サムネイル0713

スマホゲームの売上はどれくらい異常なことなのか

こんにちは、あおはるです。
本日は、スマホゲームの売上ってゲーム業界やエンタメ界隈的にどれくらい異常なことなのかについて書いてみます。

iPhoneが登場してから数年後、2012年にパズル&ドラゴンズが登場しました。

ネイティブアプリと呼ばれるスマートフォンゲームの台頭です。

市場の拡大に伴い1つのゲームの売上も増加、トップセールスというランキング1位のゲームは月に100億以上の売上を出すようになりました。

1つのゲームが日本国内だけで毎月100億以上稼ぐというのは異常事態です。
年間ではなく月に100億以上です。

5,000円のゲームソフトが200万本売れたら100億ですが、国内で200万本以上売れたゲームソフトなんて過去の35年以上の歴史の中でも、100タイトルもありません。
10万本売れたら御の字の世界。
ゲームソフトでミリオンセラーを出すって相当すごいことです。

また、映画の興行収入と比較してみますと、2017年の年間の国内1位が美女と野獣で124億円、パイレーツ・オブ・カリビアンは67.1億円、ラ・ラ・ランドが44.2億円です。
(※一般社団法人日本映画製作者連盟 発表)

日本国内の映画のトップクラスの年間の興行収入を、わずか一ヶ月で稼げてしまう。

このようなバブル景気のような出来事があり、1つのゲームが会社の業績を劇的に変える時代になりました。

スマートフォンの普及にあいまって爆発的なヒットとなり、2013年には各社の株価は爆上げ。
最盛期には前年の100倍になった会社もあります。

国内トップセールス1位の常連、モンスターストライクで有名なミクシィの業績推移をみてみると
2014/3期は売上高121億5500万円で営業利益が4億8000万円だったところが、
2015/3期は売上高1129億1800万円で営業利益が526億8600万円、
2016/3期は売上高2087億9900万円で営業利益が950億3300万円です。

2018年の国内ゲームアプリ市場は1兆3192億円と言われています。
(※CESA:一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会 発表)

繰り返しになりますが、これは異常事態です。
急速に伸びる市場に対して、社会的な責任を果たすために、法の整備や各社社内の改善が日々行われています。


<閑話休題>


さて、働く人やこれからゲーム業界に入ろうと思う人にとって、この特需がどういう影響を与えているのか。
正直会社員なので金銭面ではあまり実感値が湧かない方も多いと思います。
ただ、打席が増えたという観点では大変ありがたいことです。

かつてのゲーム会社は10年下積みをして一人前。
自分が中核となってゲームを作るという打席に立つまで10年かかりました。
そして、そもそもこの打席にすら立てない人が大半でした。

大切な二十代を雑務に追われ、打席に立つことすらできず、鳴かず飛ばずでゲーム業界を去ることになる。
そんな人がたくさんいました。

それが今では早ければ数年で代表タイトルを持ち、中核となって活躍できる可能性があります。
アイデア一本で勝負できるような世界ではなくなりましたが、景気の良い環境は多くの人に挑戦機会を与えてくれます。


こういった背景もあり、いま上述のようなスマートフォンのゲーム会社には多くの人材が集まっています。

ゲームの黎明期から活躍されているクリエイターもまだまだ現役で、若い人材もどんどん芽吹いて新しい波を作っている環境。
私はこれをお笑いの世界に近いイメージを抱いております。

いまシリーズ化されている名作ゲームも、かつてはその当時の二十代の若者が作ったものです。
新しい時代を切り開くのに若い勢いはとても大切です。

古くからゲームが好きな方にとっては、現在のスマートフォンゲームは玉石混淆に見えてもしまうかもしれませんが、作り手にとってはこれほど恵まれている環境はありません。

自分のモノづくりに責任を持てる方には必ず挑戦する機会を与えられる時代ですので、ぜひ多くの才能が開花してほしいと願っています。


以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!


<ご参考>
最近のゲーム現場については、蛭田 健司さんのこちらにわかりやすく書かれておりますので、ゲーム業界への就職を目指されている方は、よければぜひご参考ください。


過去の記事をマガジン化しておりますので、よければぜひお越しください。

画像1





この記事が参加している募集

推薦図書

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?