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つくりおき.jpはなぜ革命なのか

こんにちは。Antway代表の前島です。
いきなりですが、つくりおき.jp はこの世界に「革命」を起こします。
今日はなぜ、つくりおき.jpが「革命」なのかについて書きたいと思います。

革命とは

辞書的で定義を調べてみると、革命とは「権力の質的な転換」を指していることがわかります。何らかの社会的な規範・ルールが存在する限りにおいて、権力は誰かが何らかの形で握っているわけですが、その権力の形が変容するのが革命です。

たとえば、フランス革命は権力が王や貴族の手から民衆の手に移り、絶対王政から民主主義(の初期的な状態)に移行したため「革命」と呼ばれます。また、明治維新が一種の革命であると言われるのも、権力の主体者が徳川幕府から明治政府(および天皇)に移行し、元首の独裁制から行政機関による統治に変化=権力の形が質的に転換したから、です。

社会はこうあるべき、社会の方向性はこう決めるべきという社会一般的な規範・通念が質的に転換すること=革命となります。

以上の「革命」定義を参照しつつ、僕はつくりおき.jpは一種の権力の形の質的転換を目指しているため、革命であると考えています。

権力の種類

つくりおき.jpが目指している権力の質的展開について書く前に、まず権力とは何かについて書きます。わかりやすいように、スタートアップ企業における企画の要件定義を例にしながら解説をしてみたいと思います。

辞書的な意味では、「権力」=他人を支配し、服従させる力です。
「権力」というと誰かに力を振りかざして強制的に従わせるようなイメージがあるかと思いますが、何らかの形で人を従わせる力は必ずしもこうした明示的な力によるものだけではありません。

「権力」はいくつかの定義に類型化できますので、以下のように分類してみたいと思います。(注:いくつかの書籍・学説を参考にしつつ僕が勝手に解釈したものなので、一般性があるものではないです)

①命令型の権力

命令型の権力は最も一般的な「権力」のイメージに近いです。
何らかのルールや、役職などの強制力を背景として、明示的な言葉や身振りによって人を従わせる力です。案件の要件定義を例にとると、要件定義の依頼者が実行者に対してマイクロマネジメントを行い、自分の思う方向に推進させている状態は命令型の権力を行使ししている状態であると言えます。

②環境管理型の権力

環境管理型の権力は、明示的に命令や指示をされているわけではないけれど、無意識的に従っているような環境を作ることで人を従わせる力です。
環境管理型権力の事例として、ジェレミ・ベンサムが設計した刑務所「パノプティコン」が非常に有名です。案件の要件定義を例にとると、しっかりと設計・定義された案件推進フォーマットに即して要件定義が推進される形が環境管理型権力であると言えます。案件の推進者が自らの意思で要件定義を進めているつもりでも、実はフォーマットに沿って思考の方向性を矯正されているとしたら、それは環境管理型の権力が働いていることになります。

③内面化型の権力

内面化型の権力は誰にも指図されていないし、環境的にもそうしなくて良いのに、自らそうしなければならないと思わせてしまう権力の形です。案件の要件定義を例にとると、特に誰かがマイクロマネジメントを行うわけではなく、細かいフォーマットがあるわけでもないのにチームで決めた規律に則って推進者が案件を推進している状態です。各人が自分の意思に応じて動いているのですが、個々人が内的な規範によって自らを律することにより一定のルール・規律が生まれている状態を指します。

つくりおき.jpによって質的転換を目指したいと考えているのは、まさにこの内面化型の権力です。

つくりおき.jp が質的に変えようとしている内面化型の権力

日本社会において、母親のみなさんに共通的な内面化型の権力が存在しています。

最近は「マミーギルト」という言葉が使われていますが、日本において母親は父親よりも子育てや家事を十分に行えないことに対して罪悪感を感じる人が多いことがわかっています。

この罪悪感は、「家事や育児は母親がやらなければならない」という内面化型の権力が表出したものとみなすことができます。法律で決まっているわけではないですし、(家庭によっては夫や姑から明示的に指示されている場合があるかもしれませんが)誰かから指図を受けたわけでもないのに、いわば内なる自分が自分に指示を出している状態です。

日本における「女性が家事・育児をしなければならない」という内面化型の権力は、長い時間をかけて構築されてきました。明治時代に民法で家長権が明文化され男性が家族に対して支配権を持つことが明文化されたこと、高度経済成長期に専業主婦を前提とした労働形態が設計されたこと、アニメ・ドラマなど様々なメディア表象を通じて繰り返し繰り返し「家事・育児をする女性像」が描かれ続けたこと、などなど様々な歴史の積み重ねにより我々は「女性が家事・育児をしなければならない」という規範を文化の内面に取り込んできました。

こうして内面化された権力によって今この瞬間も本来であれば感じなくても良い罪悪感を感じ、幸福度が下がっている人が存在していると僕は考えており、その状況を変えたいと考えています。

どのように変えるのか

内面化された権力をどのように変えるのか、ずばり「圧倒的な利便性」によってです。人類は過去に何度も何度も、圧倒的に便利なものを生み出すことで従来当たり前とされ、人々が内面化していた規範を変化させてきました。

「圧倒的な利便性」は時として、内面化型の権力を乗り越えて人の行動を変えることができます。それほど、便利であること、快適であることを求めるパワーは協力だと思います。

「圧倒的な利便性」が権力を乗り越えた辞令は古代から現代まで、下記のような事例を含めて、枚挙にいとまがありません。

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・活版印刷→聖書がポータブルなものになり、祈りは教会でするもの、というキリスト教の規範を破壊しプロテスタンティズムが伝播した
・ウォークマン→どこでも音楽を聴くことができる機器の開発により、音楽は室内で厳かに聴くべきという規範が破壊された
・公衆交換電話網へのモジュラージャック接続→電話は一家に一台、食卓でみんなの前でかけるもの、という規範が破壊された
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以上に例に見られるように、もはや旧来の規範を守る理由が見つからないほどの圧倒的に利便性が高い手段を生み出すことによって、規範は破壊することが可能です。

つくりおき.jp はまず、食事の領域において内面化された権力を破壊したいと考えています。

圧倒的に利便性の高い外注手段を作り出し、料理についてより便利で安心できる手段を提供することで、「女性がやるべき」という規範はもちろんのこと「家事を女性がやるか男性がやるか」という問い自体を消滅させる手段。それがつくりおき.jpです。

そのためには、我々はもはや自分でやる意味がわからなくなるくらい、お客様にとっての利便性と満足度、安心感を追求しなければなりません。

まだまだ道半ばではありますが、引き続き革命を起こすために頑張っていきたいと思います。

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