ドデカンジオール
世界全体に暗雲が立ち込めていた
皆が並び立つ可能性を示唆し
それを聞き
その後を追うものを指差して帯同の列から外していく
その多くが諦め
断念し
その途上で消えていく
魂の困窮はどの世界でも起きている
閉塞し前に進めずにいる人々は
足並みを揃え立ち止まる
うず高く積もった可能性の山は切り崩されている
身に着けた不相応な可能性は自らをそこに縛り続けている
では可能性とはなんだ?
流れを我がものとする理か?
川に抗うのが才能か?
あの時代
流れの速い川に驚き
その急すぎる流れについていけず溺れてしまっていた
今は流れが止まってしまい
誰かが動けども引き波が生じているだけ
そして生きる人々は
誰でもその波紋に沿って生きている
波紋が交わるその日を願って
次の波紋が来ることを信じて
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?