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セラムン二次創作小説『ありがとう、さよなら(クンヴィ)』
『ありがとう、さよなら(クンヴィ)』
“君の恋は永遠に叶うことはない”
久々に再開したあの人は、やっぱり又、敵の手に落ちていた。
前世の時と同じように、私の前に敵として立ちはだかった。
どうしてまた敵の手に落ちたの?なんて無駄な事は聞かないわ。
歴史は繰り返される。そう言う運命。
私の恋は永遠に叶わない。
エースにそう言われた時から、覚悟はしていた。出来ていた。はずだった。
だけど
セラムン二次創作小説『どんな姿形になっても(クン美奈)』
『どんな姿形になっても』
「本当に石になってたなんてね……」
金髪ロングの髪の毛を、赤いリボンで後ろに括った特徴のある髪型をした少女ーーー愛野美奈子はケースに大切に保管された石にそう呟いた。
最初は、半信半疑だった。
「四天王がまもちゃんの家に石になって居候してる!」
興奮気味に彼女の守り人である月野うさぎが受験勉強をしている時にそう喚き散らした。
美奈子はその言葉に耳を疑った。
非
セラムン二次創作小説『恋って言うから愛に来た(クンヴィ)』
セレスはこの日、仕事でゴールデン・キングダムへと来ていた。その次いでに、とヴィーナスからクンツァイトへの手紙を預かっていた。渡して欲しいとの事だった。
勿論、中身を見てはいない。ラブレターだろう事が推測される為、赤面したくないからだ。理由はそれだけでは無いが。
「ヴィーナス様から預かって来た手紙ですわ」
「ああ」
クンツァイトを見付け、早速手紙を渡す。
相変わらず仏頂面を下げて気難しい顔
セラムン二次創作小説『愛の花(クンヴィ←アドニス)』
夕刻。すっかり日が暮れて夜になろうとしていた頃。部下であるアドニスは一日の職務の報告へ直属の上司クンツァイトを訪ねてきていた。
これはクンツァイトの部下となり、最初からの決まり事で一日の報告をしてその日の職務を終える。報連相ーー仕事をしているものの義務であり、当たり前の行為だ。
「ご苦労だった」
「お疲れ様でした」
短いがクンツァイトはアドニスの一日の労働を労う。アドニスも一言、挨拶を交わ
セラムン二次創作小説『節分と豆撒きと過去(クン美奈)』
節分の日。久しぶりに美奈子が公斗の家へとやって来た。両手にはスーパーの袋や高級なショップの袋を持っている。
「恵方巻きと豆まき用の豆持ってきたよ」
笑顔でそう言いながら、スーパーの袋から買ってきたであろう巻き寿司を数点と、豆を取り出す。
「それと……」
「まだあるのか?」
美奈子の買ってきた恵方巻きを見て普通に美味しそうだと公斗はホッとした。インスタントの味噌汁でも入れようかとポット
セラムン二次創作小説『あの世での再会(クンヴィ)』
「……ナス?」
誰……私の名前を呼ぶのは?
優しくて深い。それでいて低い声。
アルテミスとは違う。落ち着いた声。
この声を、私は知っているわ。
随分と昔から、この声の主に恋い焦がれていた。
「……クン、ツァイ……ト?」
地面に倒れていた私を跪いて、心配そうな顔で覗き込んでいた。
一体、どう言うこと?
クンツァイトは死んだはず。私が殺したのだから、よく覚えているわ。
頭が混乱する