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#ほろ酔い文学

お酒をテーマにした小説やマンガなどの、創作作品を投稿してください!

人気の記事一覧

♡今日のひと言♡ルイ・パストゥール

ルイ・パストゥール(1822-1895 フランス・生化学者)。 牛乳、ワイン、ビール等の腐敗を防ぐ低温での低温殺菌法(パスチャレイゼーション)を開発。またワクチンの予防接種という方法を開発し、狂犬病ワクチン、ニワトリコレラワクチンを発明した。

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至高の酒【ショートショート】

 若い男が、グラスに注がれた眩いばかりに輝く琥珀色のウィスキーを口に含むと、満足げに唸った。 「素晴らしい! 実に深みのある味わいですよ。爽やかでありながら、なめらかさもあって、品のある香りが華やかさを醸しだしている」  ひと口ずつ含ませて味わいを確認しながら言葉にしている。やや腰のまがった熟練の主は「そうですか」と、控えめに応えた。  テーブルには蒸留所で造られたいくつものウィスキーと、飲み干されたグラスが並んでいる。そこに新たな飲み終わりのグラスが加わり、男は別の銘

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俳家の酒 其の一「龍」

 店の隅っこに腰を下ろした客が、「龍」を注文した。この酒は、九頭竜川の伏流水を使用し、透明な味わいの良酒となる。醸造元である黒龍酒造は、昭和50年、大吟醸を流通させる初めての酒蔵となったものの、国民は、その味わいよりも当時の常識では考えられないべらぼうな価格設定に驚嘆。  しかしその酒、「龍」は生き残った。追従するものとともに日本酒の魅力を刷新し、高値の花と揶揄された時代を乗り越えたのだ。  「龍」は、永平寺も汲む水が昇華したもの。不酤酒戒で知られる名刹が飲酒を勧めるはずもな

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俳家の酒 其の三「餘波」

 この穢土に生きるということは、苦しみを味わうこと。苦しみは天罰などではなく、喜怒哀楽の種である。同じ景色を見てさえも、感情一つでその色は万化する。出来得るものなら、常に喜びの花を咲かせたいものだが。  芭蕉は苦行者である。社会の底辺に身を委ね、宇宙を言葉に置き換えてきた。それは、苦しみを「句」にすることで、神の姿なる「美」を、人のものなる「喜怒哀楽」で照らし出す試み。つまり、世の不明を言葉で補い、神を見つめようとすることなのだ。  もっとも、それでさえも宇宙は測れぬ。個人の

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俳家の酒 其の四「獺祭」

 帰宅後、酔いの醒めぬままパソコンを開いた。俳句と俳諧の違いを知りたかったが、酔いもあってかよく分からない。  そもそも明治になるまでは「俳諧」が幅を利かせていた。俳諧というものは、その名の通りおもしろみを追求するもので、十世紀ころに名を得た誹諧歌に語源がある。本来は、「俳諧の連歌」の中で発展してきたもので、句を幾つも詠み連ねたものを指すものであった。最初の句である「発句」は俳諧の要であり、俳人たちはそこに力を注ぎ、多くの名句を生み出している。  しかし、異なる文化の流入が、

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俳家の酒 其の二「世捨酒」

 酒造の神とされるオオヤマツミの娘に、絶世の美女コノハナサクヤビメと、醜女イワナガヒメがいる。コノハナサクヤビメが皇孫ニニギから求婚された時、オオヤマツミは、コノハナサクヤビメとともにイワナガヒメをも差し出した。  しかし、ニニギはイワナガヒメを父神のもとへと送り返す。このことに立腹したオオヤマツミが、 「皇孫の命は、木の花のようなものとなるだろう」 と呪いをかけた。この件は、皇孫に不死が与えられなかった理由を説く。  イワナガヒメには、「石のように堅く動かぬ命」が約束され

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1人飲みでの出会いの場

こんにちは、Tomoです😊 今回は、私の生活を豊かにしてくれた出会いの場についてnoteにしました🌷 読んで頂けたら幸いです♪ 近所にできた新しいお店私が上京して数ヶ月が経った頃、歩いて数分の場所に飲食店ができた。 帰り際、どんなお店なんだろうと気になりインスタで調べてみると定食屋さんのような美味しそうなメニューがずらり! 絶対今度行くと決めた。 しかし、その頃の私は自炊をするのが楽しくてそれから数ヶ月は行かなかった。 1人でお店に行った日ある日、仕事で疲れ果て

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たまらなく不安なんだ。

「頑張れよ」って意味の大好きな作品の名言が怠惰な僕を突き上げる。 ”痛いよ。” ”その名言。” ”なんだよ。好きなのに僕を不安にさせるのか。” ”まあいいよ。” ”逃げた先で刺されるとは思わなかったけど、” ”まあいいよ。” どうでもよくなって 横になった。 時計の針とともに 心に空気が入った。 膨れ上がって出来た空白を埋めるように 甘いものを頬張った。 ”痛いなあ” ”こんなことしてる場合じゃないのに” 心に空気を吹き込む力が 頬張る手を加速させているのを感じ

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散りゆく桜とお月さま

散りゆくを そっと 眺むる お月さま この世の あわれに ゆるしを たまふ photo & words by なおみ *朗読バージョンはこちらです🌸

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"もし僕らの言葉がウイスキーであったなら"

