小説「定食屋がVtuberをやってみた」 1
1 Vtuberになるには
日付が変わる少し前にアパートに帰ってきた。この頃夜になると気温もぐっと下がってくる。そろそろ暖かいメニューを考える時期だ。
部屋に入って靴を脱ぎ、お店で使った食材の残りが入った袋を床に置いた。慌てながらカーテンを閉める。
トレンチコートを脱ぎ、適当に手を洗った後、スマホの配信アプリを開く。お気に入りのVtuberの配信を見始める。
Vtuberとは架空のキャラクターの姿で動画配信をする人のことである。人が話したり笑ったりするとそれに