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元先生のわたしが不登校の親になった

わたしは、28年間中学校に勤務していた、元教員です。
先生になった平成の当時も、学校に来られない生徒はいました。
でも、まだ人数もそれほど多くなくて
「登校拒否」と呼ばれていました。
家に迎えに行って、生徒を連れてくることが当たり前でした。
 
自分の学級に休みの多い生徒がいることは
担任として後ろめたく、
なかなか同僚にも相談できなかったことを覚えています。
 
それから時代は令和になり、
学校に行けないことを全面的に否定する言動は
減ってきたように感じます。
個々にあった対応や、
こどもの気持ちを尊重する動きも、でてきていると思います。
 
 でも、依然として
「不登校」
ということばでひとくくりにされ
何も悪いことはしていないのに、罪悪感を背負わされる
こどもたち
 
そして、
親には
「子育て失敗」のレッテルがはられる。
 
学校が絶対的な子どもの居場所であるかぎり、
そこからはみ出た存在は
世間には認められないのかもしれません。
 
学校に行かないことが
教育の中のひとつの選択肢として
受け入れられる日は来ると信じたいです。
 

娘は高校1年生の1学期に学校を休みはじめ
その後、学校に戻ることはありませんでした。
 
それまでは教員の立場で
「不登校」に向き合ってきましたが、
自分の子どもが不登校になってはじめて
親としての苦しみがわかったと思います。
 
想像以上にとまどい、不安になり、自分を責めました。
親子で泣いたことも数知れず・・・
 
本を読んでも、相談に出かけても
簡単に答えがわかるわけではなく
いつも心がモヤモヤしていました。
 
「先生やっていたなら、不登校から抜け出す方法はわかるでしょう」
そんな声が聞こえてきそうでした。
 
娘がご飯を食べない
部屋から出てこない
しゃべらない
昼夜逆転する
そんな様子を見ている時期が一番つらかったです。
何もできない自分も情けなくて、悲しかったです。
 
先の見えないトンネルを抜け、笑顔が戻るまで2年。
 
現在、娘は通信制の高校に在学しています。
 
長かったのか、短かったのかわからないけれど、
娘と真剣に向き合った、かけがえのない大切な日々だったと
今は、自信を持って言えます。
 

わたしが今回noteをはじめたのは
悩んでいた時に、経験者の話が聞きたいと思っていたからでした。
不登校経験者が、その後どうなったのかを知りたかったのです。
 
今、どんなふうに暮らしているのか
幸せなのか
自分の経験をどう感じているのか
といった等身大の体験談が一番知りたい情報でした。
 
わたしもブログを読んだり
親の会に出て救われました。
今度は同じように辛い思いをしている人たちに
自分の思いを伝えていきたいです。

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