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小説・エッセイ

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初めての小説を書きました。読んでいただければ幸いです。
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記事一覧

食べない贅沢

スーパーのレジ待ちは否応なしに人のカゴの中身が見える。そこに入っているたくさんの食べ物。…

aoao
2か月前
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夜更かしする連休の夜

年齢を重ねてから亡くなった人に対する感情が強くなった。 例えば、好きな芸能人が亡くなると…

aoao
2か月前
20

人を惹き寄せる文房具

休日のわりに早く目覚めたわたしは冷たい空気に揉まれながら駅ビルの中にある文房具売り場にや…

aoao
2か月前
25

短編小説「モーニングルーティーン」

 朝の空気が冷たくなり、日の出が遅くなってきた。夏の終わりと秋の気配を告げる風を顔に受け…

aoao
7か月前
10

小説「定食屋がVtuberをやってみた」3

3 はじめまして  眠気が襲う夕暮れ時、外を走る郵便屋さんの原付のエンジン音に起こされた。…

aoao
7か月前
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小説「定食屋がVtuberをやってみた」2

2 初配信  お店が休みの日にいつもより早めに起きた。シャワーを急いで浴び、お店の食材の残…

aoao
8か月前
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小説「定食屋がVtuberをやってみた」 1

1 Vtuberになるには  日付が変わる少し前にアパートに帰ってきた。この頃夜になると気温もぐっと下がってくる。そろそろ暖かいメニューを考える時期だ。  部屋に入って靴を脱ぎ、お店で使った食材の残りが入った袋を床に置いた。慌てながらカーテンを閉める。  トレンチコートを脱ぎ、適当に手を洗った後、スマホの配信アプリを開く。お気に入りのVtuberの配信を見始める。  Vtuberとは架空のキャラクターの姿で動画配信をする人のことである。人が話したり笑ったりするとそれに