【詩】やさしさのメロディ、ホーム
私は、孤独な人だった。
毎朝、目が覚めると実感する。
ただ独り、そこに在る自分の存在を知覚する。
それが何日も、何年も、何十年も続いて、そして私は孤独となる。
風景と同化して、自然を受け入れて、気がつけばひとり。
認識の世界はどんどん境界がなくなるのに、肉体はまだ一個体。
光合成がしたい。生命のエネルギーってなんだろう。
死んだら、一体化して土に還る、海に還る、塵になる。
光に照らされ、うつくしく輝く瞬間もあるだろう。
生命。このエネルギーが、私の体を覆い、私と世界を切り離す。
エネルギーを渡そう。ひとへ、ひとへ、
次のあなたへ移そう。
そうして渡ってきたのだから。
繋がって、戻る。そしてあなたへと。
百年、千年、万年。つづく、つづく。
目覚める時は、私彼の境界から離れる時。
起きたくない、とぐずる私に、
いつでもいる、とあなたは言う。
戻ろう、そして繋がろう。
私が育ったのは、海も空も近い町でした。風が抜ける図書室の一角で、出会った言葉たちに何度救われたかわかりません。元気のない時でも、心に染み込んでくる文章があります。そこに学べるような意味など無くとも、確かに有意義でした。私もあなたを支えたい。サポートありがとうございます。