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プロジェクトマネジメントを学ぶ⑥(マヌーバリング_実行・修正 その2)

こんにちは。
あおはるです。

GWはまとまった時間が取れるので新しいことに挑戦。
勉強(インプット)したことを、ブログに書く(アウトプットする)ことで知識の定着を図るという試みです。

今回でラストとなります。

前回の記事から、マヌーバリング、実行・修正ステージを学んできました。
前回はこちら。

全体像はこちらで今回はギャップ分析以降を学んでみます。

1. キックオフ
2. プロジェクトチーム進捗管理
3. ギャップ分析
4. 目標・計画変更協議
5. プロジェクト終了宣言


各用語の定義は日本PMO協会の言葉をお借りします。
例えや解釈にはあおはるの私見が含まれますのでご了承ください。

最後まで読んでいただければ幸いです。


ギャップ分析

ここでいうギャップとは、現実と計画との差を指します。
計画設計で作成したWBS、ガント+RACIチャート、コスト管理、リスク管理の4点を対象にします。

分析のポイントは、「なぜ」を考えること。
もう少し所感を交えて拡張しますと
「事実」+「なぜ」→「課題の抽出」→「打ち手」

「なぜを5回繰り返す」といったなぜなぜ分析のフレームワークを参考に、同じことを繰り返さないために、原因の根幹を探り打ち手を考えます。

例)
事実:想定工数10営業日が実際は15営業日になった。

なぜなぜ分析
→なぜ①:要件にない機能が必要となった
→なぜ②:機能要件を洗い出すにあたって、想定漏れが発生していた
→なぜ③:仕様共有会において、実装エンジニアから意見が出ていなかった
→なぜ④:仕様共有会は担当者同士に任せられており、担当者によって意見の量と質に差分が生じていた
→なぜ⑤:仕様共有会において、何を確認しどう協議すべきかといった進め方が言語化されていなかった

課題:機能要件の考慮漏れがあると、計画通りの工数で完了できない
対応:仕様共有会において、機能要件を網羅的に考慮するための確認項目と、意見を出すためのルールを定め、資料化して導入する

プロジェクトマネージャーはこれらの経緯を記録に残します。
プロジェクトは様々な関係者が存在するため、仮に微調整であっても報告責任があるためです。

この時、各種ツールは相互に連動しているので、すべての関連するツールを更新することが重要です。

目標・計画変更協議

規模が大きい変更・修正の場合、目標・計画変更協議を開催します。
これは最初の段階で、プロジェクト宣言書に開催の基準を定めておきます。

多くの場合は、スケジュールやコストが膨れた時かと思います。
プロジェクトオーナーに変更の承諾をもらう場です。

協議にあたって、プロジェクトマネージャーはギャップ分析をもとに、なぜギャップが発生し、どう変更するとどうなるのかを説明します。

こちらも所感を交えますが、事実を正確に報告することが重要です。

基本的にスケジュール遅延やコストが膨らむといったネガティブな報告になりますので、報告側は気が重いものです。
ただ、ここで隠したり主観的な表現(頑張っているなど)を中心にしてしまうと、オーナー側が正確な判断をすることができなくなってしまいます。

プロジェクトマネージャーに求められることは、プロジェクトの成功です。個の評価ではありません。

オーナーは失敗したことに対する主観よりも、事実に対してどう分析しどう対応していくかという部分が知りたいわけです。

そもそもプロジェクトは今の世の中に存在しないものに取り掛かることですので、失敗はつきもの。
ちょっと雑な表現ですが、失敗は必ず起こるので、失敗を悔いるよりも一刻も早く解決するためにはどうすればよいかを考えていくことが大切です。

また、目標の修正において、プロジェクトの発足意義を変える修正をしてはなりません
平たくいうと妥協を求められるケースの注意点です。

工数が、予算が、技術が……と課題満載の場合、当初の思い描いたあるべき姿を達成できなくなってしまうケースも起こりえます。

このような場合、いつの間にか完遂がゴールになってしまいがちですが、目標を調整する時は、プロジェクトの成功がゴールになっているかどうかという視点で確認することが重要です。

プロジェクト終了宣言

最後にプロジェクト終了宣言です。

プロジェクトは目的を達成すると解散となります。
この時に、プロジェクトマネージャーは終了宣言をし、プロジェクトを解散します。

終了前にやることとして、以下の要素が挙げられます。

・プロジェクトメンバーの解散後の仕事を調整する
・プロジェクト終了書作成のために、メンバーにインタビューをする
・プロジェクト終了書の作成
 ∟成果物納品完了概要
 ∟プロジェクトの教訓
 ∟終了日
 ∟終了承認欄

これらの資料を残すことで、プロジェクトを公式に終了するとともに、今後のプロジェクトに対してのノウハウを蓄積します。

また、振り返りを通じて、参加していただいた方に対して、ねぎらいと次のプロジェクトへの意欲を高めてもらうことが重要です。

今回の学びの振り返り(所感)

以上で、プロジェクトマネジメントの基礎の学習は終了です。
最後に、今回学んだことを所感を交えて振り返ってみます。

今回は以下を学びました。
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【学習・習得目標】
目標設定力×計画力×実行力=価値を生み出すビジネスの基礎力を身に着ける。
・プロジェクトの全体像の理解
・プロジェクトマネジメントの本質と重要性およびその「知識」を理解する。
・プロジェクトマネジメントの「基礎技術」を習得し、ビジネス力(想像力・計画力・実行力)の基礎を形成する。

【知識】
新しい価値を創造する「プロジェクトマネジメントの重要性」を理解する。
・プロジェクトの意味や基本概念を理解する。
・プロジェクトマネジメントの意味や基本概念を理解する。
・プロジェクトマネジャーの基本的役割やその重要性を理解する。

【技術】
「価値を創造するプロジェクトマネジメント」で即戦力となる最低限必要なプロジェクトマネジメントツールの知識と技術を身に着ける。
・プロジェクト宣言書の基礎知識と技術を身に着ける。
・WBSの基礎知識と技術を身に着ける。
・RACIチャートの基礎知識と技術を身に着ける。
・コスト管理表の基礎知識と技術を身に着ける。
・リスク管理表の知識と技術を身に着ける。
・プロジェクト終了書の知識と技術を身に着ける。
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この手の座学って、既に独学で学ばれている方からすると、こんなことは知ってるよとか、この表現はちょっと違和感を覚えるといったこともあるのですが、改めて知識体系として整理し直せたのは良かったと感じています。

また、上記の座学に加えて、重要なのがマインドセット

プロジェクトマネージャーは最後まであるべき姿をあきらめないこと

納期、予算、人員、責任や権限は制約がつきものです。
また、何度もトラブルが発生すると、実行がゴールになってしまいがちですが、そこでグッと踏ん張り、目的・ビジョンに立ち返ること。

プロジェクトの成功に向けて、困難にぶつかっても繰り返し周囲を鼓舞し続ける気概こそがプロジェクトマネージャーに必要な資質だと感じています。


というわけで、6回に渡り書いてきた記事も以上となります。
すべての学習要項を終え、試験での理解度チェックも無事に完了しました。

お疲れさまでした!

学習要項

1問塗り間違えた



以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。




最初からはこちら。

今回のような記事はこちらにまとめております。
ぜひあわせて読んでいただければ幸いです。





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