映画『アイスクリームフィーバー』わたしたちの日常とやさしいつながり
今年の夏休みは、家族で川キャンプと新幹線での帰省。
実家では姪っ子たちも集合し、久しぶりにお墓参りもできました。
そして夏休み最後の日、ようやく!ずっといきたかった映画『アイスクリームフィーバー』を観に行けました。
近所では上映しておらず、映画の舞台でもある渋谷パルコの映画館へ。
珍しく4:3のアスペクト比、はじめはオシャレな雑誌をパラパラとめくっているような感覚から、どんどん物語に引き込まれていきました。
終わってみると、じーーんわり、あたたかい余韻が残ります。
ハッと気づかされたように印象に残ったのは、
言葉にできないということは、
今の所、この素敵さは、私だけのものということだ
というヒロインのセリフ。
感じていることを具体的に言葉にできないとしても、自分の中にはちゃんと存在しているし、それを大事に味わっている感じがすごくいいなと思いました。
映画を見るときだけじゃなく、日常で何かを決めなきゃいけないときも、人は正解を求めたり、白黒はっきりさせたくなるものなんですよね。
この映画で伝えたいことはコレなんだ、とか、
こういうストーリーで、こんなハッピーエンドだった、とか
こういう理由や目的で、この仕事をするんだ、とか。
はっきり言語化できないのは悪のように思っていたけど、言葉にできないことも悪くないし、その内側にある想いが大切なんだよねと感じます。
なんか良い、なんか好き、も良いじゃないか。
ちなみに、この映画はセットを作らずオールロケで、物語の中心になる素敵な部屋は千原監督自身のお家!
実在する背景に4:5の画面比ということもあってか、彼女たちのリアルな日常をレンズでのぞかせてもらっているような感覚でした。
朝起きて、ご飯を作って食べ、誰かと会って話したり、昔を思い出したり、これからのことを考えたり、仕事をしながら明日のことを考えたり。
私たちにとって、それぞれ目の前の何気ない日常がすべてだし、そこで途切れているような気がするけど、実はどこかで誰かと、時間を越えてつながっている。
この映画のキャッチコピー
「わたしたちの人生は、やさしくつながっている」の通り、
登場人物たちの気持ちが、いろんなフレーバーのアイスクリームが少しずつ溶けて混じり合うように影響し合ってるんだな、と温かい気持ちになりました。
もう一つのコピーは
「100万年君を愛ス」
100万年という途方もなく長い間をかけて愛する人が目の前にいると思ったら、切ないほど愛しいですね。
いのちをつないでくれたご先祖様、離れて暮らす親や妹家族、会いたかった人に出会うことができた夏休みの最後、この映画で締めくくることができてよかったです。
もう少し、あったかい余韻に浸りながら、目の前の日常と向き合っていきたいと思います。
また観たいなぁー^^
それでは引き続き、良き夏となりますように。
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