のことばかり考えて足元が疎かになることにことにこの本は警鐘を鳴らしている。

ではその幻想の万能感を捨て、いかに目の前の現実、不快感を受け入れ、その上で前は進むのかについては是非とも本書を手に取って読んでみてほしい。

読み終わる頃には少しでも良い方向に人生が進みそうだと思ってもらえればとても嬉しい。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?