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めくるめく古の鏡筒たち その1:Industar 61 L/Z vs Volna 9

六芒星の星は何を見るか


このシリーズについて

 このシリーズでは、役割・機能としてはぶっちゃけ被っているレンズの購入に躊躇している皆様の背中を押せるような文章を目指します。

 実は結構今家にレンズ、それもオールドレンズ(定義は定めていませんが笑)と分類しても差し支えないものがいくつかあり、せっかくだから読者の皆様にも少しでも有益なものをお届けしたく、この文章を始めたいと思います。

 それではどうぞ!

はじめに

「二人の囚人が鉄格子から外を眺めた。
 一人は泥を見た。一人は星を見た。」

フレデリック・ラングブリッジ(1849~1923)「不滅の詩」

星。

 夜空に浮かぶのは何万年も前の光だ、と聞いて、では我々が今生きている頃に発している光は、いつになったら地上に届くのか、と考えて昔怖くなったことがあります。そのことを知ってか知らずか、古くから人類は星に対し何か特別な意味を込めたりしてきました。

 今回は、レンズの光源を六芒星(三角形を2個、上下に貼り合わせたような形。籠目とも。)に写す、M42マウントのレンズを2つ紹介したいと思います。

 その前に、なぜ比較をしようと思ったのか、について述べてみたいと思いますが、正直素朴な動機です。両方とも役割・機能としてはぶっちゃけ被っているので、星ボケレンズの購入に躊躇している皆様の背中を押せるような文章を作りたいと思ったからです。
 今回は、とくにいずれも共通項が多いのが特徴ですが、主にはこの3つが挙げられるかなと思います。

  1. ロシアンレンズであること

  2. 50mm f2.8であること。

  3. 星ボケを生み出せること

スペック比較

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