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この冬におすすめしたい本 "GENIUS MAKERS"

この記事を誰が書いた人

12月から参画した立浪です。AnyTechではAIエンジニアとしての役割を担っております。

【GENIUS MAKERS】はどんな本なのか?

本書は昨今のディープラーニングに強く影響を及ぼした人たちに焦点を当てたノンフィクションの読み物です。ディープラーニングの歴史に興味がある人にはぜひ読んで頂きたいです!!非技術的な内容ですので、エンジニアではない方でも楽しく読めます。

本書の面白さ

本書全般に言えることですが、Google・Facebook・百度・Microsoftなどの大手による人材獲得競争の裏側などが事細かに描写されています。そして、それらの組織の内部事情なども垣間見えます。
また、ディープラーニング研究者やディープラーニング(ニューラルネットワーク)に批判的な研究者、あるいはマーク・ザッカーバーグやイーロン・マスクなどの経営者らの人間模様が鮮やかに描かれています。このような話は論文や技術書からは得られない話ですので、エンジニアも新鮮な気持ちで読むことができました。

個人的に好きなところ

本書で一番好きなのは第一部です。
第一部はディープラーニングの世界では有名なヒントン中心に話が進みますが、初期のニューラルネットワークの話も含まれています。日本が誇る研究者の福島邦彦の話も登場します。昔のニューラルネットワークの時代から出発して、近年ディープラーニングと名前を改めて再注目されるまでの話が描かれております。

第一部の中には、ヒントンの持病やその妻の話など、ヒントンのプライベートの面まで触れられており、トップ研究者らの考え方がリアルに感じられます。

ジェフリー・ヒントン(英: Geoffrey Everest Hinton、1947年12月6日 - )は、イギリス生まれのコンピュータ科学および認知心理学の研究者。ニューラルネットワークの研究で有名。現在は、トロント大学とGoogleで働いている

引用:ウィキペディア

印象に残ったシーン

本書にはMicrosoftの研究者たちがWindowsのせいで身動きがとれず、LinuxのツールをWindowsで動かすことに、時間を費やしていた趣旨の記述があります。Microsoftは2011年に音声認識にニューラルネットワークを適用し、ディープラーニングの火付け役の1つの舞台となったにも関わらず、現在のディープラーニング技術においていまひとつ存在感を発揮していません。そういう理由は想像通りではありますが、こういったところにあるんだと印象深く感じました。

レガシーを捨てる勇気や利益相反を乗り越えられない会社は、破壊的イノベーションにおいて、主導権を握れないんだと改めて感じさせられました。

さいごに

本書を読めば、DeepMindがどんな会社か、OpenAIがどういう思想のもと設立されたかなどもよく理解できるはずです。現在のディープラーニング技術の倫理的な課題も取り上げられており、本書を読めば、"ディープラーニングとはなんぞや"、に対する一定程度の解答が得られるんではないでしょうか?昨今のAI技術に興味がある方は、ぜひお手にとって、ご覧ください!!!


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