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お酒と人間

「寝酒」…(寝つきをよくしようと)寝るすぐ前に飲むお酒。
Oxford Languages の定義)

私は寝酒がやめられない。

元来お酒は好きだったし、遺伝的にも多分強い。
だから大学でお酒を覚えて、
ゲーム飲みして理不尽な目に遭ってもどんなに酷な飲み方をしても
次の夜にはこっそり1人でお酒を買うくらい好きだった。

お酒があれば私は、少し気が大きくなれるから。
と言っても横暴になるとかではない。つもりではいる。

普段、周囲からすればフランクに話せてるように見えるみたいだけど、
私自身は一言一句、一挙一動に関して気が気じゃない。

でもお酒があれば、瑣末なことはスルーできるようになる。
ゆえに私の中でお酒は、嗜好品としても好きだし、
加えて対外的ツールとしても重要な、
私を補完してくれる一石二鳥の神アイテムだった。

そんなお酒の飲み方が変わったのは、正直いつからかは分からない。
けど、明確に、楽しむためではなく寝るためだけに、
飲むようになってしまった。

辛い悲しい負の思考ループから抜け出すために、
自分の正常な思考回路を奪うために飲むようになった。

お酒は好きだけど、
好きだから頼るんだけどそれでもちょっと虚しさはある。

あれあれ、
「好きだから頼るんだけど虚しさはある」って、対人間と同じか。

じゃあ、依存にならないように気をつけなきゃ。
人とお酒って一緒なのか。

確かに、寝る前に「おやすみ」って言う人とかいれば
寝つき良くなりそうだもんな。

寝酒から寝人にシフトできる日が来るといいなあ。

※この物語はフィクションです。

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