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めくるめく古の鏡筒たち その2:Pancolar vs Oreston

LESSON 5はこのために…


はじめに

 シャボン玉で遊ぶ子供は多いと思います。でもなぜいつも丸い球形なのだろう。四角とか多角形、あるいは円柱とか円錐とかでもいいのに…。子供ながらにそんなことを考えた筆者はある日先生に聞いてみました。

 先生いわく、答えは若干難しいよ、という前置きがありつつ「最も表面張力が小さい立体を形作るため」である、と。要するに、体積が等しい立体の中で、一番表面積が小さいのが球である、ということだ、と補足してくれました。よくわからない、ということだけははっきり覚えていました。

 自然は合理性の塊。シャボン玉のように、いかにして最小の表面張力で空気を囲むか、とか、食物連鎖とか。あとは前々回で紹介した黄金比、あるいはフィボナッチ数列なんかも、実は自然界で生物が合理的に成長するのに必要な形・数だったりするんですかね。

 今回は、レンズの光源を丸に写す、いわゆるシャボン玉ボケの出るM42マウントのレンズを2つ紹介したいと思います。

 前回のように、同じようなスペックを持つレンズの比較が筆者は好きで、よく役割として重複しているがきっと個性はあるはずだという気持ちをもって、撮り比べをしています。

今回の共通項は4つ。

  1. 旧東独圏のレンズであること。

  2. 50mm f1.8であること。

  3. 丸ボケを生み出せること。

  4. 比較的安価で調達できること。

 今回も相変わらずオールドレンズの世界に入るかどうか迷っている紳士淑女の皆様のために、少しでも拙文であるが役に立てば幸いです。

 なお、シャボン玉ボケといえばTrioplanが有名ですが、今回は50mmの方で…。(いずれやります。)

スペック比較

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