「これはね、村上春樹が愛したお酒なんだ」そう言って、ウイスキーグラスに注いでくれるカティサーク。帆船に黄色のラベルが目印、ブレンデッドウイスキーと呼ばれるそれをひと口。胸が熱くなって、どきどきするのはお酒のせい?それとも、なんて想いながら見つめ合う瞬間。そんな夜を、愛していた。 * 昨日は越してきて初めて、夜の街へ出かけた。地元のお洒落な場所なんて行き尽くしたと思っていた高校時代。大人になってから歩く街はなんだかきらめいていて、違う街みたいだ。きっと、それは何年も歳を重ね

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青ブラ文学部 #セピア色の桜

〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜 いろはうた 四十七文字 胡蝶戯れ 夢酔えど 其方を得ぬ夜に 想いけり 遍し薫る 花見月 セピア色の薄桜 ・ ・ ・ ・ "いろはうた"とは? 〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜 山根あきら様 お題提供ありがとうございます。

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落花

泣かないで 少女の私 いつまでも 私が ギュっと  抱きしめてるから photo & words by なおみ *朗読バージョンはこちらです🌸

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エッセイ「かく語りき、一片のパン〜 MIHO MESEUMを訪ねて」

〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜 先日、GW休みと言うこともあり、旧来の仕事仲間と久しぶりに飲みに行きました。 そんな折、お互いに齢50歳を越えると健康についての話題も少なくはないです。 今回のエッセイは、食べ物について語ります。 ・ ・ ・ ・ 「ソフトオリーブパン」 滋賀県の信楽は山奥に佇む美術館 "MIHO MESEUM" ここのレセプション棟でこのパンとの出会いがありました。 その白いパンはふうわりと柔らかくて 千切ったパンをそっと口に運ん

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第Ⅻ章 アップルゲニウス−2

Vol.2 ガタン。ソファーから雪崩が起きて雪が崩れ落ちるようにして僕は落ちた。僕の身体の上には毛布が乗せられており、冷えたココアがテーブルの上には置かれていた。覚醒していく脳が自分の記憶を思い起こし、Windowsを立ち上げるように僕は低い声を上げながら伸びをした。身体に乗せられている毛布は母がかけてくれたものだろう。そう、僕は本を読んだまま寝てしまっていたんだ。重たい体を起こし、僕は洗面台へと向かい、歯磨きをした。口の中が気持ち悪いネバネバしている。早く歯を磨いて寝よう。

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【ショートストーリー】何人もの自分

深夜の清掃の仕事をしていた僕は、 担当のビルのトイレ掃除をする時、 向かい合った鏡の中に、 何人もの自分が写る光景を神秘的に思っていた。 どこまでも続く自分の列。 合わせ鏡に写る自分を見ては、 いつもわくわくしていた。 ある晩、誰もいない深夜のビルのトイレで、 僕はその中に入ってみたくなった。 僕は洗面台に足をかけ、 鏡の国のアリスのように 鏡の中に足を踏み入れた。 するっと僕の足は鏡を通り抜け、 中に入ることができた。 「うわっ!」 まさか本当に入れるとは思っていなかっ

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[詩]モルフォ蝶

光を弾くその羽根に 僕は思わず手を伸ばした 降り注ぐ鱗粉はどうして? 藍に染まる愛を僕は感じた 暁に消えて逝くその姿を探しに闇へ 人匙の戯曲に描かれた文字をなぞってみた それは可惜夜。揺れ動く情。錯覚させる場。 ラプソドスに尋ねたあなたはどうして説くのか これは友人。深く語り合う。共に寄り添い。 「モルフォのように単純なものではなくて淡いメタファー。」 シミリーに例えた彼はまた旅に出ることを選んだ 真意を知るのは? 誰かを思うこの想いを 気球に乗せて飛ばしてみた 「伝え

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風に舞ふ

風に舞ふ 花びら ひらり 春の宵 photo & words by なおみ *朗読バージョンはこちらです🌸

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青ブラ文学部 #祈りの雨

〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜 "不死鳥"と呼ばれた男 ニキ・ラウダと雨の物語 彼は1949年オーストリアで製紙工場を営む資産家の長男として産まれた。 ニキが17歳になった時 初めて観戦したフォーミュラー・レースに すっかりと魅了されてしまう。 彼の中で憧れのレーシング・ドライバーになる夢は膨らみ、 彼自身もその職業に就くことが至極当然の欲求であった。 しかし、父親はニキに家業を継がせようと望んでいた。 ある日の朝刊__ 父親はふと目についたレース

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ブランコ

幼稚園の頃、ブランコから落ちたことがある。 家の近くの公園で幼馴染のマンチョと二人乗りをしていた。 私は座って、マンチョが向かい合う形で立ち漕ぎをして、ぐんぐんと高さを上げて前後に揺れるブランコがその高さの頂点に到達した時、なぜだかパッと手を放してしまった。 気が付いた時にはブランコの下に敷いてある、長方形のクッション材の上に横たわって、空の方を見ていた。 マンチョは焦って「大丈夫?」と繰り返し聞いていたが、私は返事をしていなかったように思う。どういう訳か、痛みも怖さも感じず

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青ブラ文学部 "痩せたガールの日常"

〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜 今回の青ブラ文学部のお題は "痩せたガールの日常" 小生は齢50歳を過ぎたオサーンであるため オサーンの日常とは対極とも言える今回のお題__(汗) なかなか厳しいと思いながら記事を描いてみました。m(_ _)m ・ ・ ・ ・ モデル体型とは? 着用する衣装や靴(アクセサリー)など 商品をより見栄えのある キレイなもの見せる、伝えることのできる体型のことを言います。 最も簡単な方法として、モデル体型かどうかは「BM

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