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映画レビュー|「フルートベール駅で」

マイケル・B・ジョーダンがチャドウィック・ボーズマンに宛てた追悼文がとても印象的だった。2人の深い繋がりが文章から溢れていて改めて彼の死を残念に思った。

そんなこんなでブラックパンサーを久しぶりに見返そうと思って、アマプラやネトフリを徘徊してたらこの映画を見つけた。しばらく前からいつか見るリストには入れてたけど、よくよく考えたら件のマイケル・B・ジョーダンとライアン・クーグラというブラックパンサー組の2人か、、、そんな事を思っていたら、この作品こそ今見た方が良い気がして見てみることにした。

劇中では、マイケルが保育園に娘を迎えに行った時のかけっこのシーンがとっても素敵だった。娘が大好きで、自分の力も有り余っている。でも仕事がない、簡単に金が手に入る方法はあるが、やってしまったらまた家族に寂しい思いをさせる。。厳しい。。

自分も二十歳になる手前で父になった身なので、彼が背負う責任感は余計に感情移入してしまうが、あくまで淡々と日常を描きながらラストに向かう演出はこの映画においては非常に効果的だった。

前半でどっぷり感情移入していたので、ホームで銃弾を受けた後に「娘がいるんだ…」と繰り返していたのがとても切なかった。

先日もアメリカで、黒人男性が銃弾7発受けた事件があった。Twitterでは、意見が二分されていて、片方では「無抵抗だとしても前科ありの危険人物だった」という主張もあった。事実としてはそうだったかもしれないが、この映画のように一人一人の生活や大切な人生がある。人に銃を向ける意味が軽んじられている。日本で好き勝手に呟くのもいいけど、最大限の想像力を働かせて自問する責任は僕らにも課せられている。

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